夕餉の食卓を飾ったのは柿の葉のてんぷら。数日前の寒の戻りの寒さが治まると一転、春はどんどんと進んでくる。今日の気温は25℃を超えたようだ。まさに初夏。
柿の新芽は今朝の散歩でとってきた。毎日嗜むわずかな焼酎にはぴったりの春の香りと味が、老人夫婦を和ませてくれた。甘露、甘露。
この時期は山菜の季節でもある。
春先の蕗の薹に始まり、ふき、つわ、せりに三つ葉。土筆にのびる。うど、タラの芽もある。蕨、ぜんまいもそろそろの時期だろう。これらの山菜。それぞれに春の匂いを漂わせながら、少しずつの味のちがいが食卓を賑わす。山菜はどれも私の大好物。
もう一つあった。筍だ。
1月初めに出始める筍は高価。庶民の手には届かない高価な筍も、今はずいぶんと安くなってきた。スーパーや八百屋の店先に山積みとなった筍を見ることもしばしば。
料理上手の”我が家の奥さま”の手料理。ぴりりと辛い青い山椒の実の入った筍御飯は抜群のおいしさ(少し御世辞すぎるかな)、大好きだ。この時期、”我が家の奥さま”、筍ご飯を山のように焚き上げ、娘のところなど方々に配って回っているようだ。
山菜を食べるのもだが、本当は山菜を探す山歩きや散歩が大好き。山菜をとることが楽しくてならない。
お茶の葉もてんぷらにできる。その味は柿の葉のてんぷらに劣らず、天下一品とも言えるだろう。以前住んでいたのはお茶の産地人吉。ここ熊本では残念ながら新鮮なお茶の若葉を手に入れることができない。
薊の新芽、たんぽぽ、藤の花など、挑戦してみたい材料も豊富。
いろんな山菜を戴きながらこの春を満喫することとしょう。