(3月9日分から続く) 「人にかわいがられない男」について手厳し い 話が続く。母親の育て責任も書くから一方的でない。ここまで書かれると清々しい。育て間違いが男の子を「チビ粗大ゴミ」にする下り,膝を打つ。変に尽くす女が、「粗大ゴミ男」育成の元凶という気もする。
「幸福とは、私の考えでは、とてもいいものを心に持っている人が自分を愛してくれ、自分も相手のよさを愛していることを、その人も喜んでくれている、そういう状態をさすと思う。その『よさ』を『よさ』と認めるのは、人によって違うかもしれない。しかし男のうちなる、ある種の『よさ』を、もしかしたら扼殺してしまっているかもしれない。現代の男の子教育を、私は女たちのために悲しみ惜しむ」(同前書籍)としめくくる。
著者は優しい。その分、読み流せない。若い頃の「幸福」は社会と結びつけていた。天下国家の幸せが俺の幸せで、その志が男らしさだと思っていた。勘違いとは思わないが、「身近にいる人間-妻の心も読み取れない男がなんで社会で成功できようか」の一文に立ち止まるこの頃だ。
…………読書感想…………………………………………………………………………………
「刺し子 To the sky」(工房のむら編集:亥辰舎 2011.1.17発行)全く何の説明もない40着紹介の作品集。この潔さに★★ 今日のイラストはその影響で描いたオリジナル。初春の雪まだ残る景色をイメージしたざっくりした帽子付きコート。 ※5段階評価 最高★★★~最低☆☆。