10月25日(日)開催した読書交流会の記録。参加者の気心が知れてきたこともあり、「この場所で無ければ話せないし、聞けないことが多い」と深くて為になる交流が続いている。ひとえに、実生活ではあり得ない『本』世界を元にした座談だからだろう。他では口にしない内面を出しあえる楽しみは、個人の読書体験では無理だろう。
MS(女) 『ウエハースの椅子』(江國薫著:新潮社)、不倫を淡々と書いている、魅力的な相手だから奥さんのいない境遇の恋人ならどれだけ良いだろうと思った、結末を考えている男の方は狡いが『命』(柳美里著)より明るい。読み終わって残った違和感をずうっと考えていたら、自分は結婚したいので不倫はしたくないからで、奥さんになりたい(笑)★4
【交流】●自分は恋愛体質のところがあり早く歳をとって恋愛に関係無くときめいていたい。●今は恋愛が面倒くさいしそういう対照も見当たらない(笑)。
SN(女) 『オーム真理教事件とは何だったのか』(一橋文哉著:PHP新書)、サブテーマ「麻原彰晃の正体と封印された闇社会」、麻原彰晃とオウム真理教、テロ事件の真相に迫るノンフィクション。裏社会やロシア、北朝鮮との関係、核兵器の可能性などについて、強力な取材力で死刑執行後の出版を前提に関係者や元信者からの証言を聞き出し、仮病と語る看守も。何が隠ぺいされたのかを考えさせられる★4.5。『獄中で見た麻原彰晃』(麻原控訴審弁護人編:インパクト出版界)、元受刑者が見た報告、娘さんの接見記、精神科医の意見書から東京拘置所での20年間の実態を描く。仮病か病気かはわからないが、人間はここまでになるのかと思った★4。『せやろがい! ではおさまらない』(せやろがいおじさん著:ワニブックス)、沖縄で活躍中の芸人、今年9月までTBS「グッとラック! 」に出演し時事ネタ披露、ユーチューブのファンなので応援のつもりで購入★4。
【交流】●サリン事件、河野さん、お漏らしが浮かぶ。宗教によって人を支配しコントロールする恐ろしさ。●選挙に出た記憶♪ショウコウ、ショウコウ、アサハラショウコウ、気持ちの悪い集団、麻原劇団の公演を見せられたような記憶。●子どもが東京で生活していた1年目のサリン事件、何も残さず死刑になった空しさ。
KK(女) 『風の盆恋歌』(高橋治著:新潮文庫)、不倫は、男の場合は余裕のある時に行い、女は不満がある時で「言い訳」が必要でその典型的な小説。心中で無く男が勝手に死んでいるのが狡い。そこらを雰囲気上手にまとめているので(笑)★4。『命』(柳美里著:小学館)、何言ってるのこの人は、妻子ある男と恋愛する覚悟が全く無いと読んでいてずうっと嫌だった。不倫相手に対する壮大なグチ、自己満度★4。『カケラ』(湊かなえ著:集英社)、人間の持っている闇見事に描いている、いかに人は美醜に惑わされているのか、美しくなりたいことを周りがとやかく言うものでは無い★5。
【交流】●KKさんの不倫に走る男女それぞれの分析がためになった(笑)。美容整形は恐いです。●するしないは、やっぱりお金の問題ですね。●人がするのは何とも思わない。KKさんの不倫に走る男女それぞれの分析がためになった(笑)●人は見た目では無いとよく言われるが当事者の苦しみは誰にもわからないのでは。問題は自分で自分を許せるかどうか。
ママヨ ずうっと寝込んでいてやっと起きることができるようになったばかりなので今回は「聞くだけ参加」です。
波風氏 『明るい覚悟-こんな時代に-』(落合恵子著:朝日新聞出版)★4.5。『炉辺の風おと』(梨木香歩著:毎日新春出版)★5。 ※既に本ブログで紹介済み。
今月の読書交流会『ほんのおつきあい』を、11月29日(日)14:00~波風宅で開催します。交流は3冊まで、参加費200円(100円は珈琲代+100円は子ども食堂支援)。準備の都合もあり参加希望の方は前日までにご連絡ください(→ namikazetateo@gmail.com)