年の瀬が迫った今日、息子と約束した映画「仮面ライダー」を見に行った。映画館で見る映画は、目と耳はもちろんだが、あの「香り」というか「空気感」が何とも言えない。「肌」で楽しむとでもいうのだろうか。
子どもの頃、田舎の小さな映画館に家族4人で「宇宙戦艦ヤマト」を見に行ったことがあった。劇場は超満員。4人で一緒に座れる席はもちろんなく、小生と兄は近くのイスに、両親は後ろで立ち見をしていた。(その映画館は全て自由席。後ろに出入り口、通路があった)小学校低学年だった小生にとって「宇宙戦艦ヤマト=ちょっとこわいアニメ」で、ただでさえ落ち着かない時間なのに、隣には見ず知らずの人。あの時のヤマトが、どんな内容だったかは覚えて いないが、「とても恐ろしい映画」として今でもトラウマになっている。あれほど「早く終わらないかな」と思った映画は今までなかった。そう、今日までは。
さて、今日の仮面ライダー。1時間半を超える上映時間を考えると、もはや子どもの映画ではない。「仮面ライダー=子どもの映画=すぐ終わる」と甘く見ていた小
生は、始まる前にトイレにも行かず、アイスティーをガブガブと飲みまくっていた。クライマックスに近づく「ラスト30分」。映画の盛り上がりと時を同じくして「小生のトイレタイム」もクライマックスに。劇中の仮面ライダー同様「決してあきらめない心」で立ち向かったが、だんだん映画の内容よりも「あと何分かな?」と何度も時計を気にする始末。結局、一時退出することに。
心配だったのは、息子が1人で大丈夫かどうか。真っ暗な場内、周りはもちろん知らない人だらけ。いそいで用事を済ませ再度劇場内へ。小生の心配をよそに息子はポップコーンをポリポリ…。子どもはなかなかたくましい。今日の映画が息子の「トラウマ」にならなくて良かった。
30代最後の年の瀬に、よもや「30にして立つ」経験ができるとは。来年はいよいよ小生も40代に突入。
「惑わず」トイレに行ってから、映画を見るようにしたい。