電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

コーヒーと甘味〜バターバトラー・フィナンシェ

2024年04月12日 06時00分11秒 | Weblog
最近は、HbA1c という健康上の理由から(^o^)空腹時、とくに早朝のコーヒー習慣をやめてお砂糖抜きのホットミルクに切り替え(*1)ておりますが、それでも食後のコーヒータイムや、グルカゴンが減少しインスリンが一定の濃度を保っている10時のおやつタイムなどには、変わらずコーヒーと甘味を楽しんでおります。




先日は、娘からもらった「バターバトラー・フィナンシェ」というのを楽しみました。なんだかずいぶん凝った箱というかパッケージでしたが、味の方もなかなか美味しかった。もしかするとかなりお高い製品? 田舎暮らしのジイサンの日常には縁の薄いお菓子ですが、たまにはこういうハイカラな写真も良いでしょう。持つべきものは気が利く娘かも(^o^)/



コーヒーは、この透明感を見るとインスタントじゃないなあ。たぶん、いつもの UCC の粉をコーヒーメーカーで淹れたものでしょう。これだと、砂糖ぬき、ブラックでそのままのほうが美味しくいただけるようです。

(*1): 甘味の摂り方と血糖値を考える〜「電網郊外散歩道」2023年11月

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もう通勤がない朝の幸せ感

2024年04月01日 06時00分51秒 | Weblog
朝、寝床の中で目がさめました。まだ4時半を過ぎたばかり。そういえば、退職前は新年度の始まりで、何かと気ぜわしい日だったような気がします。引退して、通勤がない。急いで準備しなければいけないものもない。締切が迫る課題もない。なんて幸せなんだろう(^o^)/ とくに生活上の不足もない自由とゆっくり感が朝の幸福感の原因でしょうか。

いやいやアンタ、それは寝床の中だからでっせ。起きてみなはれ、果樹園の防除はなんとか終わったけれど、野菜関連の畑仕事は目白押し、場所ふさぎなダンボールや梱包材の始末に地域のボランティアの仕事もありまっせ!

うん、確かにそうなんだけど、マイペースでできるっていうのはまるで違うよね(^o^)/

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いかにも「昭和」な流儀〜お酒に関する不思議なマナー

2024年03月26日 06時00分43秒 | Weblog
コロナ禍の間は歓送迎会や懇親会等の宴会はほぼ自粛で、非常勤で勤めた職場でもお酒の会はまるでありませんでした。非常勤・車通勤の立場では、わざわざ自腹でホテル泊を予約する負担が省けて、それはそれでありがたい面がありました。ところが、昨今はコロナ禍の間の不義理を解消すると称し、様々な形で懇親会や歓送迎会など各種宴会も復活しているようです。

過日、会議の後の酒席に参加する機会があり、たまたま同席したひとまわり上(80代)の先輩氏からビールを勧められました。コップを持ち、ありがたく注いでもらおうとしたら、コップに半分ほど残っているのを干すように促され、「新しい」ビールを注いでもらいました。

うーむ。しばらくぶりにお目にかかった気がしました、いかにも「昭和」なお酒の流儀。特に目上の人から注いでもらうときにはコップの残りを飲み干して空にしてから出す、という不思議なマナー。こういう流儀・マナーは、今の若い人にもあるのでしょうか。もしかすると、今もマナー講師と称するやからがビジネスマナーとしてしたり顔で教えたりしているのでしょうか。

お酒など、自分のペースで飲むのが良かろうに。私もすでに古希を過ぎていますので、昭和生まれ昭和育ちの「昭和の子」なわけですが、若い頃からこうした不思議な「マナー」にはずっと疑問を持って来ました。出発点が「善意・好意」に見えても、しばしばパワハラに転化しがちなこの「昭和の流儀」が年配者に厳然として残っていることにある種の「感動」を覚えます。自分では絶対に守り続けようとは思わない、できれば私の代では終わらせたい「マナー」ではありますが(^o^)/

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機器の寿命

2024年03月19日 06時00分28秒 | Weblog
形あるものはいつかは壊れるとは言いながら、壊れるまでの寿命の長さにはだいぶ差があるようです。長いものでいうと、我が家での例ですが、農機具や自動車、白物家電、オーディオアンプなどは10年や20年ずっと使い続けているものはざらです。例えば除雪機などは、2001年の購入当時は5〜6年でダメになるかもと言われていたのが、隔年で整備に出すようにしていたせいか2024年の現在まだまだ現役稼働中。農機具なども同様で、使ったらちゃんと保守整備していれば長持ちするということでしょう。

これに反して、CDプレイヤーやパソコン等は耐久性が低く、特にPC内蔵の光学ドライブやハードディスクなどは短寿命です。使用頻度にもよるのでしょうが、毎日稼働している我が家の実績ではハードディスクは平均して4年、光学ドライブも似たようなものでしょう。もしかするとCD等を読み取る光ピックアップ部はCD/DVDプレイヤーもPCの光学ドライブも共通で、製造も海外の途上国なのかもしれません。そうなると、寿命が短い理由も理解できます。

オーディオアンプ、特にプリメインアンプ等の増幅部は意外に長寿命で、昔のミニコンポなどもライン入力は生きていることが多いです。逆にダメになっていることが多いのが Phono 部や Tuner 部などで、このあたりはコンデンサなどを多用するため部品の劣化が影響するのでしょう。また、コーヒーメーカーやドライヤーなど電熱部を有する機器も、機構が単純なだけに意外に長持ちしますが、電熱線の接合部あたりが弱いのか、途中で切れてしまうようです。単身赴任時によく使った電子レンジは東芝製を15年後の今も使っていますが、シートスイッチに難があるようで、耐久性は今一つかもしれません。

近年は、コンピュータ制御の機能を有する機器が多くなり、コンピュータ部の不具合が起こると機器本体は異常がなくても廃棄されることが多くなったように思います。マニュアル操作の古い農機具は長持ちしますが、コンピュータ制御のトラクター等は基盤が提供されなくなった時点で修理不能になるようで、もったいない話だなあと思ってしまいます。

(写真は、2008年5月、単身赴任のアパートの食卓兼用デスク。この中で、Iiyama の液晶ディスプレイはリビングでまだ使用中。これ以外のプリンター、照明スタンド、PHS、デスク下のPC等はすべて使えなくなり、すでに廃棄しています。)

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「〜とは何か」と自分に問うのは迷っているときなのかも

2024年03月18日 06時00分52秒 | Weblog
色々な人が「〜とは何か」というようなテーマで論じている文章を目にすることがあります。哲学者や文学者ばかりではなく、一般の人もブログ等で自分の考えを展開していることがあります。それらの考えについて批評することはできませんが、経験からいうと、「〜とは何か」と自ら問うのは物事の本質を考えているときで、しかも何かしら迷っているときにそんなふうに考えてしまうことが多いように思います。確かに、農作業に没頭しているときは、「農業とは何か」「人生とは何か」などと考えたりはしません。「〜とは何か」と大上段に振りかぶるとき、実はその背景には迷いがあるからなのかもしれない、と感じます。

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今シーズン最後のリンゴでアップルパイ

2024年03月14日 06時00分42秒 | Weblog
今シーズンのリンゴの残りがごくわずかになり、さすがに老化してシャクシャク感がなくなってきましたので、最後の貯蔵リンゴで妻にアップルパイを作ってもらいました。毎年の恒例ではありますが、冬の季節の終わりと春の到来を感じる味です。本当は秋に「紅玉」で作れば一番美味しいのでしょうが、我が家で冬を越せるのは「紅将軍」「ふじ」しかありません。今回は「ふじ」で作ったアップルパイです。



コーヒーメーカーで淹れたコーヒーに合わせてアップルパイをいただくと、ぎっしりはみ出しそうな、いや、実際にはみ出しているリンゴの甘酸っぱさに味覚が喜びます。果樹農家に生まれ、Uターンして古希を越えた年齢でも果樹農業を営むことができる健康のありがたさを感じます。




今年の農作業はもうすぐフルに開始する時期です。美味しい果物を今年もたくさん収穫できるように、意気込みと元気をもう一度呼び起こして頑張ることにしましょう(^o^)/

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ニトリには一人暮らしを始めるらしい親子連れが目立った

2024年02月27日 06時00分02秒 | Weblog
先日、所用がありニトリに出かけました。店内にはこれから一人暮らしを始めるらしいお子さんを連れたお客さんが目につき、そうか、もう旅立ちの準備をする季節なんだなと感じてきました。県外の大学等に進学するのか、それともどこか会社に勤めるのか、お子さんの方は期待に胸が踊るでしょうが、親御さんのほうは喜びと共に心配もある、といったところでしょうか。2月も残りわずか。春だなあ。

私の捜し物の方は、残念ながら適当なものが見当たらず、早々に断念。しかし、せっかく来たのだからとぐるりと店内を見て回りました。気分は「すべての棚をまわれ」、映画「サウンド・オブ・ミュージック」のあの歌の気分です。

【英語】すべての山に登れ (Climb Every Mountain) - サウンド・オブ・ミュージック (日本語字幕)


若い人たちが弦楽四重奏で演奏したものもありました。
STRQ-174 すべての山に登れ(弦楽四重奏)


そうだなあ。ニトリの棚巡りをして散歩を兼ねているジイサンが言うセリフではありませんが、これから一人暮らしを始める若い人たちが心身ともに健康でありますように、そして行く手に幸いがありますようにと祈りましょう。

ちなみに、駐車場からずっと歩いて店内すべての棚を巡った昨日の歩数計のカウンターは、7,900歩を超えていました。雪模様のお天気でも、この方法ならばウォーキングはできそうですが、お店には迷惑な客だろうなあ(^o^)/



ヒマなことをしているにゃあ。ボク、寒い時は寝るに限るんだ。

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年齢相応に生活を見直す〜クレジットカードの限度額など

2024年02月11日 06時00分34秒 | Weblog
先日、思い立ってクレジットカードの契約時の設定を再確認してみました。若い頃、まだ30代での渡米時に作ったカードは、米国での突然の医療費の支払いなども想定に入れたためかなり高額の利用限度額になっており、退職して週末農家から専業農家になった今となってはそこまでは不要です。また、悪魔の契約とも言われるリボ払い枠やキャッシング枠などは今後とも使う見込みはありません。そんなわけで、年齢相応に生活を見直す一環として、クレジットカードの限度額を思い切り下げ、他の付帯項目は全く使わない形に変更しました。インターネット接続のプロバイダへの支払いなど、なければ困るのだけれど、かと言ってあまり積極的に使おうとも思いません。地元のお店では購入できないもののために、たまに某密林で使うくらいかな。

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「スローガン」のこわさ

2024年02月09日 06時00分15秒 | Weblog
物事が「イケイケドンドン」で順調に進んでいる時は、共通のスローガンを掲げてあまり深く考えずに突き進んでも、一定の成果をあげることができるものです。ところが、状況が変わってしまっても同じスローガンを自らの(自社の、自組織の)強みととらえ、それが独り歩きし、本質を考えることをしなくなってしまったら、怖いことになります。

例えば、バブル期以前にはプロセスの合理的な改善を追求することを「乾いたタオルを絞る」ようにすることととらえ、そうした経営の手法を評価する記事や本が多かったように思います。しかし、よく考えれば、すでに乾いてしまったタオルはいくら絞ってももう水分は出ない。組織が硬直していてそれを認めることが難しい時、ではどうするかと言えば、いかにも水分が出たように装うしかなくなるのではなかろうか。

これは、一企業に限った問題ではないように思えてなりません。「選択と集中」、「民間活力の導入」、「自己責任」などの「スローガン」に表されるような単線的な考え方が自己の(自社の、自組織の)伝統や強みとして定着してしまうと、それは本質を考えないで済ますという別の弊害を生み出しかねない面があるように思います。

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今年のお年玉年賀はがきの当せん枚数は

2024年01月18日 06時00分34秒 | Weblog
今年も、高齢の、いや、恒例の(*1)お年玉付き年賀はがきの当せん番号が発表されましたので、さっそく調べてみました。その結果、3等、下2桁が「69」のものが2枚、「00」が1枚、計3枚が当たっていました。お年玉切手シートですね。郵便料金も値上げされるらしいし、早々に交換して使ってしまうに限るかも。

ところで、「作品69」というと何があるのだろうと調べてみました。そうしたら、けっこう有名どころがあるようです。例えばショパンのワルツOp.69-1「別れのワルツ」とかベートーヴェンのチェロ・ソナタ第3番とか。Op.69-1 が「告別」なら、69-2 はどんな曲だったろうとか、他に有名曲ではないけれど作品69の曲ってどんなものがあるんだろうとか、野次馬的好奇心で YouTube を検索してみました。

まずは、ルービンシュタインのピアノで、ワルツ Op.69-1 を。
Arthur Rubinstein - Chopin Waltz "L'Adieu" Op. 69 No. 1 in A Flat , Posth.


Op.69-1 があるなら 69-2 もあるだろうということで、ギターの演奏で。
Tatyana Ryzhkova performs F. Chopin Valse op. 69 no. 2


次は曲想が雄渾なイメージ。ベートーヴェンの「チェロ・ソナタ第3番」をロストロポーヴィチとリヒテルの演奏で。
ベートーヴェン チェロ・ソナタ第3番 イ長調 Op 69 ロストロポーヴィチ/リヒテル Beethoven Sonata for Piano and Cello No.3 in A Major


有名どころではないけれど、スクリャービンの「2つの詩曲」から。
スクリャービン/2つの詩曲 1.アレグレット,Op.69/演奏:渋谷淑子


ウクライナ出身のロシアの作曲家カプースチンのヴィオラ・ソナタ作品69から第1楽章。
Kapustin : Viola Sonata Op.69 1st movement


この曲は初めて聴きました。

最後に、ドヴォルザークのヴァイオリン作品を。ソナチネ Op.100 です。ヴァイオリンはギル・シャハム。好きなんですよ〜、この曲。
Gil & Orli Shaham Perform Dvořák's Sonatina, Op. 100


そうそう、今年いただいた年賀状の中に、山響からのものもありました。今年はオーボエの土屋愛菜さんからでした。土屋さん、ありがとうございます。山響の演奏会、楽しみにしています。




(*1): 今年のお年玉付き年賀はがきの当せん枚数は〜「電網郊外散歩道」2020年1月2021年1月2022年1月、2023年は喪中でした。

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突然の能登半島地震に驚いた

2024年01月02日 06時01分24秒 | Weblog
元日の午後、急にスマートフォンが鳴り出し、緊急地震速報が出ました。しばらく間があって、体感としてはかなり大きな揺れが来ました。すぐにテレビを点けましたが、NHK では震源地は能登半島沖で、震度7、大津波警報と報道されていました。これはかなり大きな地震だと感じて、驚き、しばらく報道から目が離せない状態になりました。建物の倒壊や火災、交通の混乱、停電、稼働中の原発の停止など、被災地の困難は大変なものだろうと想像しています。避難すればしたで、トイレや暖房等の不便のほかに、感染症の懸念などもあり、不便・不安は大きなものがあることでしょう。被災地の皆様にお見舞いを申し上げますと共に、個人としてできる範囲で、こちらでも順次可能な応援対応をしていきたいと思います。

(*): 日本海の地震とプレートテクトニクスと「フォッサマグナ」〜「電網郊外散歩道」2019年12月

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今年の妻へのプレゼントは

2023年12月30日 06時00分16秒 | Weblog
今年の妻へのクリスマス・プレゼントは、野村萬斎演出、阪哲朗指揮、山響の演奏でヨハン・シュトラウスII世の喜歌劇「こうもり」公演(*1)のチケットと、私が試してみて暖かく便利に感じたワークマンの「ルームシューズ(*2)」でした。一昨年に贈った Lenovo の10インチ Android タブレット(*3)はだいぶ便利に使っているようで、いろいろな動画を見ては楽しんでいるようです。それと比べたらルームシューズの方はお値段はだいぶ違いますが、北国での実用性は高いので良いとしておきましょう。



写真は、クリスマス・イブの日の食卓の一部。ワインはよく知りませんが2007年のもの。クリスマス・ケーキは某デパートには頼まなかったので、というか、バイト君たちを動員して大量に作られる大都市のクリスマス・ケーキよりも田舎の洋菓子店できちんと作られるショートケーキのほうが美味しいと感じ、妻はキャラメル・ケーキを、私はクラシック・ショコラを選択。ガトーショコラを生クリームで飾ったものでしたが、余って無駄にすることもなく、たいへん美味しくいただきました。



さて、今年も残すところ今日と明日だけになりました。今日は最後の可燃ごみ収集の日ですので、忘れないで出す必要があります。これから家中のくずかごを回って可燃ごみ袋にぎゅうぎゅうと詰め、軽トラックで持っていく予定。また、餅屋さんに頼んでいる餅を取りに行くことになっています。幸いにお天気は曇りで雨も雪も降らないようです。孫たちは風邪気味らしく、今年は帰省しないことにしたそうな。静かな年の瀬になるようで、餅に飽きたら何か料理をしてみようかと考えているところです。

(*1): J.シュトラウスIIの喜歌劇「こうもり」を観る・聴く〜「電網郊外散歩道」2023年12月
(*2): 「ルームシューズで足元を暖かく」計画〜「電網郊外散歩道」2023年12月
(*3): 妻へのX'masプレゼントはLenovoのAndroidタブレットにした〜「電網郊外散歩道」2021年12月

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国立研究所が推計した2050年人口について

2023年12月29日 06時00分59秒 | Weblog
過日の報道によれば、厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所が発表した2050年までの地域別推計人口の表が興味深いものです。これによれば、2050年の全国の推計人口は約1億人。記憶では、昭和40年代の始めころに国内の人口が1億人を突破したはずですので、約80年余りでもとに戻ることになります。これはもちろん少子化と出生数の減少に加えて団塊世代の影響が峠をこすためでしょうが、むしろ地域別の傾向が見えてきます。縄文時代や古代の推計人口分布でもその傾向はありました(*1)が、やはり南関東の人口は減りにくい。これに対し、北東北や南紀・南四国などの減少は雪国だからとは言えない要因が大きいようですが、それはいったい何なのか。



背景が見えにくい場合は、視野を狭くして具体的なところで見ていくと、はっきりと見えてくる場合があります。具体的には、山形県内の市町村の推計人口です。これによれば、人口減少がおだやかな、減りにくい地域としては、東根市(87.6%)、山形市(80.4%)、三川町(76.9%)、寒河江市(72.2%)などが挙げられますが、これらの地域に共通なところは何だろう。

例えば東根市は、東洋経済新報社の「住みよさランキング」で山形県内1位、東北地区でも第1位になっています(*2)。さらに大東建託の「住み続けたい街」ランキングでも県内第1位、東北地区でも第2位となっています(*3)。その共通の背景となっているのは、若い世代が利用しやすい住宅供給の手頃さ、開発余地でしょうか。

確かに、東根市に流入する人口の第1位は隣の天童市からで、第2位は山形市からなのだとか。工業団地等、単純な加工組み立て型だけではない多彩な職場があり、住宅が求めやすければ住み始める人も多くなるだろうというのは当然です。折込チラシで見る土地付き戸建住宅が山形市で3,500万、天童市で3,000万、東根市で2,500万で求められるという宣伝を見ると、まだ経済的な蓄積が充分でない子育て世代、共働きをしながら住宅ローンを組む際の負担を少しでも軽くしようと知恵を絞る姿が目に見えるようで、「子育てするなら東根市」というキャッチフレーズのように子育て世代への支援や保育施設等の充実も後押しするのでしょう。

ここで一気に視野を全国に広げると、見えてくるのは雪だけではない、宅地化可能な平地の余地がどれくらいありそうか、という条件です。人口政策のバックグラウンドには、実はこうした視点が必要なのかもしれません。素人のピント外れの見方かもしれないとは思いつつ、都会の億ションに入る人たちを思う時、富の偏在という表現に思わずうなづいてしまいます。

(*1): 鬼頭宏『人口から読む日本の歴史』を読む〜「電網郊外散歩道」2022年11月
(*2): 「住みよさランキング2023」東北・北海道トップ50〜東洋経済オンライン
(*3): 住み続けたい街2023 自治体ランキング 東北版〜大東建託・いい部屋ネット

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干し柿が甘くなったので

2023年12月24日 06時00分27秒 | Weblog
本来であれば11月初旬に下げ始める干し柿ですが、今年は一週間ほど作業が遅れて(*1)しまいましたので、食べてみたらすっかり甘くなっていました。そこで、干し縄から外して菓子箱等に並べ、冷暗所に保存します。今年は全部で500個ほど干しましたので、自家用としては十分すぎる量です。一部は娘や親戚のところへ送り、残りは春まで楽しみます。本来であれば緑茶なのでしょうが、まずは味見を兼ねてコーヒーのお供に。

中身はとろり状態。渋みは抜けて、たいへん甘く美味しいです。もともと「ひらたねなし柿」というのは糖度の高い品種だそうですが、納得です。昔、幼い頃には、「ごま柿」という名前の、樹上で渋が抜ける「木ざわし」系の柿が我が家では主流だったように記憶していますが、あまりおいしくなかったような気がします。その後、中学生頃でしょうか、「ひらたねなし」柿に切り替わっていきました。亡父が4本ほど植えた樹が今は1本だけ残っています。この1本の樹の恵みが、毎年毎年、実に大きいことに驚かされます。



当地は雪国ではありますが、山形県の内陸側の盆地のため、月山・朝日連峰が衝立となって、今のところ降雪量はさほどではありません。クリスマス寒波で大雪の年もあっただけに、まだもう少しこの程度の降り方で済んでほしいところです。日本海側の地域の皆様には豪雪お見舞い申し上げます。

(*1): 干し柿にするため渋柿の皮むきをする〜「電網郊外散歩道」2023年11月

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憧れの白い紙

2023年12月21日 06時00分02秒 | Weblog
子ども時代、と言ってもまだ幼い頃の記憶ですから、おそらくは昭和30年代の中頃までのことでしょうが、田舎の農家の身の回りには真っ白な紙というのは珍しい存在でした。もちろん、障子紙や習字の半紙などはありましたが、子どもが落書きできる白い洋紙というのは、新聞に折込で入ってくるチラシの裏がときどき白いものがあるくらいでした。筆記具は筆や墨などは子供の落書き向きではありませんので、当然ながらちびた鉛筆です。何を書いていたのかは記憶にありませんが、黄土色のザラ紙ではなく白い紙が憧れだったことは確かで、高校を卒業するときにB4判の上質紙を一シメ(1,000枚)買った時の嬉しさは記憶にあります。

その頃から数えるとすでに50年以上が過ぎています。インクジェット紙としてふんだんに使った上質紙や、レーザープリンタ用としてストックしているコピー用紙など、惜しげなく真っ白な紙を使い、内容に誤りを見つけて印刷し直したミスコピー紙を処分するときには、チラリと心が悼みます。子ども時代には憧れだった白い紙。その上で空想の翼が高々と飛翔することはもうないのかもしれませんが。安心して寝ている膝上の猫の表情を見て、ふいにそんなことを思い出しました。

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