電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

柿の落葉がやけに早いという理由は

2024年10月26日 06時07分48秒 | 週末農業・定年農業
ご近所の柿がやけに落葉が早く、柿も柔らかくなってしまい干し柿が作れないと嘆いていた件、どうやら落葉病らしいとあたりをつけました。要するに葉の裏側の気孔からカビが侵入し、落葉させてしまうらしい。で、落ち葉の中で越冬して翌年の5〜6月、開花期に胞子を飛散させて空気感染し、病気が広がるという仕組みで、やはり放置された柿の木が増えると感染が広がるという悪循環が起こるようです。事情はわが家でも同様のようで、たしかに以前よりも落葉が早く、現在は葉が半分くらいに減ってしまっていますし、落葉の色も紅葉しないで茶色になっています。防除をしっかりやって柿を出荷している某さんの柿の木は、まだ葉っぱが青々と茂っています(*1)から、ほぼ間違いないでしょう。
 
 
対策としては、越冬する元となる落ち葉を燃やしてしまうこと。昔ながらの落ち葉焚きが最も有効なのですね。ただ、感染源となる放置樹が空き家にある以上、空気感染は防げない。次の対策としては、開花期となる5〜6月にジマンダイセン等の殺菌剤を用いて防除することでしょうか。
 
柿の落葉が早いと嘆いていたご近所の老人には、この仕組みをメモして話をすることで、少なくとも二軒で協力して対策をすることはできるでしょう。なんとかうまく対策をして、美味しい平核無(ひらたねなし)柿の収穫を維持したいものです。
 
(*1): 参考までに、昨日(25日)の様子です。周囲に放置された柿の木がないのが幸いしているのかもしれません。
【追補】
落葉病の広がりが温暖化と関係があるのかという点については、開花期に高温多湿傾向があると、落ち葉での胞子形成〜飛散が活発化することが考えられます。おそらくは高齢化や空き家の増加などの社会的原因で放置された柿の木が増えていることが大きな原因と考えられますが、その他の背景には温暖化の要因もあるのかもしれません。
 
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