ドイツ文学・美学・演劇研究者によるとても時宜をえた翻訳が登場した。エリカ・フィッシャー=リヒテは、2010年夏、ミュンヘンで近代・近代主義などのテーマの国際学会があった時、彼女の基調講演を拝聴し、感銘を受けた。すでにこのブログでも彼女の『パフォーマンスの美学』The Transformative Power of Performanceという書を紹介した。この『演劇へのいざない』(国書刊行会)は『 . . . 本文を読む
と、「創造・想像」にかかわる人が、そう言った。ついでに「学者や研究者なんてね」とも言った。一匹オオカミのような表現者の感性をわたしは信頼しよう!ただ知識人層の功罪はいつも関心をもっている。体制内でも外でも同じかもしれない。純粋に物事のありようを見据える眼差しとは何だろう。いかなる特権も否定する姿勢だろうか?にっこりと体制内で微笑む知的権威も信じない、か?そこに満ちた権威の醜さもある。んんん、直感は . . . 本文を読む
マルチチュード(Multitude)とは、マキャベリによって最初に使用され、その後スピノザが用いた政治概念である。最近では、アントニオ・ネグリとマイケル・ハートの帝国論を契機として再び注目を集めている。マルティテュード、ムルチチュードとも。ラテン語 では“多数”“民衆”などの意味を持つ概念である。 「多数性」「多性」「群衆性」などの訳語もあてられる。 . . . 本文を読む