nasu_star's blog

那須で自然に親しみ、星と自然を愛するブログ

古い水銀灯で強烈なフリッカー

2022-04-20 23:54:56 | ビデオ編集
今年初めてご依頼のあった学校の卒業式の撮影後に酷いフリッカーに愕然。

大昔だったら必ず気を使っていたフリッカー問題でしたがうっかりしていました。
校舎は奇麗なのですが、体育館はかなり古い建物で体育館内の照明は旧式の緑色の強い水銀灯が使われていました。
これまで撮影していた学校では10年程前に体育館を建て替えて新しいタイプの水銀灯で、カメラ側もフリッカー対策されているので全く意識せずともほぼフリッカーレスで撮れていて、その様な事態は脳裏から全く消えていました。

フリッカーとは関東以北の交流が50Hzでビデオカメラの基本周波数が60Hzのために蛍光灯や水銀灯の様に点滅照明の時にビデオ画面が明暗のチカチカが生じる現象です。
今のビデオカメラはフリッカー防止機能がありますが緑色の強い昔の点滅の強い水銀灯で、しかも舞台のバックに水色のカーテンが全面にあって水銀灯の明かりを強く反射する環境下には対応しきれない様です。

本来の対処は、ビデオカメラ側のシャッタースピードを50Hzにマニュアル設定する事で防げる話です。

しかし、後でその事に気が付いてもどうにもなりません。
(カメラのモニターではフリッカーは気が付きませんでした)
8台のカメラで撮りましたが、体育館全体は問題ないのですが舞台が写り込んでいる5台の映像は全て舞台部分だけフリッカーが出ていましたので、舞台上の水銀灯に問題が有るのだとは思います。


しかし、卒業証書授与の場面で舞台裏の青いカーテンが派手にチカチカ点滅して顔も多少なりともチカチカして見苦しい限りです。
どうにかしたいです。

調べていくと、有料の2.5万円以上もするPremiere用のプラグインソフトが売られている様です。
でも、これはちょっと高すぎです。

更に調べていくと・・・・

Premiere内の機能である程度フリッカーを押さえる事が出来ると云った記事を発見。

早速試すと・・・・

その方の書かれたとおりの値で実験すると確かにフリッカーはかなり気にならなくなりました。
しかし、動きのある場面では残像が残って今度はそちらがフリッカー以上に不自然で使えません。
どうやら、前後の数コマを重複させて明暗を平均化させてチカチカを低減するようです。
なので、動きがあると残像の様に見えてしまいます。

一旦は諦めたのですが、他に手が無かったので値を様々変えて何十回も実験をした結果、良い状態にすることができました。

Premiereタイムラインの動画をクリックしてエフェクトの項目から「時間」「エコー」を適用します。


適用した「エコー」機能をエフェクトコントロール画面でそこの値を以下の様に設定します。

この状態で僅かにフリッカーは残るものの全く気にならないレベルまで消え、しかも動きのある場面での残像も生じなくなりました。

「エコー時間」の「0.001」にはマイナスを付けて「ー0.001」にしないとダメです。
数値だけでなく、「エコー演算子」の「後ろに合成」の設定も重要です。

本当に良かったです。

この解決にも一日を費やしました。
この様な地道な対応でのノウハウ蓄積が良い作品作りに繋がって行きます。

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Encore Blu-ray書き出し時、ビットレートエラー 「video buffer underflows.total bitrate is too high near time」

2022-04-20 23:33:21 | ビデオ編集
久々の書き込みです。

3月の卒業式シーズンでビデオ収録と同時に当然、編集作業が付いて来ます。
今年はご依頼の学校が増えたので、ブログどころではなくなりました。

やっとサンプル品が出来あがって先生に内容チェックをして頂くところまで来て一段落しましたので、ぼちぼちブログも再開して行こうと思います。

ところで、今回の編集作業で二つもの問題が発生し、対処したのでノウハウとして記録に残しておきます。

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Encore6.0での Blu-ray書き出し時、ビットレートエラー
「video buffer underflows.total bitrate is too high near time」
で処理が中断して進まなくなりました。


久々の新たなエラーに困惑。
Premiereで書き出した動画内に高ビットレート個所が有ると言ったエラー内容です。

他のファイルを読み込んで同様に書き出しても発生しないので、Encoreのプロジェクトの問題ではなく、今回の作成した動画ファイル特有の物の様です。
Premiereでの動画書き出し条件は以下のとおりです。

 H264 18MB-24MB VBA

なお、指定ビットレートを変えても事象は発生します。

ネット検索すると、同じエラーに対する質問記事は出て来ましたが、原因と解決策の記述はありませんでした。
この様な「困った」だけの書き込みで終了してる情報は沢山あります。
その後自己解決したとしても結果を残さないんですね。
他人に助けを求めるのに自分が得た有用な情報は出さないと云った人が多い様です。

私は対処方法を特定しましたので開示します。

原因を特定するには、多分どこかの場面で何らかの原因が存在していて結果となって表れているものと思いますが、約2時間の動画のどこかを特定するのは至難の業です。
半分づつに区切って絞り込んでいくしかないと思いますが、モニタ画面で見る限りでは何の問題も無いので、そこまで時間を費やす必要もありません。

:::対処方法は至って簡単でした:::

Premiereの出力指定をVBR(可変ビットレート)指定からCBR(固定ビットレート)指定にして解決しました。

 H264 22MB CBR

CBR22MBでも25GBのブルーレイディスクに収まりましたのでハイビジョン画質的にも何ら問題はありません。

分かってしまえば「簡単」の一言ですが、様々な実験を重ねた結果の事で、解決には一日が潰れました。

次回はもう一つの問題について・・・
もっと厄介でした。

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