10年以上使っているRODE社のステレオマイクですが、先日の保育園の運動会でも音声収録で使いました。
ところが、PCにデータを取り込んで確認すると、L側の全体の大きく2か所にクリックノイズが頻発していました。
ここ数年、稀に軽微なクリックノイズが入った事が有りましたが、5~6個程度で個々に修復すれば済む程度でした。
ところが、今回は全部で一か所あたり20~30個くらい頻発していました。
途中にも若干ありますが、普通の音声(音)なら上下ほぼ均等に出ますが、上方向にしか出てません。
これは、「音」では無い別物のノイズです。
コンデンサーマイクなので乾燥していると静電気でクリックノイズが発生することがあると聞いていたので、これまではそれが原因だと思っていましたが、今回の事象で、明らかにそれでは無いと判明。
屋外だったので多分、風でケーブルが揺れたのが原因かと・・・
早速家で同じ状態にして実験。
アッ! 同じ事象が再現。
マイクじゃありません。
マイクを接続しなくてもマイク側のコネクタ付近を揺らすと出始めて、暫く出てまた出なくなったりします。
コネクタ部を分解。
酷い状態です。
LとRのそれぞれのアース(裸線)と赤・白の信号線がありますが、上の写真の一番下の線って・・・
被覆がありませんが、これはアース線じゃありません。
本来なら白い(半透明)被覆が被っていなければいけない線です。
(よく見ると根元付近に若干見えてますね)
しかも、アース線が2本程切れて線がはみ出していて(赤い線の所に見える細い銅線)、その線がこの被覆が無くなっている銅線にチビチビと接触していた様です。
この線がL側マイクの信号線になります。
この製品はオーストラリア製ですが、中華製に匹敵するくらい粗悪な半田付け処理です。
同じ製品を2本持っているので、もう一本も確認してみました。
こちらは被覆はちゃんとありましたが、やはり信号線が変に余剰していて半田付けされた端子を覆うための透明チューブがそこから外れていて端子はむき出し状態です。
裸線のアース線がいつ端子に接触してもおかしくない状態でした。
ケーブル2本とも線を切って、新たに綺麗に線の処理をして半田をし直しました。
裸線のアース線(シールド線)には絶縁のために黒いヒシチューブを付けました(一番左側の線)。
この手の半田付けは、必ずアース線を信号線より微妙に短くして信号線が引っ張られたりしない様に保護します。
最後に、絶縁のための元々付いていた透明パイプを半田付けした端子に被せて、そのパイプがそこから外れないようにビニールテープで固定して出来上がり。
MADE IN JAPANなら、きっとこうなるはず。
私が作り直したので、これでれっきとした「MADE IN JAPAN」になりました。
もう、クリックノイズに悩まされることはありません。
なお、クリックノイズは、AdobeAuditionのノイズキャンセラー機能のクリックノイズ専用の除去機能が有って、それで一発で全てのノイズをほぼ解消できます。
ただ、酷い個所はちょっと残りますので、一か所づつ個別に自動修復機能を使用して修復して、完全に修復しました。
L/Rでレベル差があるのは、屋外スピーカーが園庭の左端に設置されているためです。このあと、場面に応じて左右のレベル調整もして行きます。
でも、RODE社のマイクケーブルは他にも3本手持ちがあるけど大丈夫かな?
全数確認してみないといけませんね。
先ずは、今回のケーブルの反対側のキャノン端子側は・・・
凄くまともなしっかりした処理になっていました。
次に一般的なキャノン端子だけのケーブル3本も確認。
こちらもすこぶる丁寧な作りです。
結局、NT-4のマイクに付属していたケーブルのマイク側の端子部だけがド素人の作業の様な状況ででした。
キャノン端子はマイク関係では当たり前に一般的な端子なので、専門工場で処理されていてまともなのではないかと思います。
でも、今回のNT-4のマイク側の端子はステレオマイクなのでキャノン端子では無く専用の端子のため、RODE社のアルバイト諸君がせっせと半田付けしたのではないでしょうか?
信頼のメーカー品が余りのお粗末さにちょっとびっくりです。