昨日に引き続き昨日の明け方に撮った星の写真です。
皆さん知らない人は、こんな写真どこにでも転がっているから、さぞ簡単に撮れるのだろうと思っている方も多いと思います。
でも、写真を撮るのに適した条件は結構厳しくて、晴れていれば良いと云うものでもありません。
冬は晴れる事が多いですが、上空は強風が吹き荒れ、星が瞬いでいますがその状態だと星を拡大して見ると川の中の石を見ている様でユラユラ動きます。
この状態で何秒も露出を掛ければ写真にした時、星がボケたようになってしまいます。
どんよりした天気の時は星像は安定しますが、透明度が悪く街明かりで空が明るくなり暗い星は写りません。ただ、惑星や月を撮るには最高です。
本当のマニアの方は山の上に年に何回も行ってその様な悪条件の無いところで撮りますが、私の場合そこまでの気力は有りません。
ですから、天気が良く、空の透明度も良く、風も少なく、次の日休みで、撮る気力があり、自宅で撮れる時 のAND条件が必要なんです。
でも、なかなかそれは訪れない。
昨日の深夜から明け方までに結局8つの星雲、星団、彗星を撮った事になります。 私としては近年に無い大収穫です。
PCソフトも最新の技術により、作品に仕上げる環境もあり熱中してしまいます。 編集に8枚で4時間位掛かってます。
さて、今日の最初は「ふたご座散開星団M35とNGC2158」です。
M35は星が青くて、青ハロと云う現象のようにも見えますが、実際青い星の集団です。
その右脇にあるNGC2158は赤味の星団ですからその色の対比がきれいです。
(鑑賞したい方は写真をダブルクリックすると大きく見る事が出来ます)
次がバラ星雲(NGC2246)。 いっかくじゅう座ですが、オリオン座とふたご座の間と言った方が一般受けするでしょう。
この星雲も昨日の馬頭暗黒星雲同様に赤外線の光で輝いていて肉眼ではほとんど見えません。
デジカメも、赤外カットフィルターと云うものをCMOSの前面に配置してあるのでとても写りが悪いです。
天文マニアはデジカメの改造を行いそのフィルターを外して星を撮りますが、もはや天体写真専用カメラと化してしまいます。一般撮影には向きません(色がおかしくなってしまう)
で、私の場合は一般撮影から天体撮影から全て1台でこなすのでそんな改造はできませんが、赤のデータが全く無い訳では無いので、画像編集ソフト上でそのわずかな情報を引き出して色を再現します。
こちらは、カシオペア座とペルセウス座の間にある二重星団です。(星座的にはペルセウス座に属します)
望遠鏡で拡大して見ると宝石をちりばめた様にきれいな星が目に飛び込んで来ます。
SONYのNEX-5NのレンズはあまりF値の明るいものはありませんが、あまり青ハロ出ませんし、感度も良く、ノイズも少なく、長秒時のかぶりもありませんし、軽いし手軽です。 星を撮るには良いカメラだと思います。
しかし、以外にも天体用にNEX-5Nを使う方は少ないです。
専用電子レリーズが無いと使えないとか、撮像素子が35mmフルサイズじゃないからとか、改造品が無いからとか、画素数が少ないとか言った理由を並べ立てる様ですが、本当にそうなのでしょうか?
逆に、私はこのカメラはリアルタイムビューが優秀なのと、とにかく感度が良いのでピント合わせに苦労したことありません。 ミラーレスなので、アダプターさえあれば他メーカのレンズもいくらでも使えるしお得感もあります。
確かにレリーズが無いのには連続で何十枚も撮る時などに困る場合もありますが、一枚ずつバルブで撮るには何の問題もありませんし、私の様に赤外インターバルレリーズを自作すればそちらも完璧に使えます。 YouTubeに投稿した日食の記録や月食の記録等の動画はこのカメラで撮ったものです。
最近は、お金を出せばいくらでも天体用改造カメラが手に入りますが、意外と持っているだけで天体写真撮らずに古くなり旧型カメラに愛着も無くなり買い換えてばかりの人も多いようです。
天体写真専用カメラは星を撮って何ぼの物ですから、そんなすばらしい物を持ってらっしゃる方はジャンジャン使うべきだと思います。