日伊文化交流会

サークル「日伊文化交流会」は板橋区で生まれ、元東都生協登録サークルとしてイタリア好きの人たちが集まり楽しく活動しています

世界イタリア料理週間で「プロセッコ・スペリオーレの故郷」写真展を観て「はちみつ(Miele)」のセミナーに参加しました(2018.11.19~26)@イタリア文化会館

2018年11月23日 | イタリア料理・イタリアン食材
世界イタリア料理週間で「プロセッコ・スペリオーレの故郷」写真展を観て「はちみつ(Miele)」のセミナーに参加しました(2018.11.19~26)@イタリア文化会館


世界イタリア料理週間
は イタリアの食文化のさらなる普及のためのプロジェクトで 2016年に始まり 今年で3回目を迎えます
イタリアのエノガストロノミーを さまざまな視点から紹介するこのイタリア料理週間に 今年も行ってきました!

今年はセミナー(3つ出ました) 写真展 映画 書籍コーナーと書籍紹介です

まずは会場に入ってすぐに 写真展「プロセッコ・スペリオーレの故郷 コネリアーノ・ヴァルドッビアーデネの風景 世界遺産候補地24点の展示を観ました

イタリアの代表的スパークリングワイン DOCGプロセッコ・スーペリオーレ「コネリアーノ・ヴァルドッビアーデネ」は ヴェネト州北東部に位置するコネリアーノとヴァルドッビアーデネで栽培されるブドウ品種から作られています

ふたつの町にかけて東西に広がる丘陵地には 森を背景に南向きの急勾配の斜面に モザイク片のような小さなブドウ畑が連なって広がっており その美しい景観から世界遺産の候補地になっています

コネリアーノ ヴァルドッビアーデネの温和な気候や土壌 海とアルプス山脈に挟まれた独特の立地 また代々受け継がれているワイン造りの技や人々の情熱の産物として 果実の香り豊かで秀逸なスパークリングワインが作られているのです

この調和の取れた緑豊かな風景と ブドウ栽培に従事する人々を撮った作品24点を 私も堪能させていただきました

展示は こちら

     *    *    *

イタリア産高品質蜂蜜 テイスティング・セミナー」(2018.11.20)

 ↑ 4種類のはちみつ(アカシア、オレンジ、栗、コリアンダー)

キャンセル待ちが倍の人数もいるという 毎回人気のこのセミナーでは 古代から私たちの身近にある 豊かな香りの食品ハチミツについて取り上げてくださいました

甘味料として また天然の防腐剤としても優れたハチミツは 昔から人々の生活を豊かにしてきました
今回はイタリアのモノフローラル(monofiore)・ハニーの特有の 風味や栄養について説明してくださいました 


地中海に囲まれたイタリアのハチミツは 香り(aroma)が濃縮されて高く 栄養もたっぷりです 

ハチミツとは 蜂が考えた 糖分(zucchero)の保存方法なのだそうです 
ツタンカーメンの遺跡からもハチミツの痕跡が発見されたそうで 糖分プラス酵素を含んでいます
また水分を 保存に適した17%前後に減らすために 羽根で風を送る蜂もいます

ミツバチ(le api
)には 働きバチ(ape operaia) オスバチ(fuco) 女王バチ(ape regina)がいます

1匹しかいない女王バチは一日2,000もの卵を産み 寿命は4-5年 老いた時や巣が飽和状態になった時等に 次の1匹が産まれるそうです

オスバチ(fuco)は 女王バチに卵を産ませる(受精させる/fecondare)ためにいて 1回で死んでしまいます (かわいそう~)

働きバチ(ape operaia)は花粉(polline)を集める他 受粉(impollinazione)の役目もあり それがないと私たちの食べる野菜や果物は(人の手を借りないと) 実が生りません

巣の構造も 重いハチミツに耐えられる構造となっているのですね

養蜂家は開花の時期に合わせて 巣箱を移動させながらイタリア全土を何か月もかけて ハチミツを集めているのですね!

pappa reale ローヤルゼリー
これは生後数日間の蜂に 育児係の蜂が与える特別な栄養で 女王バチのみが生涯食べ続けられるもので (これを食べ続けた蜂のみが女王バチとなる) そのため高価です

la produzione 生産
巣箱は二重構造となっていますが これは 北イタリアの木工職人(falegname)が発明したそうです ハチミツは湿気をきらいます

l'estrazione 抽出
抽出方法はシンプルですが 温度が大切で 30℃前後が適しています
10Kgの抽出に手作業では1時間 工業的には数秒ですが熱で香りが飛んでしまうのですね

フィルターにかけて(va filtrato)不純物を取り除きます もし発酵(fermentazione)の匂い(cattivo odore)がしたら それは不純物もしくは水分過多とのこと 

etichettatura Miele ハチミツのラベル貼り作業

日本は 中国 アルゼンチン チリ アメリカ等が多いですが イタリアではイタリア産 ヨーロッパ産が多いですね 

さていよいよテイスティングです!!

4種類のモノフローラル(monofiore)・ハニーを使い 正しいテイスティング(degustazione)方法を学びました
 
1.アカシア(acacia)北イタリア産  2.オレンジ(arancia)シチリア産  3.コリアンダー(coriandolo)マルケ州産 4.栗(castagna) トスカーナ産です  

エキシビションホールは少し寒かったですが これがテイスティングに適した温度とのこと

← アカシア、オレンジ、コリアンダー、栗のハチミツ


まずは色(visivo/視覚)

水晶のように透明な(cristallini)1. から 暗い(scuro)4.まで 4つのハチミツの色のグラデーションがきれいです♡

次に香り(olfattivo/嗅覚の)
みずみずしさ(freschezza)から 弾力性のある(elastico) サラサラした(fluido) という質感(struttura)に加えて 何々の香りがします...との説明をそれぞれしてくださいました 
 
そして 味(gustativo/味覚の) 1.のアカシアは日本でも食べ慣れた味ですが 4.の栗や3.のコリアンダーのハチミツはなかなかないのですよね~
爽快な(rinfrescante) 苦い(amaro) それほど甘くない(non tanto dolce)等... 

皆さんお好きなハチミツは?と聞かれて 3.コリアンダーに手を挙げてくださった方が一番多かったです♡ 

そして使い道ですが 洋梨にかけたり カフェやカプチーノにもお好みで入れたり ブルーチーズとも合うし 豚肉とも相性がよく マリネ液にも入れられますね 

トスカーナの養蜂家の一家を描いた映画「夏をゆく人々」を思い出しました!! 蜂は清涼な環境でしか生きられないので 自然環境のバロメーターでもあるのですよね...

昨年も参加しましたが 今年はハチミツのセミナーは初めてで 種類が増えているみたいです! イタリア語で聞けて大変よい勉強になります!!(通訳付き) 

世界イタリア料理週間(2018.11.19~26)は こちら

セミナーは こちら

素晴らしいイベントを開催してくださいましたイタリア文化会館様に心よりお礼申し上げます



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