講演会「革新者レオナルド・ダ・ヴィンチ 機械と発明」に行ってきました(2019.9.18)@イタリア文化会館
レオナルド・ダ・ヴィンチって やはり唯一無二の天才!! たった一人の人間がここまでありとあらゆる分野を研究し発明を残し 亡くなる前にやり遂げられなかったことがまだまだあると悔し涙を流したなんて...
講演者は レオナルドとルネサンス期の技術革新に関する最新研究の著者 プリニオ・インノチェンツィ氏です
講演は 9/18の「機械と発明」そして9/24の「レオナルド、飛行への夢」の2部構成ですが 久々に興奮して このお話を聞いたすぐあとで 思わず第2部も申し込んでしまいました!!
通訳の方も大変素晴らしく 質疑応答は同時通訳で 猛烈な速さで話されたことを またまたすごい速さで日本語にしてくださり感激しました:
レオナルド(1452-1519、67才)は 画家としてよりもむしろ 発明家として生きたかったとのこと
14才前後で 生まれ故郷のAnchiano Vinci村から フィレンツェのヴェロッキオ工房に入り ブルネレスキらが作っていたクーポラを見て感動し 自らも模写をします
二層のれんがをずらしてクーポラを作り上げてゆく技術は 当時は月に行く程のすごい技術だったそうです
彼はのちにパリ手稿Gで「私達がサンタ・マリア・デル・フィオーレの球を接合した方法を覚えている」と述べて ブロンズ球のデザインにかかわり係わっていた事を示唆していました
argano (巻き上げ機) mosso da un cavallo (Taccola シエナ生まれ)
そして30才でミラノに移ります(1482年~1499年) ミラノには宮廷があり 数学者や哲学者等と知り合います 自分は戦車や大砲なども作れるというはったりの手紙を ミラノ公ルドヴィーコ・スフォルツァに送ります
1490年 ミラノの結婚式のお祭りをまず企画するのですね 大きな歯車を人が廻して 火をつけたり踊ったりという仕掛けで演出します
次に楽器を発明します
la clavi-violaという楽器ですね
また la ghironda ギロンダ/ハーディ・ガーディという楽器は ハンドルを廻しながら鍵盤で弾くという当時の革新的な楽器ですね
viola-organistica は ちょっとチェンバロみたいな感じでした
Piva a fiato continuo ひだが両側についており 初期のアコーディオン (la prima fisamonica)も彼が発明したそうです
その他6千もの発明の素案が残っているそうです
次は車です
automobili di Arancesco di Giorgio Martini 同時代に生きた発明家の変則ギアの車を参考にしたそうです
il carro automatico di Leonardo (You Tube/音が出ます) これらは 劇場のパフォーマンス用のぜんまい式の車とのこと
詳しくは こちら
そして 時計です
orologio meccanico con molla (ぜんまい) a balestra (石弓)
ぜんまい式で 脱進機/エスケープメント(scappamento)でもって チクタクという一定の速さで おもりが動きます
振り子時計
これは1855年に発明されたのですが レオナルドはそれよりも350年も早く 1493~97年に発明していたのですね!!
la luna cinerina (Earthschine/地球照)
これもレオナルドは 当時の人々に肉眼で(a occhi nudi)見て 説明を残していたというのですからすごいです!
la prima mitragliatria (1482)初の大砲/機関銃
sistema di distillazione al Alambicchi 初めての蒸留器で 塗料も作りました
una rivoluzione mancata soffiatori a vapore 蒸気でエネルギーも作りました
アイオロスの球という 容器の中で珠が蒸気で回転してエネルギーを生む装置ですね
l'architronito, il "canone a vapore" なんと蒸気の大砲まで作ってしまいましたが 出力も大きく これは秘密だったそうです
turbina a vapore (蒸気タービン) 彼は蒸気の力で回転させて 肉を自動でローストする機械(girarrosto automatico)で 実に色々なものを作ったのですね!!
晩年はフランスに移り フランチェスコ1世のもとで亡くなります その時のG.バザーリの言葉もご紹介いただきました
そして講演の最後に 若い頃彼がミラノ侯爵にあてた手紙ではったりを書いたものの 未完成に終わったという 10メートルもの馬「Cavallo di Leonardo」を 彼の死後 なんとアメリカ人が一念発起し 日本人が完成させたというエピソードをご紹介いただきました
ミラノで見られるそうです
『レオナルドは、力学分野における革新的存在であると同時に、フィリッポ・ブルネッレスキ以来イタリアで発達しつつあった工学の知を代表する存在のひとりでもありました。レオナルドの機械の世界は、その後現実に用いられ始める各技術をはるかに先取りした直観や、多くは断片的であるにしろ、世界史上類をみない創作性と空想力を爆発させることによって複数の領域に及ぶような、何百もの発明であふれています』(講演チラシより)
講演会は こちら
素晴らしい講演会を開催してくださいましたイタリア文化会館様に 心よりお礼申し上げます
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レオナルド・ダ・ヴィンチって やはり唯一無二の天才!! たった一人の人間がここまでありとあらゆる分野を研究し発明を残し 亡くなる前にやり遂げられなかったことがまだまだあると悔し涙を流したなんて...
講演者は レオナルドとルネサンス期の技術革新に関する最新研究の著者 プリニオ・インノチェンツィ氏です
講演は 9/18の「機械と発明」そして9/24の「レオナルド、飛行への夢」の2部構成ですが 久々に興奮して このお話を聞いたすぐあとで 思わず第2部も申し込んでしまいました!!
通訳の方も大変素晴らしく 質疑応答は同時通訳で 猛烈な速さで話されたことを またまたすごい速さで日本語にしてくださり感激しました:
レオナルド(1452-1519、67才)は 画家としてよりもむしろ 発明家として生きたかったとのこと
14才前後で 生まれ故郷のAnchiano Vinci村から フィレンツェのヴェロッキオ工房に入り ブルネレスキらが作っていたクーポラを見て感動し 自らも模写をします
二層のれんがをずらしてクーポラを作り上げてゆく技術は 当時は月に行く程のすごい技術だったそうです
彼はのちにパリ手稿Gで「私達がサンタ・マリア・デル・フィオーレの球を接合した方法を覚えている」と述べて ブロンズ球のデザインにかかわり係わっていた事を示唆していました
argano (巻き上げ機) mosso da un cavallo (Taccola シエナ生まれ)
そして30才でミラノに移ります(1482年~1499年) ミラノには宮廷があり 数学者や哲学者等と知り合います 自分は戦車や大砲なども作れるというはったりの手紙を ミラノ公ルドヴィーコ・スフォルツァに送ります
1490年 ミラノの結婚式のお祭りをまず企画するのですね 大きな歯車を人が廻して 火をつけたり踊ったりという仕掛けで演出します
次に楽器を発明します
la clavi-violaという楽器ですね
また la ghironda ギロンダ/ハーディ・ガーディという楽器は ハンドルを廻しながら鍵盤で弾くという当時の革新的な楽器ですね
viola-organistica は ちょっとチェンバロみたいな感じでした
Piva a fiato continuo ひだが両側についており 初期のアコーディオン (la prima fisamonica)も彼が発明したそうです
その他6千もの発明の素案が残っているそうです
次は車です
automobili di Arancesco di Giorgio Martini 同時代に生きた発明家の変則ギアの車を参考にしたそうです
il carro automatico di Leonardo (You Tube/音が出ます) これらは 劇場のパフォーマンス用のぜんまい式の車とのこと
詳しくは こちら
そして 時計です
orologio meccanico con molla (ぜんまい) a balestra (石弓)
ぜんまい式で 脱進機/エスケープメント(scappamento)でもって チクタクという一定の速さで おもりが動きます
振り子時計
これは1855年に発明されたのですが レオナルドはそれよりも350年も早く 1493~97年に発明していたのですね!!
la luna cinerina (Earthschine/地球照)
これもレオナルドは 当時の人々に肉眼で(a occhi nudi)見て 説明を残していたというのですからすごいです!
la prima mitragliatria (1482)初の大砲/機関銃
sistema di distillazione al Alambicchi 初めての蒸留器で 塗料も作りました
una rivoluzione mancata soffiatori a vapore 蒸気でエネルギーも作りました
アイオロスの球という 容器の中で珠が蒸気で回転してエネルギーを生む装置ですね
l'architronito, il "canone a vapore" なんと蒸気の大砲まで作ってしまいましたが 出力も大きく これは秘密だったそうです
turbina a vapore (蒸気タービン) 彼は蒸気の力で回転させて 肉を自動でローストする機械(girarrosto automatico)で 実に色々なものを作ったのですね!!
晩年はフランスに移り フランチェスコ1世のもとで亡くなります その時のG.バザーリの言葉もご紹介いただきました
そして講演の最後に 若い頃彼がミラノ侯爵にあてた手紙ではったりを書いたものの 未完成に終わったという 10メートルもの馬「Cavallo di Leonardo」を 彼の死後 なんとアメリカ人が一念発起し 日本人が完成させたというエピソードをご紹介いただきました
ミラノで見られるそうです
『レオナルドは、力学分野における革新的存在であると同時に、フィリッポ・ブルネッレスキ以来イタリアで発達しつつあった工学の知を代表する存在のひとりでもありました。レオナルドの機械の世界は、その後現実に用いられ始める各技術をはるかに先取りした直観や、多くは断片的であるにしろ、世界史上類をみない創作性と空想力を爆発させることによって複数の領域に及ぶような、何百もの発明であふれています』(講演チラシより)
講演会は こちら
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