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パオラ・コルテッレージ(Paola Cortellesi)の主演映画を5本続けて観ました@スターチャンネルEX
パオラ・コルテッレージ(Paola Cortellesi)は「これが私の人生設計 (Scusate se esisto! )」(2014)から知っていたイタリア映画の女優さんですが 今回スターチャンネルEXを解約するため集中的に5本観てみました 満足~💕
(やはり期限があると 何でもとりかかるものですね~)
パオラを知れば 今のイタリアが見えてくる
パオラの近年の出演作には 現代人の生きづらさを指摘するという
鋭い社会的な目線とメッセージが必ず入っているのですね
こういう社会派のイタリア映画が観たかった~🎥
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あゝ無慈悲/Gli ultimi saranno ultimi (2015)は こちら
田舎町の工場で働くルチャーナ(パオラ)は、妊娠がわかり喜ぶが、それをきっかけに職を失う。気のいい夫ステファノは無職で、ビジネスでも失敗つづき。ルチャーナはそんな夫のある行動によって精神的に追い込まれ、職を取り戻そうと実力行使に出る。
いっぽう、同じ町に左遷されてきた警官のアントニオはエステティシャンに恋をするが、トランスジェンダーであることを知り、心無い態度をとってしまう。日常を生きる「後の者」たちの運命やいかに。
現代社会における女性の生きづらさを告発した映画
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環状線の猫のように/Come un gatto in tangenziale (2017)は こちら (上の写真)
ジョバンニ(アントニオ・アルバネーゼ)は欧州議会のシンクタンクで、イタリア各都市に広がる郊外の貧困を解消するために調査をしている。ブリュッセルから自宅のあるローマに戻ってきたジョバンニは、13歳の娘アニェーゼから恋人ができたことを告げられる。その恋人というのは、郊外の中でも治安の悪いバストージに住むアレッシオだった。
愛娘を救い出そうとバストージに乗り込んだジョバンニは、アレッシオの母モニカ(パオラ)と衝撃的な出会いを果たす。
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同 Part 2 Back to the beach (2021) は こちら
モニカとジョバンニが別れてから3年が経った。双子姉妹が犯した万引きの責任を取って一度は刑務所に入ったモニカだったが、ロンドンから帰国予定の息子に心配をかけないために、政治家のツテを持つジョバンニに助けを求める。彼のおかげで刑務所から出られたモニカは、代替刑として教会に住み込みで奉仕活動をする羽目になる。
ローマのインテリ富裕層と、治安の悪い郊外に住む貧困層。子供同士の交際をきっかけに、交わるはずのない人生が交わって、事あるごとに火花を散らす親同士。それが恋の花火へと発展!? 格差社会&異文化共生ラブコメディ
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こどもたち/Figli (2020)は こちら
サラ(パオラ)とニコラ(ヴァレリオ・マスタンドレア)は共働きをしながら、六歳の一人娘と慎ましくも幸せに暮らしている。第二子の妊娠が発覚し、改めて力を合わせて生活することを誓い合う二人だったが、お金と時間に余裕がなくなり夫婦関係に亀裂が走る。両親も頼りにならず、ろくなベビーシッターも見つからない。
世代間格差、低賃金、出産の高齢化など、イタリア社会に噴出する諸問題にぶち当たりながらも、サラとニコラは生活を立て直そうと奔走するが…。
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マイライフ・インポッシブル/Ma cosa ci dice il cervello (2019)は こちら
日常によくいるナメた隣人にスパイがお仕置き。うだつ上がらぬ中年たちによる痛快コメディ。
ジョバンナ(パオラ)は地味な公務員だが、裏の顔は国家を守るスパイ。中年の友人たちに失礼な態度をとる輩を、スパイならではの手腕で懲らしめる。
見た目やステータスで安易に人を軽んじる現代社会に警鐘を鳴らしている。
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一番気に入ったのは 「マイライフ・インポッシブル」で実はシングルマザーのママはスパイだった...というお話です そんな彼女を 何も聞かずに助ける高校時代の彼ロベルト役は いつもリッカルド・ミラーニ(Riccardo Milani)監督作品に出演している ステファノ・フレージですね 身体が大きいのですぐに記憶に残ります😊
あと 「こどもたち」もイタリア映画祭で観てとても気に入っています こんなに子育てや家事を手伝っているのに それでも親の助けがないと立ち行かないのですね... 親世代は恵まれててちっとも若い夫婦の苦労をわかってないよね😲
この夫二コラ(ヴァレリオ・マスタンドレア)は 「あ 無慈悲」に出てくるダメ夫ステファノよりもはるかにましだと思います このダメ夫はもうどうしようもない...なので追い詰められてとうとうあんな行動に出てしまうのですよね
「環状線の猫のように」は なかなか「混交(contaminazione)」について理屈では解決のつかない難しい問題を描いていて考えさせられます このまったく異なる社会階層の子どもたちのカップルは将来どうなるのかな...
スターチャンネルEXは『みんなはこう呼んだ 鋼鉄ジーグ(Lo chiamavano Jeeg robot)』を観るために登録していたのですが忙しさにかまけてほとんど観ず... 解約することにして期限までの数日間は集中的に観ました 7日間の視聴期間があります
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そのパオラの最新作 『まだ明日がある/C'è ancora domani』 (2023) ← 作品H
こちらはイタリア映画祭2024で上映されたパオラの監督デビュー作ですが 『ドマーニ! 愛のことづて』のタイトルで 2025.3.14よりBunkamuraル・シネマ渋谷宮下他でロードショー開始🎥
映画は こちら
- Al cinema! - Trailer ufficiale(予告編/字幕なし) は こちら
trailer(日本語ナレーション付き予告編)は こちら
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面白そうな映画ばかりですね。
C'è ancora domaniは去年の夏にジェノバに行くときITAの機内で見ました。
僕の乏しい伊語で字幕なしで必死になって見ました。
僕は個人的にイタリアの現代社会事情を写す映画が好きなのですが、稼ぎが少ないためにイタリア映画祭に行く予算もありません。
もっとお金に余裕のない人でも見に行けるようにすればもっとイタリア映画を見に来る人も増えるのではないかと思います(あくまで個人的意見ですが)。それと配給が少なすぎると思います。
もっと全国規模で上映しないと東京や大阪など限られた街でしかやらないと新しいイタリア映画愛好家は増えないと思います。
などと勝手に書いてしまいました。
僕はコンピュータにも疎いために、洋画を配信しているサービスに契約をしていないので、ウェブでも見ることはできません(元々そういうサービスと契約をする予算もありませんが)。
とにかく面白そうな映画のご紹介ありがとうございました。
いつもコメントありがとうございます
飛行機でこの映画をもう観られたんですね いいですね~🎥
私は 観たいイタリア映画の原題で検索して 字幕なしでネットで観ることもあります それが無料で勉強にもなりますし...
この記事の下に予告編を載せておきました
上が字幕なし 下は日本語ナレーション付きです
まぁ 字幕がないとなかなか理解できないのですが...