こだわり米専門店スズノブ 西島 豊造(五ツ星お米マイスター)の豊かに造ろう

様々な現実を見つめらがらも、日々を前向きに考えて進んでゆくためのブログです

自分の店が仕掛ける、もう1つの北海道米修正プロジェクト

2009年08月02日 10時30分34秒 | Weblog
ホクレンと一緒に実行する予定となっている修正プロジェクトに合わせて、自分の店が仕掛けるもう1つの北海道米修正プロジェクトは、実行できる「力」を持っている地域ということで選ぶのではなく、品種ごとに一番適している地域に限定し、実行できる「力」を持っていることは当然で、さらに、品種が持っている真の特徴・美味しさを引きだすことが出来る生産者を選びなおし、そのお米の特徴・炊き方・食べ方などを、お米の美味しさに関心を持っている人たちに伝えるというもの。

「今までと、どこが違うのか」と思う人もいるかもしれないが、見えない部分・細かい部分で沢山修正されていて、表面的な部分以外は、まったく別なものとなっている。

今回指定した適地は次のようになっている。
「ななつぼし」については、JA滝川の「きらきら星生産組合」を継続。
今年デビューする北海道米の新品種「ゆめぴりか」についてはJA新砂川の「カエル倶楽部」と「減農薬栽培米研究会」に協力してもらう予定。
「ふっくりんこ」についてはJA新函館で、ふっくりんこ2年連続地区高品質米第1位となる実力を持っている「厚沢部町米作振興会」に協力してもらう予定。
「おぼろづき」と「きらら397」については、現在の生産者を継続するとともに、新しい地域を探すことになるのだが、まだ絞り込みが終わっていない。

産地を回ってみて、今年の北海道米は、残念ながら完璧な品質を求めることが出来ないが、販売に支障をきたすというものではないし、品種が持っている特徴が出ないというほどでもないだろうと思えるし、これなら、今でも流通している、甘い検査で無理やり通した、他の産地の低品質米よりは、完全に上であるだろうと、稲を見た感じでは思っている。

よって、北海道米については、修正プロジェクトにはなんの問題ないとして、実行していく予定である。
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懐かしい人たちは元気だった。

2009年08月02日 10時23分28秒 | Weblog
今回の北海道行の半分の目的は、自分が以前に勤めていた財団のOB会に出席したかったこともある。
自分は、北海道に就職して2年半経ったときに、親が倒れた事から、仕事を諦めて東京に戻ってきたのである。

たった2年半しか仕事をしていなかったので、普通ならOB会に入る資格もないのだが、そんな自分に対してでも財団は入会を誘ってくれたことから、即入会を頼み出たのだ。

先輩・大先輩・恩師に会うのは2年ぶり、髪の毛が真っ白になった人、自分は昔の面影もないほどに太ってしまったが、逆にやせた人など、容姿としては長い年月は感じるものの、全員が技術者としてのプライドとシッカリとした考え方を持っていて、当時のままのオーラを眩しいほどに放ち、変わらず元気一杯なのには、本当に驚かされた。

残念だが、自分の業界には、こんな人たちは一人もいない。

雑談をしていても、一緒にお酒を飲んでいる時でも、いつも頭の中に、「この中の一人でも自分の業界にいたら、自分の業界は、こんなに惨めじゃなくて済んだ」という思いと悔しさが、グルグルと回り続けていた。
そして思った「いないなら、自分がなる。自分を目指して付いてくる若手を、自分が育てる」と・・・・

たった2年半しかいなかったが、自分の中には、シッカリと財団と諸先輩たちの魂が入っているようだ。

また1年後。来年の今頃。また元気な人たちに会いに行って、また元気をもらってこようと思っている。
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全ての品種を同時にブランド化する事は可能なのか

2009年08月02日 09時32分46秒 | Weblog
今回の北海道米の修正プロジェクトを実行してみて、本当に成功することが出来れば、今までのお米の常識を、完全に変えるものとなるだろう。

北海道には「きらら397」「ほしのゆめ」「ななつぼし」「おぼろづき」「ふっくりんこ」「あやひめ」など、多くの品種がある。
さらに、お米の栽培地域が巨大に広いために、地域による品質や特徴の違いも大きいし、栽培のこだわりについても個々に違いがあるのだ。

今まで各地で実行されているブランド化のやり方というのは、、地元で栽培している品種から1~2品種を絞り、地域や栽培方法などを限定してブランド化計画を立てていたのだが、それだとブレンド化している地域のみが活性化するだけで、他の地域にはまったく恩恵がこない。

このブランド化の方法だと、北海道にとっては「点」としてのブランド米しか育たないのだが、それでも、北海道全体が失速してしまうよりは良いだろうし、一地域の成功が北海道内に広がっていけば、他の地域もブランド化を考えるかもしれないという可能性を信じて、ブランド化を進めていた。
なのに今回、自分が実行していた北海道プロジェクトは、絶頂期を迎える直前に、ホクレンのミスによって失敗に終わってしまった。

自分がプロジェクトを実行していることを知っていながらも、なぜ低価格でスーパーなどで販売しなければならなかったのか。
それは、北海道の農産物の全てを動かしているホクレンとして、お米を栽培している全ての地域を平等に売っていき、全てを完売させなければならないという立場があるためなのだが、しかし、この販売方法は、ブランド化の考え方とは反対に位置しているし、どこの産地でも、これが仇となってブランド化は失敗に終わっているのだ。

北海道米の再ブランド化を進めるにあたって、最大の問題点がココで、これを解決しない限りは、再ブランド化は出来ないのだが、現実としてこの問題点を解決することは困難なことから、現状のままで50を超える修正プロジェクトを考え、その一つ一つの可能性と限界点までも調べたのだが、「これで活ける」という計画は見つからず、「これならなんとか」という修正プロジェクトを見つけたのは7月に入ってからだった。

つまり、北海道米プロジェクトの失敗については、この日記でも散々文句を言っていたが、実は文句を言いながらも、直ぐに再ブランド化は考えていたのだが、なかなか見つけることが出来ないことから、諦め気分も重なって、完全にストップ状態となってしまっていたのである。
だから今回、この奇抜なプロジェクトが見つかった時は、本当に嬉しかった。

この奇抜なプロジェクトによって北海道が成功することが出来て、今までのお米の常識を変えることが出来れば、この考え方は日本全国に広がっていき、全ての産地と品種に、再び元気を取り戻すことが出来るかもしれないからなのである。

しかし、この奇抜なプロジェクトは、とてつもなく巨大で、考えたのは自分であるが、自分の力では動かすことが出来ない。
だから今回、この奇抜なプロジェクトについては、ホクレンの力をフルに利用させてもらわないと駄目だと考えたのだ。

改革派と保守派が混在しているホクレンの中で、この考え方が、直ぐに採用されることはないのかもしれないが、自分としては、もうじき出る新米から、実行に移してほしいと思っている。
なぜなら、出来不出来に関係なく、日本中のお米は、今年の新米から、戦国時代に入るからである。
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ホクレンに教えた、修正プロジェクトとは

2009年08月02日 09時02分59秒 | Weblog
北海道での時間をフルに使いたいとの理由から、30日の夜に札幌に入った。
21時となってしまったのだが、ホクレンの人と遅い夕食を一緒にしたので、そこで、今回計画している修正プロジェクトの内容を教えた。

実は、自分が今回のために用意した修正プロジェクトは2パターンあったのだ。
1つは、枯れてしまった根幹は諦めて、まだ生き残っている枝を、新しく移植しなおして、育てようというものなのだが、そのままの状態で実行するとなると40%の成功しか予想できななかった。
2つ目は、今までのプロジェクトの考え方を全て止めてしまって、全く違う目線から北海道米を見直した時に思いついたものなのだが、あまりにも奇抜なプロジェクトだったため、ホクレンに話しをしてみて、この考え方に関心を持つのであれば、修正プロジェクトとして採用しようと思っていたものだ。

奇抜と言うには訳があって、この修正プロジェクトは、北海道米の品種の1品種だけをブランド化するのではなく、北海道の全ての品種について、同時にブランド化を進めていくものなのだ。
北海道は大きいので、地域が異なれば環境も大きく変わってしまうので、同じ品種といえども、全く違う品種に感じてしまう場合すら有り得るのである。
よって、北海道の全ての品種を同時にブランド化する事は、元々不可能と考えられていたのだが、この修正プロジェクトについては、その違いが問題となることはないのである。

しかし、修正プロジェクトの内容と規模が、とてつもなく大きいため、自分一人では実行させることが出来ず、ホクレンの力をフルに利用させてもらわないと実行できないという、致命的な欠点がある。
だから、ホクレンに話しをしてみて、この考え方に関心を持つのであれば、修正プロジェクトとして採用しようと思っていたのだ。

今回話をしてみて、とりあえず面白いと言ってもらえたので、40%の可能性のプロジェクトを捨てて、この奇抜なプロジェクトを、ホクレンと一緒になって実行してみようと思っている。
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