某産地のマスメディアから、「福井県の新品種いちほまれのブランド戦略は成功と言えるのでしょうか、どのくらいの影響力があるのでしょうか」等の質問を受けた。
聞いていると、デビューして約1ヶ月なのだが、既に消費地での認知が止まっている印象があるので、ブランド戦略に関わっている自分に聞いてみる事にしたらしい。
なので「感じている印象は正しい」と答えた。
自分が考えているブランド戦略なら、既に次の戦略に移っている。
そうしなければ、デビュー効果が持続しないからである。
なのだが、現在の福井県庁の戦略は、試食とイベントの繰り返し。
新しい事は、全くしていない。
場所を変えても、やっている事が同じなら、効果は無くなっていく。
デビューしてから、福井県庁とは会ってもいないし、話し合ってもいない。
声もかからなくなった。
どうやら自分は、デビューと共に切り捨てられたようだ。
なので、今の考え方は解らないが、ブランド戦略に必要だからと自分が言い続けている、「消費者アンケートを取る」という事も、多分していないだろう。
イベントをすれば、試食会をすれば、消費者の反応が良ければ、コマーシャルをすれば・・・
それで「ブランド米の仲間入り」。
福井県「いちほまれ」は、いつのまにか、全国の新品種のやり方と同じになった。
でもそれだと、1つもブランド米を作る事が出来なかった福井県は、圧倒的に不利でしかない。
1ヶ月の間ずっと静観していて、「これは失敗する」と判断し始めた。
きっと福井県庁は、時間に追われていて余裕が無い。
でも、しっかり宣伝はしている。
等と言い訳をするのだろう。
しかし自分は、戦略を間違えているから、時間に引っ張り回されて、余裕が作れないだけなんだと思う。
マスメディアに気付かれてしまうなんて、なんて愚かなんだろう。
「いちほまれ」は、ポスト・コシヒカリを越えて、次の時代を作る事が出来る新品種なんだけどな。
やっぱり失敗で終わるかなぁ。