今日の午前中、JA佐渡と「朱鷺と暮らす郷」について話し合っていた。
「朱鷺と暮らす郷」も10年になるそうで、スタート時には希少だった「朱鷺」も、今では良く見かけるようになるまでに増え、「いまさら朱鷺でもないだろ」という声も上がってきている。
ブランドの考え方は、なんでもかんでも「朱鷺」。
全ては「朱鷺」が中心。
なので、出て来る言葉は「環境保全」。
そして「朱鷺の餌場の確保」。
大切な消費者のための、「品質・特徴・美味しさ」と言う部分の考え方は弱かった。
その結果、認証マークが氾濫してしまい、「本物はどれだ」と言う感じになってしまったし、棚田のブランド化は遅れ、佐渡にとって大切な「世界農業遺産」という言葉も広がらず終いとなっている。
佐渡のお米については、他の五ツ星お米マイスターが付いている事から、自分は佐渡から手を引いていた。
なのだが、せっかく訪問してくれた事もあり、付き合っている他の五ツ星お米マイスターには悪いが、今迄の朱鷺と暮らす郷のブランド計画を破棄して、新しい「佐渡米」としてのブランド戦略を作る事を提案した。
まずは、リーフレットなどに載っている「JA佐渡米憲章」の大幅な修正。
元々「魚沼米憲章」を真似して作られている事から、憲章内容が貧弱であった。
だから、佐渡島という特徴を活かした「JA佐渡米憲章」に作り変えてもらう。
JA佐渡にも伝えたが、「憲章」を作り変えようと努力すると、自分たちの考え方が整理されてくる。
そして、整理された事で、これから何をするべきなのかが判ってくる。
離島と言う不利な環境は、流通が全てという古い考え方では、次の時代を作れない。
「不利を有利に変えるには」という考え方が、常に根底になければなない。
そのためには、JA佐渡だけで考えるのではなく、市役所との再連携も必要だろうと思う。
「朱鷺」に縛られない、「佐渡・朱鷺・環境・保全・将来」を一体とした、新しいブランド戦略を期待する。