来る4月21日(日)、国立能楽堂にて催される師家の別会「橘香会」(きっこうかい)にて、重習の能『砧』を披かせて頂くことになりました。世阿弥晩年の自信作とされる、まさに大曲ですね。重習の能は少し前に2度目の『望月』を伊豆で勤めて以来、また「橘香会」でシテを勤めさせて頂くのは数年前の『朝長』以来です。
お稽古はもちろん進めておりますのですが、技術ではなんともならない、何というか「佇まい」を見せる能で、深い演技を演者に課す能ですね。これは難しい。。
また、上演に際して調査も行っているのですが、やはり問題が山積、といった感じです。なんと言ってもツレ夕霧の存在が、能全体に重要な意味を持ってきて、この日上演されるもう一番の能『松風』と同じくツレが大きく台本に作用する能だと思います。
これから稽古が進んで苦しみが増えてくる頃だと思いますが、公演当日までには何とか ひとつの結論を持って舞台に上がりたいな、と考えております。
△▼△▼ 橘香会 ▼△▼△
平成25年4月21日(日) 国立能楽堂 午後1時開演(開場12時)
仕舞 難 波 加藤眞悟
田 村 伊藤嘉章
蝉 丸 遠田 修
枕之段 青木一郎
玉之段 中村 裕
能 松 風
シテ(松風)長谷川晴彦
ツレ(村雨)梅若 泰志
ワキ(旅僧)安田 登
間 (浦人)三宅 右矩
笛 栗林 祐輔
小鼓 曽和 正博
大鼓 大倉正之助
後見 梅若万佐晴ほか
地謡 青木 一郎ほか
狂言 井 杭 シテ(易者)三宅 右近
アド(某) 三宅 近成
アド(井杭)栗原福太郎
仕舞 井 筒 梅若万佐晴
景 清 梅若万三郎
能 砧
前シテ(蘆屋某の北方)
後シテ(北方の亡霊) ぬえ
ツレ(夕霧) 青木 健一
ワキ(蘆屋某)森 常好
間(下人) 高澤 祐介
笛 寺井 宏明
小鼓 亀井 俊一
大鼓 柿原 光博
太鼓 桜井 均
後見 梅若万佐晴ほか
地謡 梅若万三郎ほか
終了予定 五時五十五分
主催:公益財団法人 梅若研能会
◆◇入場料◇◆(全席指定席)
S席 10,000円
A席 8,000円
B席 6,000円
C席 5,000円
D席 4,000円
※学生席(D席以外)各席2,000円引き
【『砧』あらすじ】
九州の有力者、蘆屋某(ワキ)は訴訟のため上京したが訴訟が長引き、国元の妻(前シテ)は帰国を待ちわびていた。三年目の秋、帰りを待ちわびる妻のもとに帰国したのは侍女の夕霧(ツレ)ただひとりであった。妻は夫の無情さを嘆くが、せめてもの慰みにと、里人の打つ砧を取り寄せて打ちながら、我が思いをのせた砧を打つ音が都の夫の心に通じるようにと念じる。しかし今年も帰国できないという知らせを聞いた妻は、夫の心変わりを恨みながら病で命を落とす。
帰国した夫が妻の死を知り菩提を弔うと、妻の亡霊(後シテ)がやつれ果てた姿で現れる。妻は夫を思う恋慕の執心を持ちながら没したため、地獄に落ちていたが、いまだに夫が忘れられず、恋と恨みで揺れ動く思いを夫に訴える。そのつれなさを妻は責めるが、夫の読経の功徳によって成仏するのだった。
どうぞお誘い合わせの上ご来場をお待ち申し上げております。お申込は ぬえ宛メール(QYJ13065@nifty.com)でも承ります。
例によってこちらのブログでも『砧』について書いてみようと思っております。併せましてよろしくお願い申し上げます~~
お稽古はもちろん進めておりますのですが、技術ではなんともならない、何というか「佇まい」を見せる能で、深い演技を演者に課す能ですね。これは難しい。。
また、上演に際して調査も行っているのですが、やはり問題が山積、といった感じです。なんと言ってもツレ夕霧の存在が、能全体に重要な意味を持ってきて、この日上演されるもう一番の能『松風』と同じくツレが大きく台本に作用する能だと思います。
これから稽古が進んで苦しみが増えてくる頃だと思いますが、公演当日までには何とか ひとつの結論を持って舞台に上がりたいな、と考えております。
△▼△▼ 橘香会 ▼△▼△
平成25年4月21日(日) 国立能楽堂 午後1時開演(開場12時)
仕舞 難 波 加藤眞悟
田 村 伊藤嘉章
蝉 丸 遠田 修
枕之段 青木一郎
玉之段 中村 裕
能 松 風
シテ(松風)長谷川晴彦
ツレ(村雨)梅若 泰志
ワキ(旅僧)安田 登
間 (浦人)三宅 右矩
笛 栗林 祐輔
小鼓 曽和 正博
大鼓 大倉正之助
後見 梅若万佐晴ほか
地謡 青木 一郎ほか
狂言 井 杭 シテ(易者)三宅 右近
アド(某) 三宅 近成
アド(井杭)栗原福太郎
仕舞 井 筒 梅若万佐晴
景 清 梅若万三郎
能 砧
前シテ(蘆屋某の北方)
後シテ(北方の亡霊) ぬえ
ツレ(夕霧) 青木 健一
ワキ(蘆屋某)森 常好
間(下人) 高澤 祐介
笛 寺井 宏明
小鼓 亀井 俊一
大鼓 柿原 光博
太鼓 桜井 均
後見 梅若万佐晴ほか
地謡 梅若万三郎ほか
終了予定 五時五十五分
主催:公益財団法人 梅若研能会
◆◇入場料◇◆(全席指定席)
S席 10,000円
A席 8,000円
B席 6,000円
C席 5,000円
D席 4,000円
※学生席(D席以外)各席2,000円引き
【『砧』あらすじ】
九州の有力者、蘆屋某(ワキ)は訴訟のため上京したが訴訟が長引き、国元の妻(前シテ)は帰国を待ちわびていた。三年目の秋、帰りを待ちわびる妻のもとに帰国したのは侍女の夕霧(ツレ)ただひとりであった。妻は夫の無情さを嘆くが、せめてもの慰みにと、里人の打つ砧を取り寄せて打ちながら、我が思いをのせた砧を打つ音が都の夫の心に通じるようにと念じる。しかし今年も帰国できないという知らせを聞いた妻は、夫の心変わりを恨みながら病で命を落とす。
帰国した夫が妻の死を知り菩提を弔うと、妻の亡霊(後シテ)がやつれ果てた姿で現れる。妻は夫を思う恋慕の執心を持ちながら没したため、地獄に落ちていたが、いまだに夫が忘れられず、恋と恨みで揺れ動く思いを夫に訴える。そのつれなさを妻は責めるが、夫の読経の功徳によって成仏するのだった。
どうぞお誘い合わせの上ご来場をお待ち申し上げております。お申込は ぬえ宛メール(QYJ13065@nifty.com)でも承ります。
例によってこちらのブログでも『砧』について書いてみようと思っております。併せましてよろしくお願い申し上げます~~