第九話、≪わがまま≫
「だって、先生 今日しんどいねんもん。
」
「でも、ちょっとだけでも授業させてね。
さっ、一度でもいいから、体動かしましょうよ」
「折角先生来てくれはったんだから、お話しましょうよ~」
出たよ 出たっ
何よりおしゃべり好きな大阪のおばちゃんの本性が。。。
・・・唖然である。
違うでしょ!折角を使うなら「授業しよう。」じゃないの?
可笑しいよ、この人はっ・・。
しゃべりだしたら、もう~どうにも止まらない・・
そうなる前に少しでも、授業を進めるのだ (負けるものか!)
この生徒さんに限り、戦闘モードでお宅訪問である。
ーーー初めて本性表したときは、負けてしまったが・・。
(もう少し、授業の方の戦闘ならなんとかなったのだが・・)
得てしてこういう人は、何につけ出来る人であることが多い。
案の定、着付けも上手だった。
一度習ったけど、忘れたのでもう一度習いたいという人だった。
思うに忘れたのではなく、普段、着ないからそう思い込んでいるだけ、
じゃあないの
ーーーしかし、いろいろな生徒さんがいるものである。
ーーー今回の方は、まだ好感が持てる方である。
つづく。。。