【喜連川(きつれがわ)】
喜連川は、佳字をあてたもので、もとの川名は狐川(きつねがわ)。
川面に人家の火がちらちら灯るので狐の嫁入りか、などと言われた
川名になった。
栃木県塩谷郡喜連川町を流れる川で、かつて喜連川城があった。
ここに古河公方足利義明の子、喜連川頼純がいた。
長男国朝は秀吉の命で足利義氏(よしうじ)の女(むすめ)、
鴻巣御所(こうのすごしょ)を室として家を継いだ。徳川期にも家は
続き、明治になって喜連川から足利の姓に復した。
【太郎丸(たろうまる)】
人名、地名その他に太郎という名は多い。太郎は第一番目生まれ
の、とか一番に秀れている意に用いる。
丸とは愛称だが、地形では輪形をいう。城郭、屋敷。船、物品、
人物その他に多用される。
会津蘆名(あいづあしな)氏の臣で太郎丸掃部(かもん)がいるが、
岩城国耶麻(やま)郡太郎丸村発祥。伊達正宗の会津侵入のとき
正宗に降った。今の福島県喜多方市太郎丸である。