この地上では次々に次々に生まれて生まれて生まれている。そしてまた次々に次々に死んで死んで死んでいる。
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生まれて来るものは、生まれたい生まれたい生まれたいと願って願って願って、ついに願いがなって、よろこびを爆発させて生まれて来ている。
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新しくするには循環が欠かせない。固定はぎこちない。いのちは波。波動だ。波動を造りながら進んで行く。動きがないと進めない。
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「スタートがよろこびで、ラストが悲しみ」ということはあるまい。スタートがよろこびであったら、ラストもよろこびである。これは一貫している。僕はそう思う。
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「出ることは入ること」である。ドイツを出たらフランスに入る。フランスを出たらスペインに入る。この世は「地続き」である。「時間続き」でもある。
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死を出たら生に入る。生を出たら死に入る。死生同時である。卵の殻の内側が死。死を蹴破ったら殻の外の生になって、ヒヨコが誕生する。
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死だ死だ死だと騒いでいるのは片方の側の視点。生だ生だ生だと驚いているのはもう片方の視点。
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太陽は沈みながら同時に昇っている。Aの国で沈みながら、Bの国で昇っている。沈む夕日は昇る朝日である。何処でそれを見ているか、だ。太陽は、ほんとうは沈んでもいないし昇ってもいない。何処に立脚しているかで違って見えているだけである。
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願って願って生を終了して、願って願って生をスタートさせている。終了するのもよろこびだし、スタートするのもよろこびである。死なないと生まれない。生まれないと死なない。
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ふるさとのお浄土を死んでこの娑婆世界に生まれている。この娑婆世界を死んでふるさとのお浄土に生まれて行く。そうすることがわたしのイノチの向上に役立つからである。そうすることでわたしのイノチが輝きに輝くからである。
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わたしは死生をそんなふうに把握して遊ぶ。できるだけ恐れずにすむようにしていると、生も死も肯定ができる。