おごそかな雪の寒さや火を焼(く)べる
山鳩暮風
*
これも俳句。
*
薪を燃やすことを、「火を焼べる」と表現する、この地方では。
雪の降る日もおごそかではあるが、薪の火がちょろちょろと燃えるのもおごそかである。
こうやって、生きている己の一日をおごそかに考えてみる。
おごそかな雪の寒さや火を焼(く)べる
山鳩暮風
*
これも俳句。
*
薪を燃やすことを、「火を焼べる」と表現する、この地方では。
雪の降る日もおごそかではあるが、薪の火がちょろちょろと燃えるのもおごそかである。
こうやって、生きている己の一日をおごそかに考えてみる。
厳寒をおごそかにして手を炙(あぶ)る
山鳩暮風
*
これは俳句。季語があるから。
*
生きているおごそかさを感じることができる極寒の季節。極寒の季節は苦難の季節。それにめげずに、ストーブの火に手をかざして、炙る。生きていること、生かされていることにしみじみとなる。
老いの顔「へのへのもへの」して笑う
山鳩暮風
*
わたしの今朝の川柳。
*
老いの顔は皺だらけ。皺くちゃもくちゃ。その顔を子供が描く「へのへのもへの」にしてみる。すぐにできる。笑っている。漫画になっている。これで楽しめる。
幸福を感じるこころ 雲が湧く
山鳩暮風
*
わたしの川柳。川柳のつもり。
*
雲が、幸福を感じてむくむくとうくむくと湧く。湧き立つ。まるでわたしのこころのように。
*
幸福を感じる始まりのときの、あの心地よさ。
*
何がいったい幸福なのか、問わないでもいい。
*
全体が幸福。青い空、白い雲。高くなる空。湧き上がる雲。
*
地上の全体が幸福そのものをしているんだから。全体の中の1構成要素の、わたしも幸福を感じていられる。