千代駅15時04分発、天竜峡15時08分着。この区間もわずか1.4キロ。
豊橋を10時20分に出て、116.2キロ。「急行」と銘打っておきながらおよそ5時間近く運転していた運転士さんはここで交代。
2号車、3号車のツアー団体客はここで降りていかれたため、いきなり空席。
ツアーは日帰りなので、1時間後の16時14分発の特急ワイドビュー伊那路4号で豊橋へ戻るだろう。特急で飛ばすため、ここまで5時間かけたのに、帰りはわずか2時間。
しかし、私たちはぐるりと一周する乗車券(経由:京葉・東京・新幹線・豊橋・飯田線・川岸・中央東・総武・外房・内房)なので、豊橋に戻ったりせず、これからも引き続き長い旅。
天竜峡まで最後の見どころ。電車は速度を上げずにスローダウン。 同じJR東海でも、運転士さんはここで交代します。
豊橋から天竜峡まで 116.2キロは 豊橋運輸区、
天竜峡から辰野まで 79.5キロは伊那松島運輸区。
天竜峡川下りが名物のようです。
駅前にあるミニ鉄道博物館。気になるところですが、天竜峡の停車駅はわずか4分しかない。
運転士さんはお互い敬礼しながら交代。天竜峡を出ると、ノンストップで終点飯田。
ここまでは「急行」らしくない走りっぷりですが、ここからは特急とほぼ同じく疾走。
天竜峡から飯田まで13.1キロ、急行料金50キロまで530円。特急伊那路の自由席にするなら、30キロまで310円(※JR東海のお得な特急料金として設定)。同じ電車なのに特急より急行が高いなんて、そんなのあり?
この臨時秘境号は全車指定席なので、急行券のほか指定席券510円もいります。
15時12分発のところが、3、4分遅れで発車。遅れを取り戻そうとかなり飛ばしていたため、通過する駅名読めず・・・。鼎(かなえ)駅を意識していたのに、あっという間に定刻通り15時29分、飯田駅到着。
千代駅から天竜峡駅までの動画を少しアップ。秘境駅号最後の動画になります。
飯田線秘境駅号を旅したのは、去年(2012)年11月23日。まもなく2ケ月。11月なので、まだ紅葉が見られます。しかし、今の飯田線沿線は雪景色かな。
小和田、中井侍、為栗(してぐり)、田本、金野、秘境5駅は下車済み、千代駅が最後になります。停車駅が長かったのは、やはり秘境駅2位の小和田駅、20分でした。ここ千代駅も14時59分停車、15時04分発車、わずか5分しかありません。
友人がわずか5分という限られた時間だというのに、アクティブにあちこち撮ってもらいました。
ホームから見える天竜川。
昭和28年から41年まで天竜川の砂利を採取し、積み込みを行っていた跡の引き込み線が見えます。
秘境駅といえば、人が寄せつかない場所。
人がいなくなったところでパチリ。車掌さんが、腕時計の15時04分を確認、ドアの「閉」ボタンを押す寸前。
この日の天気予報は雨時々曇と報じられ、途中の為栗駅では雨がパラパラ降っていたのに、千代駅は晴れていました。
千代の次は、天竜峡。
まもなく、天竜川の上流にさしかかります。
飯田線秘境駅号の旅をしたのは、去年の11月23日。あれから2ケ月近くになろうとしているのに、まだまだ千代駅・・・。
千代駅も縁起のいい駅だそうです。君が代で謳われている「千代に八千代にさざれ石の・・・・」。
「千年、八千年いつまでも~」という意味を込めているので、長寿のお祝いとかに使えそうです。
これが千代駅の改札口。
切符を入れる集札箱すら見当たらず。
都会の自動改札機は料金不足の切符や、有効期限が過ぎた切符、下車駅で未入鋏(機械で改札を受けた記録がない、改札鋏に相当するパンチ穴がないもの)の切符は不正に運賃を浮かすためのキセルと見なし、通せんぼの扉がついているのに、ここはすごく解放。
改札口の向こうは本当に何もありませんっ!!
今回は特別の企画電車なので、秘境駅でも人わんさかなのは仕方がないかも・・・。
千代駅の話はまだまだ続きます!!
友人が停車時間わずか5分だというのに、金野駅の奥のほうへ駆けつけ、撮ってきたそうです。この道幅だと、クルマでは来れなさそうな感じ。
看板もあったのですね~。
奥から戻ってきて、パチリ。
友人も、「ここでもすごい断崖絶壁だな」とそう思ったのか、空を見上げ、パチリ。
停車時間はわずか5分なので、慌ただしかったな~。
電車に乗り込み、運転席の後ろで動画撮影。
「金野 → 千代」どちらも無人駅ですが、みどりの窓口で両駅のマルス券を発券してもらうと、すごくよい縁起切符になります。
「金 野 → 千 代 経由:- - - ¥140 (1.2キロ地方交通線運賃)」は、金運を永遠に維持できますようにというお守りになりそう。
千代 は君が代で謳われているとおり、千代に八千代に(ちよに、やちよに) 千年も万年も代々長く続けるように~という意味も込めています。
皇居を抱えている、東京都千代田区も稲刈りができる田んぼを代々長く続けるようにというのが語源だそうです。
わずか1.2キロなので、金野から千代間をノーカットで編集してみました。
金野駅は14時52分着、わずか5分後の14時57分発っ!!
探検するのに、15~20分が妥当ですが、単線だし、通常時刻表通りの電車もあるので、ダイヤグラムの都合で停車時間を長くすることはできなかったかもしれません。
心なき人でも折れてしまうほど、この文章は説得力あり!!
平気にゴミを捨てる人に対しての優しいメッセージ。
「心のやさしいみなさんへ
秘境駅金野駅へようこそ
この地区はお年寄りが多いんだに。
山の中へゴミを捨てられると
ガケの途中のゴミ拾いは命がけなんだに。
若い?私達もいつソウナンするやら
おねがい、ゴミは持ち帰ってなあ!
いつまでもすてきな秘境を
守っていってね。上にも登って
来てな。オイデナンショ金野へ」
上を見上げれば、断崖絶壁。
駅前広場は自転車1台もない、朽ち果てそうな駐輪場の屋根。 わずか5分なので、この周辺に留まっただけだというのに、友人は行動力がすごい。限られた時間のなか、もっと奥へ撮ってきた画像もあります。次回もまだ金野駅です。
11月23日撮影なので、そろそろ2ヶ月。千代、飯田、駒ケ根・・・まだまだ(笑)
最後に飯田線の話題をアップしたのは、1月5日。
5日の間にいろんなことがあったので、そっちのけにしてしまいました。
久しぶりにアップします。
豊橋から113.6キロ地点の金野(きんの)駅。豊橋を10時20分に出て、金野駅に着くのは14時52分。「急行」なのに、駅での停車駅があまりにも長すぎたため、実質的に「各駅停車」かな。
金野駅もクルマでの来訪が難しい場所なので、秘境駅ランキングは全国13位になっています。
金野は「こんの」」または「きんの」と読め、後者のほうが正しい読み方なので、「金運に恵まれる駅」として有名だそうです。
宝くじに「金野(きんの) → 鼎(かなえ) 経由:飯田線 (12.1km 地方交通線運賃¥230」のマルス券を添え、お祈りすると当選率アップかな。
金野駅の動画を編集してみたところ、20秒でしたので、テレビのコマーシャルに変わりない。でも・・・金野駅の話はまだまだ続きます。
泰阜村役場の職員が祝日返上で田本駅に出勤、観光客誘致のため、パンフレット配布。
友人がもらったのは「夏」。私のは「春」でした。
配るんだったら、四季4枚セットでなきゃダメなんですよ!!
天龍村は平岡駅に温泉付きのホテルがあるのはこの旅で初めて知りましたが、泰阜村内に宿泊施設はあるんですかね・・・?
地図を見ると・・・中央自動車道の園原ICに近い。縁もゆかりもない阿智村ですが・・・・
平成7年10月10日、マイカーで山口から東京に帰る途中の広島県で速度違反。退屈な何もない深い山間の高速道路、ちょっとした刺激を求めに大阪ナンバーのクルマとカーチェイスしたため、2台とも両成敗とし、生涯初の赤切符交付。広島から東京を目指し、ひらすら東へ東へ・・・。
広島で16時37分頃検挙され、長野県は翌日の午前1時か2時頃だったのか記憶はありませんが、制限速度70キロの恵那山トンネル内で緩やかな下り坂、110キロ。2度目の速度違反。まさか後ろを走っていたクルマが覆面なんて・・・。40キロ以上なので、2枚目の赤切符。園原インター付近の路肩にクルマを止め、ヘルメット姿の警察官が歩いて私の車へ。用意しておいたメモ帳を差し出すと、「こんばんは、お尋ねしたいことがあるので、そちらのパトカーに来てくれますか?」「ここは制限速度何キロなのか知っていますか?」「70キロ」「では、あなたの出した速度は・・・」「あの・・・広島県で赤切符をもらったばかりなんです」とパトカー内でいろいろ筆談で雑談。「今回は許すから気をつけて東京へ帰るんだぞ!!」で無罪放免。17年前の話、今はもうすでに時効になっているけど、改めて・・・長野県高速警察隊の温情に感謝。それでも切符を切る鬼のような警察官だったら、2枚の赤切符を合わせると、違反点数は16点に達し、罰金の金額も2倍になり、免許も取消し。あれ以来から、無茶苦茶な運転はしないと常に気をつけているところです。泰阜村に来れば、苦い思い出がある阿智村に近くなってしまいました。
年が明け・・・11月下旬から続いていた「飯田線秘境駅」シリーズを再開。自分の好きなところだと、少しずつ何回か分けてアップしているので、ゴールまでまだまだ遠い。(笑)
静止画の写真だけだと、なかなか伝わりにくかったのに、立体感のある動画だと、どうしてこんなところに駅があるでしょう?と思わせてしまいます。
ここでも規律正しい日本人の垣間見が・・・。こんな秘境駅でも一列に並んで大行列、しかも階段の上下交互通行。ここは日本でよかった。
次は、門島と唐笠を通過し、金野(きんの)駅です!!
全国秘境駅1位・・・・北海道・室蘭本線、小幌駅。2位・・・・長野県・飯田線、小和田駅。
3位・・・JRではありませんが、静岡県の大井川鉄道、尾盛(おもり)駅、4位は今回の駅、飯田線の田本駅。5位は仙台市青葉区内の仙石線「八ツ森」。駅として登録してあるのに、みどりの窓口のマルスに「やつもり」を入力しても、駅名が出てこない。駅名票に特定都区市内の【仙】マークがついている【仙】仙台市内ゆきの切符を持っていても、始発から終電まですべて通過するので、下車不可能。6位も私の大好きな、岩手県の岩泉線、押角駅。深い山間、ステージのような板張りの駅。7位もまだ行ったことはありませんが、香川県と徳島県の県境、土讃線の坪尻駅。
ここは4位の駅なので、どんな秘境っぷりを見せてくれるか、ワクワク!!
ここでも小和田と同じく、JR東海仕様の駅名票でした。
秘境駅だというのに、人、人、人、人・・・・・・
狭い階段に路地だというのに、ここは日本。
ちゃっかり行列をなしています。
この光景を見ると、いつしか見た青ヶ島の夢を思い出してしまいます。
その夢の中身は・・・・
帰るため三宝港に着いたら、人、人、人、人・・・・の大行列。スーツケースを持った人とか。最後尾で並び、前の見知らぬ人に「八丈島に行きますよね?」「うーん、乗れるかわかりませんね?」やがて還住丸が着岸。すると、並んでいた人がどっと船に乗り込みます。
この行列だと、全員船に乗れるか?早く詰めろ!!ともどかしい気持ち。やっと私の番になり、船に乗ろうとしたら「定員オーバー!」。還住丸がいきなり離岸。乗れないまま「あっ!?」。青ヶ島に取り残されるという夢。(笑)
田本駅の話はまだまだあります。
温田は住宅がちらほら見られるところなので、泰阜村の中心地かなと思って、あとで調べたら・・・最寄りは門島(かどしま)駅から8キロ離れたところ。村内の鉄道駅は、温田、田本、門島、唐笠の9.1キロ、4駅も抱えていました。
温田を出た電車はまもなく断続的なトンネルが続き、隣の田本まで2.0キロ。動画をアップしてみます。急行「秘境号」すれ違い。為栗でスタッフを置いてきぼり、これから先はどうするんだろう?と思ったら、謎が解けました。豊橋から為栗まで乗務、飯田行き見送り、豊橋に戻る「秘境号」で乗務しながら帰るわけです。飯田から田本、折り返し、豊橋からの「秘境号」で飯田へ帰還。もし、始発から終点まで同じスタッフがお世話していたら、帰りが大変になるし、効率ではない。双方がすれ違う、為栗と田本で豊橋側、飯田側スタッフの交代。
為栗を出発した電車は、まもなく下伊那郡泰阜村に突入。「泰阜」、この漢字はなかなか読めない。「やすおか」と言います。「やすおか」と言えば、私の故郷、山口県下関市の山陰本線「安岡」駅を思い出してしまいます。そして・・・NHK朝の連続ドラマ、ウメちゃん先生も隣の家の安岡家に嫁いだため、下村医院から安岡医院に改めたのも記憶に新しい・・・。
断続的なトンネルが続き、やがて秘境から住宅やタクシーが見えます。急行だから、温田駅は通過と思いきや・・・客扱いを伴わない運転停車。(ドアが閉まったままです)
すると・・・・向こうから豊橋行きの急行「秘境号」がやってきました。「秘境号」同士のすれ違いでした。
動画を少しアップします。次は田本駅。
為栗も秘境駅のはず、今回利用した電車はJR東海の企画「秘境号」なので、人わんさか~です。もし、企画ではなく、時刻表に載っているような通常の普通電車なら、秘境っぽさ雰囲気を味わえるかも・・・。
駅のまわりは何もないところだというのに、駅前の小さな小屋にその周辺の住民らしき人が今が旬の「柚子」らしきものを受け取っていました。これが為栗における、日常生活の垣間見に成功!?
動画は1分程度に編集してあります。
13時59分着、14時14分発なので、わずか15分の滞在です。難読駅だというのに、パソコンや携帯電話も固有名詞として登録されているようです。
携帯電話も「してぐ」を入力しただけでも、次に来る漢字の候補は「為栗」と出ていました。
山口県の日本海側、「特牛(こっとい)」も地元の人でなければ絶対に読めないはずなのに、パソコンや携帯電話では一発で変換できます。
為栗も駅前に何もありません。飯田線の歴史は古く、昭和1ケタ時代に敷設した三信鉄道時代なら、こんな場所でも駅としての需要があったかも知れません。
駅前に大きな橋がかかっていて、この写真は駅方面。
今はもうクリスマスですが・・・撮影日は11月23日。紅葉真っ盛りです。
秘境駅だというのに、住民なんですかっ!?
為栗の話はまだまだあります。ゴールの飯田は年明けかな。
平岡駅13時51分発車、となりの為栗まで4.7キロ、13時59分着。
最初「為栗」の文字を見て、「ためくり」かと思っていました。平岡駅名票に隣は「してぐり」と書かれているのに初めて読み方を知ったくらい。
「秘境駅」号車内で配られたリーフレット、「為栗駅」です。
秘境駅の度合いは全国で28位。
列車が平岡駅を出てしばらくすると、羽衣崎の絶景が広がりますと書かれているとおり、風光明媚な景色ばかりです。道理で、わざと速度を落とし、気持ち良い風景を見せてくれました。
天竜川向かいにクルマが見えるので、調べてみたら、長野県道1号線でした。
1号というトップナンバーだというのに、3県共有の変な秘境酷道になっているようです。
平岡駅で運転士さんが変わるだろうと思いきや・・・豊橋から同じ運転士さんでした。豊橋運輸区は天竜峡まで、天竜峡から辰野までは伊那松島運輸区なので、天竜峡までお世話になります。若い運転士さんなのに、急発進や急ブレーキもせず、乗り心地は抜群。
為栗駅に停車するときも、あらかじめ決められた停止線にぴたっと止まるブレーキさばきも素晴らしい。