前回の回答
① 独立ドッポ-独立独歩
他人に頼らず、自分の力で信ずる道を進んでいくこと。独立して自分の思うとおりにやること。
▽「独歩」は他人の力を借りずに、自分だけで事を行うこと。
② トウセン帰去-陶潜帰去
陶潜は世俗の煩わしさを嫌い、官を辞して故郷に帰った。このとき名文の「帰去来辞」を作ったという故事を四字句にしたもの。
▽「陶潜」は東晋の詩人。字は淵明。自然を愛し、叙景詩にすぐれたので田園詩人と呼ばれた。『蒙求』の一句。
③ 諸子ヒャッカ-諸子百家
中国春秋戦国時代に開花した、多くの思想や学派、またその著作物の総称。儒家(孔子・孟子)・道家(老子・荘子)・墨家(墨子)・法家(韓非子)・名家・陰陽家などの六家・九流があり、秩序の安定や再建を目的とし、中国思想の源泉となった。
④ 邪宗イタン-邪宗異端
少数派に信じられている正統ではなく、人の心を惑わす宗教のこと。
「邪宗」は道理に外れた、人を惑わす有害な宗教のこと。
「異端」はその時代の多くの人に認められず、少数の人によって信じられている主張や学説、宗教などのこと。*四字熟語辞典online より
⑤ 一衣タイスイ-一衣帯水
一筋の帯のように、細く長い川や海峡。転じて、両者の間に一筋の細い川ほどの狭い隔たりがあるだけで、きわめて近接しているたとえ。
▽「衣帯」は衣服の帯。細く長いたとえ。「水」は川や海などをいう。
⑥ メッシ奉公-滅私奉公
私利私欲を捨てて、主人や公のために忠誠を尽くすこと。
▽「滅私」は私利私欲を捨てること。「奉公」は国や社会などの公、または、主人や主君・上位の者などに自分の身をささげて尽くすこと。
⑦ 福徳エンマン-福徳円満
幸福や財産に恵まれ、満ち足りているさま。
▽「福徳」は幸福と利益の意。「円満」は満ち足りているさま。
⑧ 天衣ムホウ-天衣無縫
物事に技巧などの形跡がなく自然なさま。天人・天女の衣には縫い目がまったくないことから、文章や詩歌がわざとらしくなく、自然に作られていて巧みなこと。また、人柄が飾り気がなく、純真で無邪気なさま、天真爛漫なことをいう。また、物事が完全無欠である形容にも用いられることがある。
▽「天衣」は天人・天女の着物。「無縫」は着物に縫い目のないこと。「無縫天衣」ともいう。
⑨ キショク満面-喜色満面
喜びの表情が心の中で包みきれず、顔じゅうにあふれ出ているさま。
▽「色」は表情や様子の意。「満面」は顔じゅう、顔全体。
⑩ 有為テンペン-有為転変
この世のすべての存在や現象は、さまざまな原因や条件によって常に移り変わるものであり、少しの間もとどまっていないこと。また、この世が無常で、はかないものであるたとえ。
▽もと仏教語。「有為」は因縁(原因や条件)によって生じたこの世の一切の現象。「ういてんべん」とも読み、また音が転じて「ういてんでん」と読む場合もある。
今回の出題
① ロンコウ行賞
② 白玉ロウチュウ
③ 正正ドウドウ
④ コウゲン令色
⑤ 電光エイリ
⑥ リガイ得失
⑦ 同帰シュト
⑧ キキ一髪
⑨ ズイハ漂流
⑩ イザイ言外
回答は次回へ。
*漢字検定Web問題集 HP より
* 三省堂 新明解四字熟語辞典&学研 四字熟語辞典 より