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<地理的表示(GI)保護制度> 登録番号1.あおもりカシス

2020-12-23 07:38:08 | 食品

 登録番号 第1号 「あおもりカシス」

 特定農林水産物等の区分 第3類 果実類 すぐり類

 特定農林水産物等の生産地 東青地域(青森県青森市、青森県東津軽郡平内町、青森県東津軽郡今別町、青森県東津軽郡蓬田村、青森県東津軽郡外ヶ浜町)

 登録生産者団体 あおもりカシスの会

 特定農林水産物等の特性 品種は「あおもりカシス」。さわやかな酸味や独特の芳香があり、アントシアニンも豊富。完熟したものから選別し、全て手摘みで収穫。

 地域との結び付き 昭和40年に弘前大学教授がドイツで、青森の気候に適するであろうと苗木提供の申し出を受けて導入。品種改良せず、当時の品種のまま地域で守り育ててきた。

*https://www.maff.go.jp/j/shokusan/gi_act/register/i01.html

<カシスとは?>

 名 称 カシス ( フランス語 : cassis )、 ブラックカラント ( 英語 : Blackcurrant )、クロフサスグリ ( 和名 )

 分 類 ユキノシタ科スグリ属フサスグリ亜属 (植物分類)

※ 同じベリーの仲間でも、ブルーベリーはツツジ科スノキ属で、カシスとは果実のつき方も葉の色や形も異なる全く違う種類の植物です。

​ カシスの株 高さ1.2m~2m程の落葉潅木で、北欧やニュージーランドなどの冷涼な地域で見られます。

<ルーツ>

 あおもりカシスのルーツ

 青森でのカシス栽培の歴史は、1965年(昭和40年)に弘前大学の教授によってドイツから移植され、1975年(昭和50年)に株分けされて栽培が始まりました。

 原種にこだわり続けるあおもりカシス

 あおもりカシスは、一切の品種改良など人の手を加えず、現在に至るまで栽培が行われています。

 この一途な栽培の取り組みが、原種ならではの風味、栄養成分を今に引き継いでおり、品種改良された輸入品や他品種との大きな違いとなっています。

​ 日本一の生産地として

 日本でも青森市を中心に冷涼な地域でカシス栽培が広がってきています。

 現在、カシスの国内栽培が盛んな青森市は、日本一のカシス生産量を誇っています。

<豊かな自然の中で>

 カシスの生育に適した気候

 青森の冷涼で寒暖差のある気候に適したあおもりカシスは、厳しい冬の寒さや雪にも耐え、しっかりとこの地に根付いています。

​ 農薬に頼らない栽培

 夏季冷涼な気候で生育されているあおもりカシスは、病害虫の発生が自然に抑えられています。

 また、果実は、野趣溢れる風味と酸味のため、野鳥の被害に遭うこともなく、極力農薬を使用せず栽培しています。

 

<手摘みで収穫・品質>

 完熟した果実を手摘みで収穫

 あおもりカシスの収穫は7月の約1ヶ月間で、焼け付くような真夏の陽射しの中、小さな果実を傷つけないように、生産者が​完熟した果実だけを一粒ずつ手摘みで選別・収穫し、さらに同じ作業を繰り返します。

 熟練した生産者でも1時間にわずか1.5kg程度しか収穫することができない贅沢なフルーツです。

 この手摘みによる収穫が、生産者の次年度以降のきめ細やかな栽培管理にもつながり、あおもりカシスの高い品質を支えています。

 冷凍庫で一元保管

 収穫されたあおもりカシスは、すぐに選別され、冷凍庫で一元保管されるため、1年を通じて最高の状態で出荷できる体制が整っています。

 あおもりカシスの品質

 あおもりカシスの苗木は「あおもりカシスの会」が供給を行い、また、全ての果実は会員によって栽培され、歴史あるあおもりカシスの品種が守られています。

 栽培においては、栽培管理記録簿の記載を義務づけ、適正に栽培が行われるよう管理しています。

 また、需要に応えるため増産に取り組み、農業指導機関の定期的な指導により、安全・安心な栽培を徹底しています。

<秘められた力>

 カシスの成分

 ポーランド、ドイツ、フランス、ニュージーランドなどでは、その栄養成分から健康や美容に効果がある果物として、古くから親しまれてきました。

 「カシス」が食用できることを初めて紹介したのは、ルネッサンス時代の植物学者ガスパール・ポアンと言われています。

 カシスは、抗酸化成分として知られる「ポリフェノール」を多く含み、中でもポリフェノールの1種である「アントシアニン」の含有量が多いのが特長です。

 カシスに含まれるアントシアンには、眼精疲労の軽減、目の下のくまの緩和、抹消血流改善などにも効果的と言われており、健康や美容面でも注目されています。

 

<多彩な用途>
 ​かけがえのない色と風味

 あおもりカシスは、鮮やかな赤紫色を出し、酸味があることから、飲料やお菓子などの加工、調理の材料として認識されています。

 現在は、「甘すぎるものは控えたい」「よりピュアな成分を摂取したい」というニーズの高まりから、カシスをそのまま食べる、あるいはスムージーに加えるなど、あおもりカシスでしか表現できないオリジナルな風味、酸味を求めて利用する方が増えています。

 あおもりカシスによる付加価値の創出

 あおもりカシス果実の利用は、地元レストラン、パティシエ、食品加工業者などからスタートしました。

 現在では、供給地域は全国に広がり、利用される業種や用途も多様になってきています。また「地理的表示保護制度」登録などによる話題性も加わり、あおもりカシスに興味を持っていただく機会も増えています。

 市場の認知度は健康・美容に敏感な層に限定され、また、生産量としても限定的なものにとどまっていますが、国産で希少なあおもりカシスは「新しい素材」としての魅力と可能性を秘めたフルーツです。​

 アイディア次第で無限大の可能性

 あおもりカシスには、ほのかな甘味、酸味などの味の要素が入っています。

 そのバランスを考慮して味のバラエティを表現することができ、カシスを使用した料理の味の可能性を広げてくれます。

<地理的表示保護制度(GI)第1号登録>

 地理的表示保護制度(GI)とは

 地域で長年育まれた特別な生産方法によって、高い品質や評価を獲得している農林水産物・食品の名称を、品質の基準とともに国に登録し、知的財産として保護する制度です。

 国の地理的表示保護制度(GI) 第1号登録

 あおもりカシスは、国の地理的表示法に基づく品質、栽培方法、出荷規格、生産実績、生産地適性などについて学識経験者の意見聴取などを経て、平成27年12月22日に第1号登録されました。

*https://www.aomoricassis.com/ より


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