統一教会と自民党の関係について、マスコミが連日報道しています。宗教と政治という面からの普遍的な追求でなく、反社会的宗教法人・統一教会との繋がりを持つ「自民党と議員」という、限定した視点からのニュースです。
宗教と政治の「腐れ縁」という視点から、普遍的な立場で追求するのなら、日本には沢山の宗教法人がありますが、そこまでの本気度はなさそうです。
彼らは統一教会を、世間をたぶらかす邪宗としてターゲットを絞り、他の宗教には目を向けていません。7月8日の安倍氏殺害事件発生以来、ネットも含め加熱した報道を見ていますと、マスコミと警察の筋書きはなんとなく決まっているように見えます。
「統一教会という反社会的教団のため、人生を破壊された山上が、教団と繋がりのある安倍元総理を銃撃した。」
「殺人という行為は決して許せるものでないが、山上は、統一教会の誤った教えで家族の絆を失った犠牲者である。」
「非道な教団と繋がりがあると考え、凶行に及んだのであるから情状酌量の余地があるのではないか。」
「安倍元総理も、このような宗教団体と繋がりがあったのだから、政治家として責任がないとは言えない。」
「直情径行、短絡思考で殺人に及んだ山上の精神状態は、果たして正常だったのか。精神異常者だったとすれば、無罪ということもある。」
以上のような筋書きが感じられます。現在マスコミの報道の中心は、統一教会と自民党の議員との「腐れ縁」の追求です。他党にも関係議員はいますが、マスコミは自民党の議員を集中的に攻めています。議員たちがこんなことまで世話になっていたのかと、初めて知ることばかりで驚いています。
選挙期間中のポスター貼り、ビラ配り、選挙カーの運転手・ウグイス嬢、選挙演説会場への信者動員など、これでは議員が助かります。だいたい自民党が公明党との関係が切れないのも、選挙時の公明党の動員力が大きな要素なので、統一教会信者の支援が議員にとっていかに有難いものか、言われなくても分かります。
保守を自認する自民党にとって、公明党は政策を邪魔する党内野党ですから、同党との関係は好ましいものでありませんが、両党の関係は国民周知の事実です。しかし統一教会との親密な関係は、自民党が黙っていたのですから、世間に知られると信頼を裏切る行為になります。
現在日本で、新興宗教と呼ばれている主な宗教法人が10あります。本題に入る前にこの10宗教法人の信者数を、息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々に紹介します。
1. 天理教 200万人 2. 大本 16万9千人 3. 生長の家 41万人
4. 天照皇大神宮教 46万人 5. 立正佼成会 222万人 6. 創価学会 827万世帯
7. 世界救世教 45万4千人 8. PL教団 94万2千人 9. 真如苑 93万1千人
10. GLA 4千人 〈 統一教会 8万人 〉
民放のテレビだけでなく、ネットの世界でも統一教会問題に関して、「安倍憎し」の情報が発信されています。統一教会が自民党の政治を食い物にし、邪宗の教えで政治を歪めているという論調です。
日本にある主な新興宗教法人10団体と、統一教会の信者数を比較しますと、反安倍勢力の報道が相変わらず「情報操作」の一つであることが分かります。選挙の票を確保するためというのなら、他の新興宗教の方が格段に信者を抱えています。その中で最大の宗派は、やはり公明党の支持母体である創価学会です。
他の宗教団体は信者数を人数で表示していますが、創価学会は世帯数表示ですから、人数に換算すると1千万人を超えます。多額の寄付を強制したり、不当な高額で品物を買わせたり、詐欺まがいの行為はしていませんが、宗派の意見が党を動かし、自民党の政策を捻じ曲げている影響力の大きさで、公明党に及ぶ宗教団体はありません。
たかが8万人の信者の団体に、自民党の議員が取り込まれていると報道するのは針小棒大の感があります。選挙に勝ちたいのが政治家ですから、8万票でも確定票なら大事にします。自民党の議員が言えないので代弁しますと、彼らが選挙のために必要な総票数の中で言えば、やはり「たかが8万票」というのが本音だと思います。
しかし反安倍勢力が一つになり、大合唱している時に、本音を言うのは愚かな政治家です、その一人が福田達夫総務会長でした。
「何が問題なのか、よく分かりません。」
周囲が読めず、党の置かれた厳しい状況も理解せず、こんな答弁をするのでは政治家失格です。父も祖父も総理大臣でしたが、七光だけで、自分の考えも才覚もない姿を晒しました。親中の祖父と父を持っているので、野党やマスコミから攻撃されないと気が緩んでいるのかもしれません。
統一教会問題に関する報道を、私は先日来続けている反日左翼勢力による「情報操作」と捉えています。いつもと違うのは、保守自民党を弁護せず、反日左翼マスコミと野党にも同調していないところです。
新興宗教10法人の信者数を頭に入れておけば、統一教会問題は日本の政界の大問題でなく、やはりそれは政界の常識からすれば、「たかが8万人の信者」です。問題は別のところにあります。
次回はその点につき、息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々にご説明します。