ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

日本共産党と、ソ連共産党の関係

2022-08-13 21:20:36 | 徒然の記

 「現在のロシアと日本共産党の関係については、次回平成22年5月13日の新聞『あかはた』の記事を紹介します。」

 約束しましたので、以下に紹介します。

 「〈ソ連共産党〉の一党独裁だった旧ソ連は、1991 ( 平成3 ) 年に崩壊しました。プーチン政権の与党は〈統一ロシア〉で、共産党とも共産主義とも無関係です。」

 「もともと共産主義=科学的社会主義とは、自国の民族のことを他国に干渉されずに自分たちで決めるという、〈民族自決権〉を大事にする立場です。」

 「ところがソ連共産党は、1950 ( 昭和25 )年代から日本共産党を従わせようと干渉攻撃を仕掛けました。日本共産党はこれをはね返し、ソ連共産党が解体した際に〈歴史的巨悪の党の終焉(しゅうえん)を歓迎する〉と声明を出しました。」

 「旧ソ連は、チェコスロバキア、アフガニスタンなどに、ソ連の言いなりの政権をつくろうと武力で侵略しました。日本共産党はこれらの覇権主義的な振る舞いが、本来の社会主義・共産主義と無縁な蛮行だとして、徹底的に批判しました。いまのウクライナへの侵略に対しても、〈どんな国であれ覇権主義を許さない〉と表明し、駐日ロシア大使に直接伝えて即時撤退を求めています。」

 「日ロ領土問題は、スターリンが〈領土不拡大〉という第2次世界大戦の戦後処理の大原則に反して、千島列島を占領したことに原因があります。全千島列島の返還を要求しているのが、日本共産党です。安倍政権がプーチン大統領との屈従外交で、事実上の〈2島返還〉で終わらせたのとは大きな違いです。」

 現在共産党が、ソ連共産党とどのような関係にあるのか、冷えた状態にあるとは感じていますが、いつからどうなったのか関心がありませんでした。統一教会問題をキッカケに、自由民主党、立憲民主党と共産党について調べる過程で、思いがけない勉強をさせてもらいました。

 記事を読んだ時、プーチンのロシアを利用し、共産党が国内での劣勢挽回を図っているという印象を得ました。彼ら特有の「盗人にも三分の理」が、ここでも展開されています。プーチン大統領のウクライナ侵略と、スターリンによる北方領土不法占拠につき、共産党が真正面から反対しているという記事です。しかも最後には、いつも通りの安倍政権批判です

 大手マスコミもためらったのか、彼らの勝手な意見を報道しなかったようです。こういう意見を聞かされると、騙されやすい国民がまた、共産党になびき兼ねないので要注意です。

 ソ連共産党を師と仰いでいた時があったはずなのに、今は〈歴史的巨悪の党〉とこき下ろしています。ソ連の崩壊時に、薄情な声明まで出していました。

 〈 歴史的巨悪の党の終焉(しゅうえん)を歓迎する 〉

 私が今まさに共産党に言おうとしていることを、彼らが先にソ連共産党に伝えていました。現在の「ねこ庭」のブログは、主として共産党への鎮魂歌ですから、彼らに酷かと気遣っていましたが、ソ連共産党にここまで宣言しているのなら、遠慮する必要がなくなりました。

 〈 この忌まわしい政党が、崩壊寸前の断末魔の声をあげている  〉

 私も安心して、息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々に伝えられます。

 今回もう一つ勉強をしました。かっての「コミンテルン」が無くなり、次に「コミンフォルム」となり、ついには何も無くなっていました。息子たちのため、紹介しておきます。

  ・1943 ( 昭和18 ) 年、コミンテルン解散。

  ・1947 ( 昭和22 ) 年、ソ連が支配する各国の共産党指導者が集まり、コミンフォルム設立。

  ・コミンテルンが労働者の統一戦線樹立を目指したのに対し、コミンフォルムは各国共産党の情報交換、ソ連の指導下での共産党間の活動調整が主目的

  ・独自路線を採ろうとするチトーとスターリンの対立が深まり、ユーゴスラビアを追放

  ・チェコスロバキア、ポーランド、ハンガリーがマーシャル・プランによる援助を希望したが、スターリンがソ連圏からの離脱を警戒し不許可

  ・代わりにモロトフ・プランを提唱し、経済相互援助会議(COMECON)に発展

  ・1950 ( 昭和25 ) 年1月の機関紙で、占領軍を解放軍と規定し、平和革命へと路線変更した日本共産党の誤りを指摘。

  ・このため日本共産党は、「所感派」と「国際派」などに内部分裂

  ・コミンフォルムは、スターリン死後のスターリン批判を受け、1956 ( 昭和31 ) に廃止

  GHQのお陰で刑務所から出された共産党の徳田委員長が、「占領軍は解放軍である」と言った話は有名なので知っていました。しかし共産党がこの時から、平和革命路線へ変わったことや、ソ連共産党と対立していたことは初耳です。敗戦後の混乱の中で、分裂・集合をしていたのは自民党だけでないことも分かりました。

 息子たちに伝えるためというより、自分のため、もう少しこのあたりのことを調べてみましたので、次回に紹介します。

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統一教会と自民党 - 19 ( 〈米州〉の交流組織 )

2022-08-13 07:12:42 | 徒然の記

 8月5日以来、共産党の関連団体について、以下の4つを紹介してきました。

 〈1.  外郭団体〉〈2.  加盟団体〉〈3.  共闘団体〉〈4.  国際交流組織〉

 現在〈4.  国際交流組織〉を紹介していますが、中身は〈アジア〉〈欧州・アフリカ〉〈米州〉と分かれ、米州だけが残りました。

  「現在のロシアと日本共産党の関係については、次回平成22年5月13日の新聞『あかはた』の記事を紹介します。」

 前回このように述べましたが、予定を変更し、先に〈米州〉で日本共産党と交流する各国の共産党を紹介します。中国共産党とソ連共産党との関係は別途説明する方が、訪問される方々を混乱させない気がします。途中で、中国共産党、ソ連の共産党との詳しい説明が入ると、ブログの連続性が曖昧になりますので、〈米州〉を終えたのち、タイトルを改めて紹介することにします。

 〈 米 州 〉

  ・ブラジル  ブラジル共産党  ブラジル社会人民党 ブラジル労働党

       1964 ( 昭和39  ) 年軍事政権下、既存政党が強制的再編され、「国家革新同盟」( ARENA )と「ブラジル民主運動」( MDB )のみが存在

       1979 ( 昭和54  ) 年政党法の改正で二大政党制が解体、新たな政党が離合集散し、平成26年現在32の政党がある

       単独過半数を有する政党が存在しないため、複数の政党による連立政権が不可避となっている

  ・ベネズエラ 第五共和国運動  ベネズエラ共産党  

       2021年1月時点、政情不安により暴力行為が増し、社会的秩序が保たれず、経済状況も悪化

       ハイパーインフレのなか、ベネズエラは大量の流出難民問題を抱えている

  ・エルサルバドル ファラブンド・マルティ民族解放戦線(FMLN) 

       人口密度が高く、人口の約半分は若者と子どもが占める、若さと活気にあふれた国

       天然資源に乏しく、地震や自然災害に対して脆弱で、過去の内戦の影響が続くなか貧困と暴力が蔓延

       仕事や収入を求めて国外へ移住する者があとを絶たず、国外からの送金が主な国家財源のひとつ

  ・ニカラグア サンディニスタ民族解放戦線(FSLN) 

       天然資源も乏しく、経済発展だけでなく、教育や保健医療の発展もおくれ、中南米諸国のなかでいちばん貧しい国のひとつ

       富は少数の人びとの手に集中。1979 ( 昭和54 ) 革命により独裁政権が崩壊、司令官の一人オルテガが大統領就任

  ・キューバ  キューバ共産党 一党独裁

       大胆に市場経済化を進めている中国共産党やベトナム共産党に比べ、伝統的マルクス・レーニン主義に忠実

       ソ連崩壊後部分的に外資を導入し経済改革に着手したが、中国・ベトナムに比しドラスティックなものでない

  ・メキシコ 民主革命党(メキシコ) 

       2ないし3以上の強力な全国政党を有する、複数政党制

       長く制度的革命党が政権を独占したが、現在は与党の国民行動党、制度的革命党、野党民主革命党が主要政党

       日本とは伝統的に友好関係

  ・アメリカ合衆国 アメリカ共産党、民主主義と社会主義のための連絡委員会 

       二大政党は共和党と民主党

       党員10万人以上を有する党として、アメリカ緑の党とリバタリアン党 ( アメリカ  ) がある

 以上で、日本共産党と交流のある外国の左派政党の紹介を終わります。平成11年に共産党は、外国の政党・政権について、保守、革新を問わずに対話と交流の場を広げるという「野党外交」の方針を定めたと言います。従って現在は、共産主義国以外の国にも公式訪問をしています。

 どの程度の頻度と、どの程度の親密さで交流しているかは調べられませんでしたが、「国際的交流」を公にしているのは共産党だけですから、この点が他の泡沫左翼野党との違いと考えます。共産党の失敗は、何度も言いますが、他国の左翼勢力と交流しながら、自党が愛国心の欠如した「寝なしの浮き草政党」という事実を学ばなかったところです。自分の国を否定し憎む党が、どうして国民に支持されるはずがあるでしょうか。

 長くお付き合いをいただき、感謝します。「統一教会と自民党」のシリーズを、本日で終わります。

コメント (4)
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