澱みに浮かぶ泡のように、政界では多くの政党が生まれて消えました。保守政党は少なく、ほとんどが反日左翼政党でした。名前を挙げるのも、数えるのも面倒になるほどですが、日本共産党だけは一貫して消えずに残った唯一の野党です。
最も嫌悪し危険視している政党ですが、「存続している」と言う事実には敬意を表します。だから立憲民主党の時のようにタイトルを「支援組織」とせず、「関連団体」と格上げしました。
今話題の統一教会が、元々は反共組織として作られていますから、敵対はしても「腐れ縁」がありませんので、マスコミの追及を逃れています。その代わり今回「ねこ庭」で、同党を調査検討いたします。
まず「関連団体」を次の4つに区分して、順次紹介します。
〈 1. 外郭団体 〉〈 2. 加盟団体 〉〈 3. 共闘団体 〉〈 4. 国際交流組織 〉
共産党が他の泡沫野党と違うところは、〈1. 外郭団体〉と〈4. 国際交流組織〉の項目にあります。息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々の方のために、本気で調べましたので参考になると思います。
〈 1. 外郭団体 〉
共産党が持っている外郭団体には、下記の3つがあります。
「新日本出版社」
・新聞「赤旗」の発行と党幹部の著書など、党関連の書籍の出版をする会社
「ジャパン・プレス・サービス」
・新聞「赤旗」と党出版の書籍の英訳をする会社。赤旗英語版「ジャパン・プレス・ウィークリー」を発行
・昭和25年の「レッドパージ」で共同通信社を解雇された社員が中心となって昭和32年に設立。
「日本民主青年同盟 ( 民青 ) 」
・同盟の「目的」は「日本共産党のみちびきをうけ、科学的社会主義と日本共産党の綱領」を学ぶこと
・規約には「日本共産党を相談相手に、援助を受けて活動する」ことを、明記している
・主な活動は日本共産党の活動と連携した、日米安保条約反対などの平和運動、反原発運動、学費値上げ反対運動、各種署名活動やボランティア活動、学習会、同世代の交流との連帯など
民青の他に、〈2. 加盟団体〉と〈3. 共闘団体〉があるのですから、共産党には自民党が持つ「後援会」組織は最初からありません。何をするにも党が主体ですから、議員が個人的に持つ組織は認められません。
以上が3つの外郭団体の概要で、これから詳細な説明になりますが、「新日本出版社」と「ジャパン・プレス・サービス」については、メインとなる新聞「赤旗」を説明する方が両社の役割がよく分かります。
平成27年のデータで、4大新聞の発行部数が次のようになっています。
読売新聞 893万部 朝日新聞 676万部 毎日新聞 327万部 日経新聞 265万部 産経新聞 164万部
平成18年の赤旗は、164万部の発行部数です。年度の違うデータですが何かと比較しなければ、「赤旗」の位置付けが理解できませんので、概要を掴むと言うことで我慢してください。
年度は違いますが、赤旗の発行部数が産経新聞と同じで、6大新聞並みの新聞社だと言うことが分かります。昭和35年代、宮本委員長の頃には350万部を発行していたと言いますから、そうなると発行部数は毎日新聞社を超えます。
つまり共産党は、新聞社を所有している野党ということですから、同党が他の野党を睥睨する傲慢さが納得できます。新聞社の取材拠点も国内と海外にあり、私の贔屓にする千葉日報社が足元にも及ばない規模の大きさです。
息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々にも、何となく共産党の特異性が伝わったと思いますので、次回も続きを紹介します。