ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

共産党と不破委員長 - ( 中国共産党との和解 )

2022-08-30 18:48:46 | 徒然の記

 「宮本氏の跡を継いだ不破、村上、志位委員長までを概要だけでも説明したいと思っています。」

 8月24日、シリーズ第4回目の最後でこのように述べましたが、やっと後継委員長の情報紹介になります。凶弾に斃れた故安倍総理について、マスコミはたった8年間の首相在任なのに「安倍首相、憲政史上最長の在任日数」と書き、一党支配の独裁者と酷評する記事を発信し続けました。

 宮本氏は40年間も共産党を支配した文字通りの独裁者でしたが、マスコミが報道しないため国民に知られないままです。不破、志位委員長の情報を紹介したくても、宮本氏に関する資料が格段に多く、今日まで伸びてしまいました。在任期間が短かったためか村上委員長については資料がなく、私も初めて聞く名前なので省略し、早速不破、志位両委員長に関する情報を紹介します。

 「1997 ( 平成9 ) 年に鄧小平が死去し、中国共産党の体制が名実ともに江沢民体制へ移行すると、中国共産党側から〈内部問題不干渉原則違反〉を反省する旨の、関係修復の非公式なサインが、朝日新聞の記事を通じて日本共産党に対してあった。」

 何気ない説明文ですが、中国共産党政府と朝日新聞の深いつながりが語られています。日本を敵視する中国独裁政権とここまで親密なのですから、同社が反日左翼報道を止めない訳です。

 「この年には日本共産党側でも、中国共産党と長年対立してきた宮本顕治議長が名誉議長となって党の実務から離れ、不破哲三が党指導権を確立していた。」

 「両国共産党の関係が悪化した時期の指導者の代替わりが完了し、これ以後日中共産党は関係修復に向けて動きだすようになった。」

 先に紹介した情報では、宮本氏は委員長職を譲った後も主導権を渡さず1998 ( 平成10 ) 年まで、40年間党を支配したと説明していましたが、この情報では不破氏が指導権を確立したと述べています。どの情報が正しいのか分かりませんが、次の二つの事実に変わりはありません。

  1.  まる40年間党を支配していなかったとしても、宮本氏が故安倍総理の8年間を遥かに超える長期間の独裁者であったこと。

  2.  共産党の委員長は余程のことがない限り前任者の意向に縛られず、新たな方針を作ることができる独裁者であること。

 不破氏に関する情報は2点に触れていませんが、それとなく軌道修正をしているのが分かります。

 「不破哲三は、中国共産党は日本共産党を日本の政界で孤立化させたり、内部分裂させるために、他の政党との関係を利用した工作活動も行ったと主張している。」

 「日中両党関係が完全に決裂し、宮本が議長を引退した翌年の1998(平成10 ) 年、後を継いだ不破が〈中国共産党側が過去の誤りを認めた〉と述べて和解するまで、30年以上も交流が断たれていた。」

 「日本共産党は少なくとも1984 ( 昭和59 ) 年まで、〈一国一前衛党〉という考え方を主張していた。」

 「この考え方によれば各国の共産党は、科学的社会主義に基づく社会改革を目指す運動の中心的な組織であり、日本共産党と中国共産党の関係には、政策や路線的な意見対立は別にして、根本的な主義と目的を共有している唯一の組織関係である、という前提があったといえる。」

 40年間も党を支配した宮本氏の路線を変更するのですから、共産党らしい面倒な説明が始まります。一読しても何が言いたいのか、読む者をけむに巻く彼ら特有の屁理屈です。

 「1966(昭和41 ) 年の日中共産党の関係断絶では、前述の組織間路線の対立という意味合いがあったと言えるが、1998 ( 平成10 ) 年に日中共産党の関係が修復された段階で、日中共産党の関係にそのような対立の継続があり、そのレベルでの関係修復があったと言えるのかどうかは不明である。」

 委員長が宮本氏から不破氏へ交代すると、ここまで事実が曖昧に語られ、過去の独裁者の方針が変えられていくのかと感心させられます。

 「1984 ( 昭和59 ) 年に主張していた〈一国一前衛党論〉について、日本共産党が理論的に否定あるいは修正したことを明確に論じている同党発の文献は、現在 ( 2021年5月 ) のところ見当たらない。」

 私が「ねこ庭」の共産党シリーズを書く上で参考にしているのは、主として「フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』」と『Weblio 辞書』、『コトバンク』ですから、多少の齟齬はあると覚悟しています。

 そうだとしても、違った説明をそのまま紹介する訳にいきません。

 「しかし、議会制民主主義を積極的に肯定している現在(2021年)の綱領の記述と、〈一国一前衛党〉という主張は、相容れない部分があるように見える。」

 「相容れない部分があるように見える。」のでなく、「相容れない。」ともう一つの情報が説明しています。

 「宮本氏から不破氏に党の独裁者が交代すれば、そのくらいの違いは出てくるだろう。」「細かいことに拘らない方がいい。」

 たかが反日左翼共産党の話だと、こういう意見があるのかもしれませんが、私はこだわります。息子たちや、「ねこ庭」を訪問される方々には、共産党の巧みな変節と巧妙な嘘のつき方を紹介せずにおれません。愚かな共産党員やその信者たちが騙されるのは自業自得だとしても、戦後77年間経った今、善意の国民がこれ以上たぶらかされるのは防止しなくてなりません。

 次回は彼らの変節ぶりと情報操作について、紹介します。興味のない方は、スルーしてください。

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