ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

広島の原爆忌を妨害する平和団体

2022-08-21 16:19:24 | 徒然の記

 「ねこ庭」を訪問される方のブログで、下記タイトルの動画を知りました。

〈【喧嘩勃発】広島の平和式典で迷惑行為をする無政府主義者を注意してみた!〉

 長い名前ですが、動画は10分ほどの短さでした。8月6日の広島原爆忌式典の日、式典に反対する反日左翼団体のメンバーに、動画作成者が問いかけるという内容でした。

 「死者を束ねてはいけない !  広島の歴史を忘れてはいけない  ! 」

  彼らが掲げている横断幕にはこのように書かれ、手に持つプラカードには「平和記念式典反対」の文字がありました。

 「8.6 広島集会実行委」と、いかにも左翼らしい、いい加減な団体名が横断幕の隅に表示してあります。式典会場の近くには、広島県民と広島市が掲げた横断幕が見えます。

 「平和式典中は、静かにお願いします。」

 式典会場の周りには、広島県民の願いを無視するように、反日左翼団体が横断幕とプラカードを掲げ、マイクを手にした者もいます。遠くにいる団体は、中核派や革労協だそうです。動画の様子ではまだ式典が始まっていないらしく、動画作成者がデモの参加者に問いかけていました。

 「貴方たちが戦争反対のデモをするのはかまわないが、式典のある今日1日だけは静かにして欲しいと、広島県民と広島市がお願いしているのが、聞けませんかということです。」

 デモ参加の若者たちが、口々に反論をしていました。30代と見える彼らが、今でもこんな愚かな意見を言うとは予想していませんでした。記憶している言葉を順不動に紹介します。

 「反平和をやっている奴らが、平和式典をやる資格はない。」

 「国家事業としてやらなくていい。会場の設営もしなくていい。国がやる式典はまやかしの存在だ。」

 「式典を止め、死者の一人一人に向き合うべきだ。」

 「国は侵略したアジアに対しては、何もしていない。」

 「今日1日静かにして欲しいと言われても、世界から戦争がなくならない以上、毎日が戦いだ。」

 動画作成者とのやりとりですから、まだ沢山ありますが、これ以上紹介する必要を感じません。以前の自分でしたら怒りに震えたと思いますが、今はこの若者たちの存在を憐れみます。デモ列の後にいる白髪の老人たちが、彼らに反日左翼思想を浸透させているのだと思いますが、まともな歴史を学ばず、国を憎むしかできない馬鹿者集団を気の毒に思いした。

 中核派や革労協と言う反日過激派団体は、とっくに消滅し化石にでもなっていると思っていましたが、まだ存在していました。息子たちのために、概要だけを紹介しておきます。

 〈 中核派 〉

  ・正式名称は、革命的共産主義者同盟全国委員会

  ・昭和38年2月、革マル派と分裂し発足 勢力は約4,700人

  ・反帝国主義・反スターリン主義プロレタリア世界革命」を掲げる。

  ・拠点は前進社、機関紙は「前進」、機関誌は「共産主義者」

  ・過去には数多くの「テロ、ゲリラ」を実行

    平成2年「90年天皇決戦」を主張し、1年間に124件のテロ、ゲリラを実行

    国鉄闘争を基軸に、反原発闘争、改憲阻止闘争等を継続し、組織の維持・拡大を企図

 〈 革労協 〉

  ・正式名称は革命的労働者協会、社青同系の日本の新左翼党派の一つ

  ・解放派とも呼ばれ、1999 ( 平成元  ) 年に社会党社青同解放派から分派 

  ・スローガンは「万国の労働者団結せよ!」目的はプロレタリア世界革命

  ・機関紙誌は『解放』(週刊)、公然拠点は赤砦社、非公然組織は「革命軍」 

  ・警察白書では「極左暴力団」、マスコミは「過激派」と呼んでいる。

 彼らが盛んに活動していたのは、今から61年前、私が大学生の頃でした。ヘルメットを被りタオルで顔を隠し、手にはゲバ棒と呼ばれる角材を持ち、暴力を振るっていました。意見が少しでも違うと仲間同士で殴り合いをし、殺してしまうこともありました。
 
 共産党が宮本委員長になって以来、暴力革命を否定し、議会制を通じて革命をする路線になりました。レーニンと毛沢東の暴力革命を信奉する彼らは、生ぬるい手段で革命はできないと共産党を離れ、旧社会党の傘下に集まり、現在では立憲民主党のもとに群がっています。
 
 その極左暴力集団が民主党政権で内閣を作り、菅直人、仙石由人、枝野幸男氏などが仲間でした。政権につかせてはならない極左過激派集団でしたが、政権担当能力のなさがすぐ露呈し、たった3年間しか政権が続きませんでした。彼らが政権を得た原因は金権腐敗政治に堕した自民党にありましたが、国民は反日左翼政権の悪政に愛想をつかし、より増しな政党として再び自民党を選びました。
 
 口先で威勢の良いことを言うだけで、現実の政治が担えない彼らの無能さは民主党政権で実証されましたが、残党が広島の原爆忌で騒いでいるところを見ると、まだ生き延びていると分かりました。61年前から一つも進歩せず、学びを忘れた劣等生集団なのに、その彼らに洗脳されている若者たちはどれほどの劣等生なのか、見当がつきません。
 
 極左暴力主義は、宮本氏が中国共産党と決別した理由のひとつでもありました。根無しの浮き草政党である共産党にも見放された彼らは、一般国民からも顔を背けられ、消滅寸前の社民党と立憲民主党で身を寄せ合っています。
 
 「広島原爆忌に反対するのは、われわれの権利だ。」「デモをするのも、われわれの自由であり、権利だ。」と神聖な会場で騒いでいますが、こんなことがいつまで許されるのでしょう。彼らの反戦平和と核兵器廃絶が本当の叫びなら、広島の人々に理解されないはずがありません。米国の原爆で犠牲となった人々は、広島の原爆忌の式典を通じて世界の人々に核兵器の恐ろしさと悲惨さを伝えています。
 
 原爆投下の残酷さが戦争の終結を早めたことを思えば、私たちは犠牲となった方々に哀悼の意だけでなく、感謝の気持ちも捧げなくてなりません。その大切な祈りの日の式典を、無知な馬鹿者たちが騒音と罵声で汚すのですから、国民は誰も賛成しません。彼らは反戦平和を口実に、日本の平和を乱す「獅子身中の虫」に過ぎず、騒げば騒ぐほど人々に見放されていきます。
 
 日本では必要とされない無用の集団です。哀れとは思いますが、自業自得です。
コメント (2)
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