ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

共産党と宮本委員長 - 7 ( 頑迷な保守と、教条主義的共産党 )

2022-08-27 14:54:16 | 徒然の記

 中国最後の皇帝と呼ばれた毛沢東が死去し、鄧小平の時代になりますがこの辺りの状況は、すでに別の書評として何度か「ねこ庭」で取り上げています。

 しかし日本共産党との関係で語られる情報に接するのは、今回が初めてです。歴史の復習という意味からでも、息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々に紹介しようと思います。

 「1976(昭和51 ) 年 に周恩来と毛沢東が死去し、中国共産党は文化大革命を終結させた。」「党中央委員会主席の華国鋒を実質的に棚上げし、実務中心・近代化路線を採る鄧小平が最高権力者となる体制に移行した。」

 「日中共産党間の対立は続き、日本側からの議員訪中団についても、日本共産党の所属議員は中国側から拒否された。」

 神格化された毛沢東と違い、好々爺の顔を持つ鄧小平は、1977 ( 昭和52 ) 年から翌年にかけて訪日し、日本で愛想を振り撒きました。この時彼は世界第2位の経済大国になった日本から、多額の資金援助と技術支援を引き出すことに成功しました。

 経団連会長だった稲山氏が、最新鋭の製鉄所をそっくり中国へ渡すという英断をし、巨大な製鉄所の工場設備一式が、分解され梱包され、日本の港から積み出され中国へ渡りました。何ヶ月もかかる国家的大事業でしたが、この時鄧小平は日本を「熱烈歓迎」しました。当時のマスコミの興奮ぶりと熱狂が今も忘れられませんが、思えばあれが最初で最後の「日中蜜月時代」でした。

 同時期に松下電器の創業者松下幸之助氏も、稲山氏同様に、松下の工場設備と技術移転を行ない、「熱烈歓迎」されています。

 今回の情報はそういう時代の、日本共産党の状況を説明しています。

 「政府自民党内には、日中国交正常化に強く抵抗する党内グループが存在し、国交正常化後も台湾(中華民国)との関係が深く残っていた。」

 「しかし台湾では反共主義を掲げる中国国民党が、一党支配を続け戒厳令を維持していたため、日本共産党が友好関係を持てる可能性はなかった。」

 「結局日本共産党は、中国問題において実質的な影響力を発揮できず、中国共産党を厳しく批判しつつも、台湾との統一を目指す同党の〈一つの中国論〉は支持し続けた。」

 マルクス主義は科学的社会主義論で、矛盾や曖昧さのない理論だから、マルクス主義に則って指導している共産党の政策に間違いはない。マルクス主義は科学であり、根拠のない精神論ではないと、共産党は常に主張していますが、この時の決定は曖昧さと矛盾という点で彼らの主張のウソを露呈させています。

 矛盾を抱え、時には妥協をするのが現実の政治です。「党の指導に間違いはない」と主張し続けると、結局は論理が破綻します。「党の指導に間違いはない」と宮本氏以下の共産党員が口を揃えるのなら、私は質問せずにおれなくなります。

 「日本共産党の意見に間違いがないというのなら、あなた方が批判するソ連共産党と中国共産党は、間違っていることになります。」

 「ソ連も中国も、同じ科学的社会主義の国ですが、どうして間違ったのでしょう。」「マルクス主義が矛盾や曖昧さがない理論なら、どうしてソ連と中国はそうならないのか。」

 「日本共産党の意見の正しさは、世界の誰が認め、誰が証明しているのでしょう。」

 こうなりますと頑迷な日本の保守が、「神国日本は絶対正しい。」「日本こそが世界一の国だ。」と主張する頑さと同じものになります。滑稽で軽蔑せずにおれなくなりますが、頑迷な保守も教条主義的な共産党も消えて無くならず、無用の騒ぎを世間に広めています。

 頑迷な保守は私でさえ相手にしない少数者で、何の影響力もありませんが、共産党は違います。「日本学術会議」に所属する反日左翼学者と反日マスコミ、日本弁護士会、日教組を通じ、日本の歴史とご先祖を否定し憎む思想を、日々拡散させています。その影響力の大きさと悪辣さを、これ以上看過していると日本がダメになります。

 中国式「武力闘争路線」を放棄したとして、根なしの浮き草の彼らは「議会制度」を利用し何をしているのか。私たちは何度でも検証しなければなりません。彼らの狙いが「左翼革命」であることは、今でも変わりません。政権をとれば皇室を廃止し、自衛隊を廃止し、代わりに国民弾圧の赤軍を作り、共産党の委員長が日本の最高権力者になります。

 「党の指導に間違いはない」と言い張り、従わない国民を容赦無く刑務所へ送り込みます。金日成やスターリンや毛沢東がしたように、政敵を抹殺するだけで無く、疑問や異論を言う国民は殺してしまいます。そんな共産党と分かっていながら、支持する人間がいますが、彼らはおそらく歴史も世界情勢も知らない劣等生なのだろうと思います。

 安倍元総理の国葬に反対する彼らは、「国民に弔意の強制をするな。」「国民個人個人の気持ちに寄り添うべき。」などと、相変わらず反対のための詭弁を弄しています。テレビには反日左翼の学者たちが、国葬は憲法違反の疑いがあるとか、政府の決定を憲法は認めていないとか愚論を述べています。

 新聞やテレビがこんな報道を毎日続ければ、多くの国民が洗脳されます。戦後77年間 こういう情報操作をやってきた大本は、共産党です。共産党が存在し、威勢の良いことを言う限り、他の弱小野党が影響されます。共産党よりもっと過激な意見を言わないと目立たないので、マスコミ受けを狙って出来もしない強硬論を言います。

 落ち目の社民党を離れ、立憲民主党の元に集まっている過激派集団の跳ねっ返りたちが、この時とばかり騒ぎ出します。その一例が、先日の広島原爆忌の式典を妨害したデモ集団でした。

 鄧小平時代の日本共産党について紹介するつもりでしたが、横道へ逸れてしまいました。次回は本論へ戻ります。

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