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スターバックスの「成功物語」を読了。
(先にアップした 読中評:スターバックス成功物語 「成功」「再生」をセットで俯瞰しその本質に迫ろうかという試み、の続きのエントリーです)
スタバの急成長を創り出した本人、ハワード・シュルツが語るスタバの歴史(写真は日本第一号、銀座店)
NYでの前職の成功を手放し、コーヒー販売業スタバに賭けたものの、自分の理想のカフェを作るために退社。
その後、買収されかかったスタバを引き取り、成功への道を突き進み、350ページくらいまでは順調に。
が、そのへんから様子が急変しはじめる。
まずユナイテッドとの提携話。
機内でサーブするコーヒーを全てスタバにというわけだが、品質保証という点で厳しいと瞬間的にわかる話だ。
実際、オペレーションが乱れ、全ての機の体制が整うまでに四ヶ月もかかっている。
もちろん「質を落とすようなことは絶対に認めてはならない」という言葉がそこかしこに登場する。
のだが、言っていることと⇔行動に乖離がみられ、自己矛盾に陥っていることが容易に読み取れてしまう。
そしてさらに、エッグノックラテでの全国展開化での失敗。
「味」がテスト段階から変わってしまったことに誰も気付かないまま、全国展開してしまったというケース。
私の感覚でいうと、スタバの本質から考えたら「大事件」ではないかと思う。
のだけれど表記が言い訳がましく、そういう伝わり方がしない。
後半のこの部分は「成功」というよりは、上場してコントロールが狂ってきた企業の社長が、自己矛盾に陥った苦闘をそのまんま吐露している内容だなと感じた。
こういう点でこの本、貴重といえば貴重なのかもしれない(笑)
そこで原題のタイトルをチェックすると、"Pour your heart into it"で、確かに「成功」とは謳ってはいない。
これでは続いて「再生物語」が必要なわけだ!
(とはいえ、そちらの原題も Onward で「再生」とは謳ってはいない)
【続く】