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アカデミーで、主演男優賞、脚本賞の2冠。
確かに主演のケイシー・アフレック、いつもいいが今回は更に存在感バツグン。
そして脚本も劇シブい。
ボストンと海辺の田舎町、を対比させながら、疲弊したアメリカ社会を描く。
主人公は地元の漁港マンチェスター・バイ・ザ・シーから距離を置き、ボストンに住んでいた。
ところが兄の急死で地元に呼び戻され、各位連絡、甥とともに遺体安置所へ、葬儀の手配 etc…と辛忙しい日々に陥る。
そして弁護士から知らされる兄の遺書の内容。
どうするか…
物語は静かに淡々めに進むが、なぜ主人公がこの街に住みたくないかが少しずつ露わになる。
唐突に一瞬見えるシーンの切り替えが、実は繊細に編み込まれていると、徐々に認識する。
アメリカ、というよりはヨーロッパ・日本的? な繊細さ。
そん感覚がエンディングにまで貫かれている。
この点で、アカデミー脚本賞獲得はもちろん、作品賞、オリジナル脚本賞候補になったのも納得。
(あっ助演女優賞候補だったミシェル・ウイリアムスも良かったよ)
結論:今日のような曇りと雨の薄暗い天気に観るのには、もしかしたらピッタリかもしれない?、な渋い人間ドラマ。