六本木の国立新美術館で開催中、オブセッショナル・アートの巨匠「草間 彌生 わが永遠の魂」
混んでいると聞いたのでつい敬遠していたのだが、終了が5月22日(月)と聞き慌てて駆けつけた。
行く前に、5年前に放送された NHKスペシャル をチェック。
この番組は、彼女の多忙を極める姿を、過去観たことのないレベルでドキュメントしている(汗)
例えばその映像は、
・世界に散らばったはずの「無限の網」が大量展示されたテイトの専用展示室で、泣きだす草間。
・ロンドンのホテルで自閉症ぎみになり、彼女が主賓のパーティを欠席する草間。
・現在の彼女の集大成的となる、100点の連作を実際に制作する草間(=今回の展示!)
早回しで、作品が完成する過程をみせる。
・精神病院で寝泊まりする草間の病室を実際にみせる。
・カツラを取り、「素」状態のフツ―の人状態の草間が病院薬局で薬をもらう姿。
・一方で、自分の「死」に向け、「新草間ビル計画」を進める彼女。
という具合。
「私は、NYにいるとアーティストとして尊敬されるんだけど、日本に帰ると精神異常者って言われるんだよ」
実際に精神病院の病棟で、質素な生活をしている彼女の姿をみて、初めてその言葉が恐ろしくリアルに響いた。
こうして予習した上で入場。
まず入場すると、富士山?の大型作品。
いかにも草間らしい富士山…
でセンターの巨大展示場に入ると、そのスケールだけで圧倒される。
2009年から展開している大型絵画シリーズ「わが永遠の魂」が巨大展示場全面に!(写真)
数えてみたら、その数100点以上(正確には132点とのこと)
NHKスペシャルで製作していた絵画の連作が、こうして一堂に。
(トータルでは500点超とのこと)
バラエティに富む作品群は、どの作品をとっても「草間」でしかない。
入場者はひたすら、彼女(88歳)のエネルギーにひれ伏すのみ!
そしてこの巨大展示場の周囲を一周すると、彼女の若い世代からNY時代、そしてその後を回顧する展示が。
世界注から集めた作品はもちろん、NHKスペシャル で彼女が「重美」(重要な美術品)と呼び、キープし売りたくない作品群も含まれる。
このゾーンだけで、NYのホイットニーで2012年に観た彼女の展示を完全に超えていた。
最後にこれから行く方にアドバイス。
・前売り券は必須。
でないと、それだけで相当の行列(ネットでも買えるそう)
・時間は余裕を持って。メインの巨大展示場は何時間いても飽きない?)
・最後のお土産店が実は最も混雑する。ので 注。
〜追記〜
2012年NYではホイットニー美術館だけでなく、ハドソン川沿いや宝飾品店で草間が大量発生(笑)
このへんの写真は貴重と思われるので、次のエントリーでアップしておきます。
でご参考まで!