まず冒頭30秒もたたないうちに、既に引き込まれている自分に 驚く。
冒頭は、いつものUniversal のロゴが地球をぐるり、と回る。
が、無音。
そして出るタイトル(写真)
抜群に美しい~!(笑)
こういった、抜群の「質感」が作品全体を貫いている。
当然 デジタルではなく、フィルム撮影。
考えてみるに ポール・トーマス・アンダーソン はどの作品もその作品ならではのトーンで統一されていた。
There Will Be Blood では、20世紀初頭のアメリカをダークに、
Inherent Vice では、ヒッピー文化に染まったカルフォルニア のユルさ加減を再現(笑)
そして今回は、1950年代のロンドン、オート クチュール(高級オーダーメイドの婦人服)の世界。
今作で引退?の ダニエル・デイ=ルイス は役作りのため、全く興味のなかった世界に飛び込んだ。勉強の結果、今作の主役のモデル、バレンシアガのドレスを博物館でスケッチ → 妻のため制作!
流石の役作りが、今作での一挙一動に明確に表現されており、唸らせる。
アカデミー主演男優賞 × 3回、伊達じゃない!
結論:ポール・トーマス・アンダーソンが構築した世界で躍動する ダニエル・デイ=ルイス は見逃せない!