新型コロナウイルスによる肺炎で、重病者には人工心肺をつけて治療をすればいいと簡単に言っているが、そんな超緊急事態時に行う治療を標準と考えない方がいい。
私が使ったものは、人工心肺でも心停止の時に使うPCPS、と大動脈バルーンパンピングという装置だったので、今回噂されているものとは違うが、基本的には、血液を体外循環させてから体内に戻すと言う事で、同じだ。
それはそれは大変なはずだ。
まず、大動脈から太い針で血液抜くのが大変だ、
24時間、血液が固まらないように、フイルターがつまらないように、装置が正常に作動するように監視しないと生けない。
身体には多くの管が刺され、様々な液体が体内に送り込まれていてその量やタイミングを容態を見ながらこれも24時間調整する。
もちろん動かれたら大変だから、麻酔の量も調節し寝ていてもらう。
そして、意識が無く寝ている患者を2.3時間おきに数人ががりで寝返りを打たせてあげるのだ。。
思い当たる事だけでもこれだけ出てくる。
そして、これだけやっても、装置を付ければ簡単に助かると言うものではない。
私が入院していた病院でもほとんどの患者が亡くなっている。
これ程面倒な処置をする人工心肺をつけても救える命はほんの数パーセントと言う事を後から知った。
意識が戻って暫くたってから、看護記録を読ませてもらったが、それはそれは大変な状況で命が救われたのだと胸が締め付けられる思いがした。
死ぬのが当たり前のギリギリの状況で四六時中処置が行われているのだ。
そんな大変な事を何人もの患者に施せるはずは無い。 医師も看護師も限られているし、他の病気で入院している患者もいるのだから現実的に無理と思う。
しかも、助かる可能性も低いのだ。 感染のリスクも高まる。
あまりに現場の事を知らないで、簡単に日本は医療技術に頼れば大丈夫などと言ってるが、
現場はそんな簡単なものではないのに。。。