切り取り方によって印象は違うものだな…

昨日は月曜日でしたの、県内５つのTV局が夕方の情報番組でヴェルディ戦のニュースを伝えていました。各局の報道をざっと見比べてみると、良し悪しはともかくとしてBSNの「スポなびっ！」が独特の視点でヴェルディ戦を報道していました。今日のブロク記事では、そこらあたりを中心に…。

試合後の選手や監督のインタビューって、各局の取材陣が質疑応答を含めて同じインタビューを聞いているわけですよ。おそらく長さ的には、ある程度の時間をかけてインタビューは行われているはずです。ですがそのインタビュー内容の中から、「どの部分を切り取って番組内で流すか」ってことは各局の判断です。長いインタビューの中から、あるシーンの映像のみを使うわけです。多くの部分はカットしてね。別の言い方をすれば「どんなトーンで番組内で報道するか」っていう方向性によって、「インタビューのどの部分を使うか」は異なってくるわけです。

ヴェルデイ戦で、２試合連続ゴールとなるスーパーゴールを決めた長谷川元希選手のインタビュー。彼のインタビュー映像は昨日の全局の番組の中で使われていたのですが、明らかにBSNだけが内容的に異なりました。他の局が「サポーターに申し訳ない」「次こそ勝利を」「自分も責任を感じている」…といった言葉を口にする元希の映像シーンを使っていたのに対して、BSNは違いました。

BSNの映像の中で、元希は「ディフェンスの課題」をはっきりと口にし、

１点目の失点も２点目の失点も、「対策してきたにもかかわらず、あれだけフリーでやられてしまうというのは、１人１人の責任が足りないと思います」と、述べていました。番組内ではヴェルディ戦の２回の失点シーンの映像を繰り返し流し、元希の話した内容を検証していました。

さらに樹森監督のインタビューの中からも、

「人はいるのに誰も競りに行っていない」という、失点シーンの対応の不味さ、守備の誤りをについて語った部分を使っていました。

これらのことからボクら視聴者は、「BSNの報道は他局と違うなぁ…」「鋭い指摘だなぁ…」という印象を受けたわけです。そういう意味で「BSN！グッジョブ！」ってボクは思いました。

と同時に、「報道って怖い部分があるなぁ…」ということも再認識しました。制作者の意図によって、インタビューの一部を切り取って視聴者を誘導するように使うことも十分可能ですからね。例えば昨日のBSNの報道だって、見ている人の中には「元希ってDF陣を批判しているのか？」「あんなことを言ってチームの和は大丈夫か？」なんて印象を受ける人がいるかもしれません。ボクら視聴者は１つの報道だけを鵜呑みにするのではなく、常にクリティカルな目と判断力をもっている必要がありますね。

そんなことを考えた、昨日のアルビ報道でした。いや、BSNの「スポなびっ！」は面白かったですよ。

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