~カメルーンに出発した息子と家族の回顧録~
事前研修から帰ってきてまずやらなければならなかったことは、黄熱病の予防接種の予約です。
カメルーンは、黄熱の感染に対して危険な地域です。(偉人で、お札にもなっている野口英世氏も黄熱病で亡くなられています)
他にもA型、B型肝炎、破傷風、狂犬病…とさまざまな予防接種を受けなくてはなりませんが、そちらのいくつかは5日間の事前研修の際にとりあえず第1回目の接種は終了しました。ですが、カメルーンに入国するためのビザを取得する際必要な黄熱病の予防接種だけは検疫所でしかできません。
これがイエローカードといって黄熱病予防接種証明書になります↓
事前研修に予防接種をしたこともあり、最低でも1週間は間隔をあけないと黄熱病の予防接種ができないため、愛知にある検疫所のふたつのうち名古屋検疫所で早速予約をし無事黄熱の注射を打つことができました。
ですが、この黄熱病のワクチンは生だということもあり、副作用が心配。
息子も医者から、このワクチンで亡くなったひともいるから、もし高熱がでたらすぐ病院に行って“黄熱の予防接種をした”、と言うようにと話されたようです。
この黄熱の予防接種を打たれたという方のブログを読んでいても、結構熱がでたり腫れたりとさまざまな症状が現れるひとも中にはいるようです。
子どもの腕をみせてもらい、皮下出血のひどさに内心驚いていましたが、顔にそんな表情を出すと不安にさせるだけだと思い、どうってことないんじゃないの、と言ったりしながら送り出す直前までドキドキするような日々を過ごしていました。
途中でかゆくなったり、腕が上がらないほどだるくて痛い日もあったようですが…
まだ打ったほうがいいと思われる予防接種があったものの、結局は黄熱の生ワクチンを打った後は4週間はあけなくてはならなかったため日本では打つことができませんでした。赴任後ということになりそうですが、赴任先の衛生状況はどうなんでしょう?毎回注射針の交換とかしているんだろうか。。。とか、日本では常識となっていることが、ところ変わればそうでないだけに心配です。
正直、この予防接種に関しては赴任する国によっては、本当はもう少し余裕ある日程を組んだ方がいいんじゃないかと思えてしまいました。
娘がインドへ短期旅行に行った時でさえ予防接種だけで2か月間は十分かけていましたから…。
次に運転免許証の更新です。
カメルーンでは国際免許証は利用できないのですが、面白いことに日本の免許証を持っていくと許可証が出て運転できるようです(交通事情というのか、マナーがかなり悪いのでしない方がいいのでしょうけど)
赴任中に免許の更新時期が来てしまうため、事前に日本でできないかと理由を話したら無事免許の更新ができました。
その代わり一時帰国した際か、3年後帰国したときに免許更新の手続きをすることを忘れないようにしなければなりません。
携帯の解約
これにも驚きました。自分が無知でした。。。
携帯の契約は二年ごとに自動更新されているんですね。
ですので、息子の場合はちょうど3年目に入っているということで、途中解約ということになり9000円ちょっとかかってしまいました
カメルーンというと、怖いのはやはり熱帯熱マラリア(特に)です。
マラリアでかなり苦しんだという話や、残念ながら亡くなられた方もみえるというのをインターネットで知るたびに、予防接種がないだけに本当に恐ろしく思えてしまいます。
そのマラリア対策として、蚊取線香はもちろんのこと、虫除けクリームなどを購入したりしましたが、たぶん現地で購入した方がよりいいものが手に入りそうな気がします。ただ正規の値段で購入できるかはわかりませんが。あと蚊帳も必要ですが、前任者の方から譲っていただくことになっているようです。
今回の赴任の際、かなり助けられているのは、やはり前任者の方です。インターネットでいろいろやり取りをしていたようですが、本当にいいひとみたいで、それが唯一の救いかもしれません。
さらに、治安面でも心配もあります。
テロはないものの、やはり外国人ということで狙われることもあるようなのです。
住宅に鉄格子は当たり前のようですし、“賄賂の国”といってもいいほどお金への執着心が強いという話もあります。
他にもたくさん不安要素があり過ぎ
もちろん初期費用もすごいです。
これは本当にびっくりしました。息子も事前研修のときに、かなりの額を借入してました。
車は治安面でも必須(中古でも結構な値段だとのこと)、家賃3ヵ月分、保険、その他安全面等でもいろいろと。
こういったことで、派遣先というか赴任先が先進国へいくひととそうでないひとでの温度差というか準備への心構えがかなり変わってくるようです。