徒然なるままに 平和と音楽を求めて

平和憲法のもと日本は戦争しない国として、いろんな国の国民から賞賛されてきた。この日本が戦争する国に変質しようとしている。

「世界的讃歌となった交響曲の物語 第九」

2011-11-26 | 読書

「世界的讃歌となった交響曲の物語 第九」ディーター・ヒルデブラント 山之内克子 訳

 

面白い本だ。

ベートーヴェンの第九、この第4楽章の合唱「歓喜の歌」、歓喜ではなく、「苦悩」の歌と思わせる冒頭、シラーが「歓喜に寄す」をつくることから、ベートーヴェンの苦悩を生き生きと描く。

 

「『歓喜よ、神々の麗しき火の閃きよ』。そもそもだれが、人前をはばからず明け透けに、こんな詩句を書きなぐるのだろう。こんなことを大真面目に書いてのけるとは、いったい何者なのか。歓喜が天上の花火、あるいは、オリンポスの神秘の炎である、などと滑稽な思い違いをした人物とは、だれなのか。」

 ここまで、書くのかというシラーの詩について。

「昆虫にも与えられた快楽、そして天使ケルビムも神の御前に立つ」とは、と語りかける。

第九と普仏戦争、フランスと第九、第九とナチス、とにかく、すごい本。



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