徒然なるままに 平和と音楽を求めて

平和憲法のもと日本は戦争しない国として、いろんな国の国民から賞賛されてきた。この日本が戦争する国に変質しようとしている。

「戦場の軍法会議 日本兵はなぜ処刑されたのか」

2013-08-08 | 読書

自民党の石破茂幹事長が、4月21日放映の「週刊BS―TBS報道部」で、国防軍の出動命令に従わない者に対し、「(今の法律では)めいっぱいいって懲役7年」「死ぬかもしれないし、行きたくないなという人がいない保証はない」「だからその時に従わなければその国における最高刑に死刑がある国なら死刑、無期懲役なら無期懲役、懲役300年なら300年」と発言していたことが明らかになった、

あの首相のもとでの、この認識。あの副総理のもとでのこの認識と、第二次世界大戦における日本とドイツはどんな国だったか、選後生まれの自民党の幹部は、戦争からなにも学んでいない無知と、現在の世界の政治への無知に感心するばかり。

昨年8月にNHKスペシャルで放映された番組が今年5月に本として出版された。

この番組のきっかけは、法律家で軍所属の「法務官」が、軍法会議で、兵士を「本来なら死刑に値しない罪で処刑した」と日記に記載した事実に注目したことである。

「太平洋戦争中、軍法会議で裁かれた兵士の数は、1944年まで、分かっているだけでも1万人を超え、多くの死刑判決が下された。」こと、1945年は、統計が残っていないが、戦況に悪化によって処刑の数がさらに増えたと見られると、述べている。

しかも、軍法会議の記録が戦犯の追求を恐れ、処分されているため、処刑された遺族には、「敵前逃亡罪」の汚名だけが残され、長年、名誉回復もされずにいる。

上記の日記を残した法務官は、アメリカ軍の猛攻のなか、フィリピンでマニラから、敗走しながら、司令部と部隊を移動、食料も途絶えるなか、食料の自給調達という理不尽な日本軍の方針のもとで、部隊から離れて、食料調達に行って、戻りが遅れた兵士は。「逃亡」「窃盗」で処刑されている。

「軍法会議」で、「死刑」という石破幹事長よ。

兵士は、食べるものもなく、雑草から虫からなんでも食べたというのに、軍の幹部は食料の心配もせず、心配したのは、「戦犯」になるかならないかということだったという。

石破幹事長よ、政治家の資格はあなたもない。

 「戦場の軍法会議 日本兵はなぜ処刑されたのか」

  NHK取材班 北博昭 著   NHK出版 発行



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