おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

きれいなクリスマス

2024年12月19日 | 不思議な音の国

先月、こちらの曲を作った生徒さん。



今月は、「きれいなクリスマス」という
曲を作ってくれました。

宿題にした時に、曲の名前も考えてと言いましたら、
しっかりと付けて来てくれました。

楽譜を写真に撮るのを忘れてしまったのですが、
1小節目と2小節目の音の変化が素晴らしく、
たった一音変化させているだけなのですが、
これはプロの技!

感心しました。

綺麗にアレンジするぞ!と意気込んだ結果、
なんだかFF(ファイナル・ファンタジー)っぽく
なってしまいました。

FFは名曲揃いです。




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ショパン Op.27のノクターン

2024年12月15日 | レッスン

大人の生徒さんでショパンのOp.27-2のノクターンを
弾いているかたがいらっしゃいます。

上級の生徒さんには選曲は全てご本人に任せていますので、
ご本人の選曲。

こちらの曲です。



ショパンのノクターンではOp.9-2に次ぐ有名曲のようですが、
その事を気にして曲を聴いたり選んだりしたことがないので
初めて知りました。


ショパンのイメージ通りというか、
ノクターンのイメージ通りというか、
夢見るようで美しく感傷的。

しかし、うつろいやすい音の中で
抑えきれない感情が吹き出るところもあり、
ショパンの感情の激しさにボンヤリ弾いていては
付いていけない音楽と感じます。


そこで一体どんな時に作った曲なのだろうと
調べてみました。

作曲年はわかっていますが、月はわかりません。

この年にあったことを考えると
おそらくこの時期だろうと推測はできると思います。

それと合わせて同じ作品番号のOp.27-1も推理。

           
それをこちらに書いてみました。
趣味のかた向けですが、
機会がございましたら眺めてみてください。

作品の背景 - Haru S.の部屋
作品の背景を推理 - Haru S.の部屋


ショパンの音楽はノクターンやマズルカに
その音楽というか彼自身がギュッと詰まっている気がします。

これほどまでに自己の感情を
色濃く音楽に投影できた作曲家は思い当たらないです。


改めて特別な天才だと思います。

動画のアヴデーエワの演奏も素晴らしいです。


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ギャリック・オールソンのお話

2024年12月09日 | 重力奏法

ピアニストのギャリック・オールソン。

次のショパンコンクールで審査委員長を
務められるとのこと。


さて、今回ご紹介する動画。
オールソンさんがピアノを弾く時の手の使い方を
全て話して下さっていると言って良いほどの内容。



生徒さんには、習い始めからこれらのことを
身に付けてほしいと思い、日々レッスンをしているわけです。

なんて偉そうに書きましたが、
このことに気付いたのは、
私自身、現在、生徒さんに教えている教本を
使うようになってからです。

気付いてみたら、20歳の時から師事した先生に
よく言われていたことでした。

なのに、理解できていなかったのです。


私がこういうことかと解ったのは、
ノンレガートで、ある教本を丸々1冊弾いてみたからです。

全てはここから始まりました。

そして最も参考になったのは、
イリーナ先生が子どもたちにレッスンをしている
動画です。


決して器用ではない私がそこそこ出来ることなら、
他の方はもっと容易にできると思いました。

特に大人の生徒さんは、
弾き方の問題で行き詰っている場合が少なくありません。


なので、手の使い方、力の抜き方をレッスンで話すのですが、
「音符を追うのがたいへんで、それどころではない」
と、よく言われます。

逆なのです。

さすがに私でも、
音符を読むことがやっとの状態の方に
手がどうのとは言いません。

実際は音符は追えているのですが、
手の力みで動きがどんどん固まり、動かせなくなっているのです。
しかし、ご本人はその自覚がなく・・



1'38"辺りでのショパンの10度跳躍する所のお話。

もうこれは子どもを含めた生徒さんに
5度でも1オクターブの跳躍でもすぐに直せることなので
よく言うのですが、これをなかなか実行してもらえなく・・

実行しない理由は簡単です。
手を置いていた方が間違えずに弾けると思っているから、です。

それでは音楽は生きません。
生意気ながら私もよく「それじゃ歌うと、あ”-だよ」
そしてそのあと美しい声で歌えれば良いのですが・・

こういう時に歌が上手かったらなぁ、とよく思います。


オールソンさん、驚いたことに
ショパンエチュードOp.10-1のところで
若い頃にこのことは知らなかった、
あとから学んだ、と話されていることがあります。

弾けるかたが、最初から本当の奏法を
全て身に付けていたのではなく、
学び続けてあとから直していったということです。

励まされるお話です。


動画は概要欄にチャプター分けされていて
見やすいです。

5 Relaxationの話は、学生の時の
私だな、と苦笑いしました。

先生によく、鍵盤を押さないで!
と言われていました。

押している自覚ゼロでした。

今はコーヒーを飲みに行けていると
思われます。


腰を据えて、じっくりとご覧いただきたい
お話です。


Ten piano technique tips from Garrick Ohlsson
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作曲家を知ろう! 坂本龍一

2024年12月08日 | 作曲家を知ろうシリーズ

今月生徒さんに聴いてもらう作曲家は、坂本龍一。

12月なので、「戦場のメリークリスマス」を
聴いてほしいと思い、選びました。


小学生にとって坂本龍一はほとんど
知らない作曲家です。

「坂本龍馬なら知ってる」と言われました。
何時代の人?とも。


既に曲を聴いて感想を書いてくれた
生徒さんがいて、

「戦場のメリークリスマス」というので
怖い曲かと思ったら、きれいな曲だった、と。


それを読んで、そうか、そうだな、そう思うな、
と気付きました。

私は当然のことながら、この曲が世に出た時から
知っているわけです。

曲名からどんな曲だろう、なんて考える必要が
ありませんでした。



同じ時代に生きている生徒さんと私、
そして昨年までご存命だった坂本さん。

音楽の長い歴史の中では
昨日と今日くらいの違いしかない生徒さんと私ですが、
同じ時代の作曲家でもその距離感は違うのだと
少し驚きました。

私にとっても遠い時代のクラシック音楽の
作曲家の方が、生徒さんも私も会ったことのない
全く知らない人たちなので、
生徒さんと同じ立場でいられる気がします。


新発見です。



坂本龍一さんは、一度だけお会いしたことがあります。
お話したわけでもなんでもないですが・・

あるホールのこけら落としのゲストの一人が
坂本さんでした。
私は授業があったので開演時間ギリギリに駆け込んだところ、
ちょうど坂本さんたちが袖に入られる所でした。

目の前を何だかゆっくりと歩かれている
襟足を刈り上げたヘアスタイルのかたがいらして、

『誰だ?こんな刈り上げてるの。カッコつけてんじゃないわよ。
急いでるのに、邪魔だわ。なんでゆっくり歩いてんの?』

なんて心の中で思いながらカッコつけマンの顔を見てやろうと
チラリとお顔を見ると、坂本さん。

『うわっ、坂本龍一だ』と驚き、
思ったより背が低く、へ?そうだったの?
なんて思いながら
『ギリギリで逆に得しちゃった』と不届きなことを
思って客席に向かったのでした。


というわけで、小学生にとっては
何時代の人?と質問が出るくらい知らない人ですが、
私にとっては目の前で見た人。

40年位前の話です。


坂本龍一 | Composer Sakkyokuka

Composer Sakkyokuka

 


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腕が下がる

2024年12月06日 | レッスン

レッスンをしていてなかなか直らないことの一つに、
腕が下がることがあります。


腕が下がると、音が汚くなります。

上腕の支えは、腰と脚の支えが必要だと思いますので
椅子の座り方、つまり姿勢が良くないと改善できません。

そして、さらに腕を支える指の強さがないと、
腕は常にダラリと下がり、指先も反り返ります。


姿勢はレッスンで注意されるだけでは
直すことはできません。

日常生活からその意識がないと、
つまりご家庭での促しがないと改善はできないと
思います。


また、練習環境が影響している場合もあります。

高さ調節のできない椅子、
足を浮かせて座らせている、
椅子のすぐ後ろが壁で楽器との距離が
調整できない。

これによりピアノを弾く椅子の座り方が
身に付かないことが考えられます。


体のバランスを取ることが上手くできない
お子さんがいますが、それはまた別の話です。



教室が狭く、先生がどういう姿勢でピアノを弾いているか
生徒さんがよくわかっていない、ということもあるかもしれません。

離れて見ようにもそのスペースさえないのが
楽器店の教室です。



ユジャ·ワンの演奏で、
ピアノを弾く腕が見やすい動画を見つけたので、
生徒さんに見てもらおうと考えているところです。

今回の話とは逸れますが、彼女、上から見ると
小指と手首が真っ直ぐになるように使っていて、
くの字になっていません。

イリーナ先生の講座でも、
ロシア人の先生のレッスン動画でも、
小指と腕のラインが折れ曲がらないようにと話されていました。

このラインで弾くと、音が素直に伸びます。
速いパッセージもこの方が弾きやすいです。
固めの圧縮された音が好きな人は、
くの字ですかね。




姿勢の改善は、結局は耳次第かもしれません。

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