おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

チャイコフスキーコンクールⅩⅥ ガラ

2019年06月30日 | コンサート情報
モスクワとサンクト·ペテルブルクで行われたガラも終わり、第16回チャイコフスキー国際コンクールは全て終了しました。

前回とガラが全然違います。
全部門が一堂に会していました。
前回はピアノ部門のガラしか知らないのですが、審査員と一緒に連弾したり2台でバッハのコンチェルトを弾いていました。
ほぼ初見状態でも皆さん上手でしたが··

今回は2都市で移動して開催されました。
コンチェルトはゲルギエフの指揮です。

藤田さんはモスクワではモーツァルトの第1楽章、サンクト·ペテルブルクではチャイコフスキーコンチェルトの終楽章を演奏されていました。

サンクトでは既に顔つきが変わり、自信を感じる落ち着いた表情になっていました。

終楽章で藤田さんがとても美しく演奏されるところがあるのですが、音の変化が本当に素晴らしい。そのパッセージのあとヴァイオリンが受け継ぐのですが、これがゲルギエフの手にかかると藤田さんの美しさがより際立ちます。ヴァイオリンの音色が藤田さんの音色をそのまま受け継いでいます。
それからあのダブルオクターブ、ファイナルの時はオケが慎重なテンポで盛り上げて藤田さんが困らないようにしていた気がしましたが、ゲルギエフはやはり上手い。
違和感なくあの見せ場を作り出します。

コンクールの演奏より良かったです。
藤田さん、既に成長したように感じました。
楽しみなピアニストです。

TCH16 Winner's GALA

追記
自分の記事を読み返して、あら?と思いました。
藤田さんが師事されている野島稔さん。ご存知のようにレフ·オボーリンに師事されました。オボーリンの師はイグムノフ。
イグムノフは硬質ではない柔らかな肉声のような音での明瞭な発音を要求した先生でした。
藤田さんの音、そんな音でした。
藤田さんが2位受賞後のインタビューで、「これからも良い音と響きを作り出すことは変わらない」と話していました。

以前書いた記事です。
宜しければご覧下さい。予習しておきます

ずっと遡るとモーツァルトにたどり着きます。
面白いです。極東の地に200年以上の歴史が生きて伝わるとは。
コメント
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