今月生徒さんに聴いてもらう作曲家は、サティ。
色々と新しいことを始めた人です。
調号をなくし、拍子記号をなくし、それにより調性から外れ、小節線がなくなりました。
これがストラヴィンスキーのころころと変化する拍子や、その後の図形楽譜へと繋がります。
そして、家具のような音楽、つまり日常生活を妨げない生活に溶け込む音楽を作りました。
環境音楽のはしりです。
曲調が重厚ではないので軽く扱われがちなサティですが、実は音楽の大きな転換点を築いた人物と言えます。
今ではよく耳にし、クラシック音楽に詳しくはなくとも多くの人が知っている「ジムノペティ第1番」
日本では既に1951年に傑作として紹介されていたそうです。しかし広がることはなく、1975年に西武美術館で環境音楽として流し、そこから日本では知られるようになったそうです。
それまで美術館に音楽を流すことはご法度だったと。
そんな歴史があったのかと初めて知りました。
西武美術館、今ではもうなくなりました・・
そして、現在、あの西武百貨店が悲しい姿になっております・・
広々とした食品フロアは全てシャッターが下り、催事場として使われていた7階に一部の食品が移動しました。
一度様子を見に行きましたが、狭い場所にあらゆる食品がひしめいているので、においに耐えられなく速攻で退散しました。
エスカレーターでは通過するだけという階もあり、ひとつのフロア全店が閉店されその階には降りられないという階もあります。
降りられる階でもフロアの大部分は閉店しています。
なんと、なんと、です・・
一部営業しているものの、もう西武百貨店ではありません。
閉店するコンビニを何軒か見たことがありますが、もう商品の発注をしなくなるので、ガランとして寂しい姿になります。
屋上にあったうどん屋さんが実はとても美味しくて、学生の頃よく食べに行っていました。
値段は忘れましたが、とても安かったと思います。
あのお店で初めて、コシのあるうどんというものを食べました。うどんといえば柔らかいものという認識でしたので新感覚。そして麺の太さや長さがバラバラでこれがまた良かった。
風の強い日にわざわざ屋上で風に吹かれて、麺をたなびかせながら食べたこともありました。そんな日でも営業していたことに今となっては驚きます。
あのお店も閉店し、営業されていた方もこれを機に完全引退されたと記事で読みました。
百貨店がこんな姿になるとは、もっと美しく終わらせてあげられなかったのかなと思います。
今の西武百貨店にはこの音楽かも・・