おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

他の楽器はどうしてる?フルート編

2020年03月12日 | 重力奏法
何気にyoutubeを見たらフルートの動画が現れました。

「フルートの高音を綺麗に吹くためには」とあり、どんなこと話してるのかなとちょっと興味がわき見てみました。

やはり身体の使い方を話されていました。

横隔膜で支えておけばよいのかと思っておりましたら、口角でも支えると。

ほ~、ピアノも指だけでは支えません。

開始音が大事とも話されています。
ピアノもスラーの初めで重さがの載らないとスラーの終わりまで弾き切れません。

リラックスと言っても全て抜いたら吹けないとも。
ピアノと同じ。

動画を拝見しながら、ピアノならこういうことだなと置き換えて見ることができ、参考になりました。

ピアノを弾く人の音の無頓着さ加減は楽器の中で断トツです。
全く褒められたことではありません。

自分で直に音を発しない楽器の宿命。
他の楽器は美しい音にすることを当たり前のように教えられることが羨ましくもあります。

フルートの高音を綺麗に吹くには、、?
(CMが入ります)

綺麗な音を出すための練習もあるそうです。
【楽譜つき】結局音色はこれで鍛えます。【鬼基礎】
(CMあり)

「不思議な音の国上巻、下巻」を綺麗な音で弾くための教本として捉えても良いかもしれません。
内容はそれだけにとどまりませんが。

「不思議な音の国」=鬼基礎!
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ショパンコンクール

2020年03月10日 | コンサート情報
ショパンコンクール予備予選参加者が発表されました。

反田恭平さんに小林愛美さんも。
https://chopin2020.pl/en/competitors?fbclid=IwAR39n3nkArxD611gPfdZk2cRwEdQRRedPOg2M_wdFjkAnJm4O6rCLCcsfKA

予備予選は9月だそうです。

楽しみですが、ドキドキします。

務川さんはエリザベート、反田さんはショパン。
デュオで最近も共演したふたり。

世界で活躍してほしいです。
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されど挿絵

2020年03月09日 | 楽譜の話題
ロシアのこちらの楽譜。


色彩豊かに丁寧に描かれた挿絵がたくさんあります。
どれも曲のイメージや情景にマッチしていて、なんとなく載せた絵というものはありません。

この中に3の指だけで弾ける曲があります。
こちらの曲、

リストのハンガリー狂詩曲第2番です。

このリズム、子供たちが弾くと必ずと言ってよいほど16分音符と8分音符の間がくっつくか重くなります。

16分音符の後の8分音符がどうしても重たくなり、リズミカルに弾けない生徒がおりました。
初参加の発表会でこの曲を弾くのでボタボタ感をどうにかしたいと思いましたが、聴いただけでは直すことがまだ出来ません。

「ん~、どうしたら通じるか」と思いながら挿絵をよ~く見ると、ちゃんと意味のある絵が描かれているではありませんか。

男の子が水たまりに足をバチャっと突っ込んで、驚いた動物たちが慌てて逃げています。

この曲は結構使っているのに、絵の内容に今頃気付きました

そこで、「男の子が水たまりに足をバチャってやってるね。水が飛んできて、ガチョウもスズメも、むこうのネコ?これキツネ?もみんな逃げてるよ」

いじわる?と言うので、「こういう遊び、水バチャっとかけて遊んでるの」

「水たまりに足バチャっとやるみたいに弾いてみて」と言うと、なんとリズミカルに弾けるではありませんか!

しかし弾いている内に効力がなくなり、またボタッとしてきました。
「水たまりに足、ズボズボって入れてるみたいだよ。それじゃみんなキャーって逃げないよ」

すると再びリズミカルに弾くではありませんか!
しかも最後までカッコよく弾けました。お母様、思わず拍手。

この絵ひとつで、全く違う演奏ができるのです。
子供のレッスンでは話だけでは通じないことがたくさんあります。このような絵があると本当に助かります。しかもこの教本の絵は私の想像をはるかに上回る世界が描かれています。

残念ながら、現在はこの楽譜は入手できなくなっているようです。
昨年までは入手出来ていたのですが・・

迷惑になる水バチャはいけませんよ。想像の世界のお話。

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しらかばの木

2020年03月08日 | 不思議な音の国
「不思議な音の国」は物語形式になっています。

ひとつの物語が1冊を通して繰り広げられるのではなく、章ごとに短い話が書かれているというものです。

「不思議な音の国 上巻」に<しらかばの木>という曲があります。
おそらくこの教本の中で一番悲しい話です。

大きな丘の上にぽつんと立つ美しいしらかばの木。その木はとても寂しそう。
どうしてそんなに悲しいの?とメロディー姫。
するとしらかばの木は、大嵐で一番大きな木に雷が落ち大火事になり、皆いなくなってしまった。
自分はその時まだ土の中にいた種だったから助かったけれど、他の木はもうこの丘では育たない。だから、自分は生まれてからずっと一人だと。

するとメロディー姫は「寂しくないようにできるだけしらかばの木さんのところに来る」と。
そして仲間にしらかばの木さんの歌を作ってくれるようお願いします。そうすればみんなにこの悲しい話が伝わり、しらかばの木の周りに木や花を植えに来てくれるからと。

このようなピアノ教本がかつてあったでしょうか。

この話は子供にするのはかわいそうで本の通りには話せないでいます。本当に泣きそうになった子もいて、刺激が強いかと思い、それからは嵐が来てみんな飛ばされていなくなってしまった、と話しています。
悲しい話で終わらず、想いを寄せた仲間がしらかばの木が寂しくならないように助けてあげようとする気持ちも描かれています。

このページの挿絵には、しらかば木の下に小さな草のようなものが2つ描かれています。
ほぼ全員が「これなに?」とききます。「今はひとりぼっちだけど、みんなが植えてくれた木や花がこれから大きくなってこの木にも仲間ができるんじゃない?」と話します。

イリーナ先生は、このように仰っています。
「 If they can cry at someone’s sadness, they will become good humans! Life is not only about happiness and laughter. That’s what really missing in a lot of method books, where most of the pieces are in major keys for a very long time and children do not make any emotional connection. 」

誰かの悲しみのために泣くことができたら良い人になれる。人生は幸せと笑いだけではない。それは多くの教本に欠けていて、とても長い期間ほとんどの曲が長調で子供たちは感情を結びつけることができない。

「不思議な音の国」は奏法を身に付けるだけではなく、音楽を通して人を思いやる気持ちも育む、そんな教本です。

ドイツの平和村の元代表ヤコブ氏がこうお話しされていました。

「戦争や紛争を解決する方法を平和村は知っている。それは、様々な国、宗教の子供たちが皆で助け合うこと。それを知ってほしくて平和村に連れてきている。一滴一滴を集めたら大きな河になる。一滴を増やすことが役割」

今日のレッスンであるお母様がお子さんにこう話されていました。
「音楽は気持ちを表す、それを聴いた人も同じ気持ちになる。元気な音楽なら元気になる。悲しければ悲しくなる。」

いつもレッスンに興味なさそうにしていらしたので、もう教室に入って頂かなくてもいいかと思っていました。
まさかこの言葉をこの方から聞くとは・・


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エリザベート王妃国際コンクール

2020年03月06日 | コンサート情報
今年はエリザベートコンクールがあるそうで。

ショパンコンクールも今年はあるので、どんなピアニストが誕生するか楽しみです。

コンテスタントが発表されています。
務川さんと阪田知樹さんがエントリーされています。

がんばれー

無事に開催されるか心配ですが・・

コンクールは事前にチェックしないので何がいつあるかわかっていないのですが、この開催は「遊藝黒白」を翻訳された森岡さんのFBの投稿で知りました。

実は森岡さんが、私が書いた「遊藝黒白」のブログを見つけて下さっていたのです。
驚きました。書きすぎたかなと焦りました。

ピアニストの方たちとのお付き合いも多くていらっしゃり、貴重な情報を拝読させていただいております。

最近は、ポゴレリチのリサイタルの衝撃に打ちのめされていらっしゃるそうで忘れられないそうです。あまりの凄さにお仕事が手につかないと。

お知り合いの方の情報によりますと、ポゴレリチはリサイタルの後はお食事はあまりなさらないらしいのです。しかし、日本でのこの日のリサイタル後はいつになく色々召し上がったとか。

後日、この日は亡くなった奥様のアリス・ケゼラーゼの24回目の命日だったと知ったそうです。

ポゴレリチの演奏を聴いて「愛の人」になっていると感じられたとか。

こちらのお話を知る前にたまたま見たyoutubeのシューマン「幻想曲」終楽章がまさにそうで、彼の心の中に師であり奥様であった彼女が今も大切にポゴレリチの中にいるのだなと感じておりました。

ボロボロの楽譜を持ってステージに上がる彼の姿。その楽譜はケゼラーゼと共に学んだことがたくさん書かれているだろうし、その楽譜は信頼を寄せてきたケゼラーゼでもあるのかなと。

そんなことを勝手に想像し、ジワ~とくるのでした。

追記:
コンクールは予定の期間内に開催することはできなくなったそうです。
延期可能か確認中とのことです。
OGPイメージ

Information related to COVID-19

Given the current circumstances, the 2020 Queen Elisabeth Piano Compet...

 

ルービンシュタインコンクールも延期になりました。

何とかこの事態が収束してほしい。
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安心感

2020年03月06日 | 重力奏法
レッスン室に保護者の方が入って下さるだけで変わるものだと思うことがありました。

その生徒さんは既に小学4年生。男の子です。

ヴァイオリンを習っていたのですが、小2からピアノを始めてヴァイオリンの方は辞めました。
スズキメソッドで親子で常にレッスンを受けなければいけなかったそうです。

その話を聞いていたので、当然ピアノのレッスンも一緒に入って下さると思い、一緒に入って頂きたいという話はしておりませんでした。

ところが、初回レッスンから全く親御さんは姿を見せず··

ヴァイオリンの経験があるしどうにかなるかなと思い、レッスンノートだけご用意いただきました。

「はじめの一歩」を使いました。
その頃はまだ「不思議な音の国」を使っておりませんでした。見てすぐに使えるのが「はじめの一歩」の方だったからです。

しかし、次第に上手く進まなくなりました。
音を作り出すことをヴァイオリンで経験しているはずなのに、ピアノではその意識が働かない。

もうひとつ問題だったことは、とにかく焦ることでした。
焦って答える、焦って弾き始める。慌てるではなく焦るです。

頭の中で考えを整理して答えたり弾き始めたりではなく、とにかく即座に何か発する。
その状態は4年生になっても変わりませんでした。
怯えてもいた様子で、私がそうさせているのかとも思いました。

「すぐに弾き始めたり、答えたりすることはピアノのレッスンでは必要ない。もしかしたら学校やお家ではそうしなくちゃいけないのかもしれないけど、ピアノではそうやって何度も間違えて弾き直すより、まず1音でいいからこう弾こうと考えてから弾いてくれたほうがずっと嬉しい」と話しました。

しかし、そう簡単には変わりません。

発表会の曲の練習に入り、2カ月経っても話が理解できていないように思い、お母様に来て頂くことにしました。

話を理解することを妨げているものがあると感じましたので。

最初の2回は何も変わりませんでした。
とにかく、すぐに弾き始めて何度も弾き直したり、言うことをまとめずに何か言えばいい、ということはしてほしくなかったので、弾く度に「どんなこと気を付けた?」「どう弾こうと思った?」「息吸った?」とできるだけ言葉に出して言ってもらうことをお母様にも見ていただきました。

本人も曖昧に何となく捉えていたことも多かったので、私と2人ならその間だけの問題で終わっていたことが、お母様に入って頂いたことで徐々に意識が変わってきました。

そして一人で受ける最大の問題とも言える「どんな音で弾く」「どうすればその音を作れるか」を見ていただけたことで、安心して練習できるようになってきました。

3回目で音の鳴りが変わり、艶のある美しい音になっていました。
4回目では初めて本人が具体的に質問してきました。そして「ここもう一回弾きたい」と確認しておきたいことを確かめて帰って行きました。

お母様は「ノータッチです」と仰っていました。

充分です。
何を習っているかご家族が知っているのと知っていないのでは、安心感が全く違うのです。
言葉が分かる前にもう一人で歩いて行きなさいは酷なことです。もちろん、そんなつもりはないことは承知しています。

趣味でも音楽の言葉を知ることは必要だと私は考えています。それを知るとたくさんのメッセージを受け取ることができます。

その言葉を家族が共有できたら一人ぼっちにならずに済みます。
音楽の言葉を話せなくとも聞いてわかってくれたら子供ではなくとも嬉しくなります。

保護者の方に習い始めに一緒にいていただく意味はそこにあると私は思っています。
お仕事で一緒に受けられないご家庭は親御さんが興味を失ってはいけないこと。お子様の人生のほんの2~3年お付き合い下さるだけで、子供は自分で成長していけます。

一人ぼっちと一人でやるは全く違うことです。
孤独と自立は別のものです。

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子供たちへプレゼント

2020年03月05日 | 不思議な音の国
「不思議な音の国上巻」で子供たちが作った曲を連弾に編曲したものを作曲者本人たちへプレゼント中です。

子供たちの初作品の思い出になってくれたらと思います。




これまで編曲したものをまとめました。


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