おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

エリザベート王妃国際コンクール

2020年03月06日 | コンサート情報
今年はエリザベートコンクールがあるそうで。

ショパンコンクールも今年はあるので、どんなピアニストが誕生するか楽しみです。

コンテスタントが発表されています。
務川さんと阪田知樹さんがエントリーされています。

がんばれー

無事に開催されるか心配ですが・・

コンクールは事前にチェックしないので何がいつあるかわかっていないのですが、この開催は「遊藝黒白」を翻訳された森岡さんのFBの投稿で知りました。

実は森岡さんが、私が書いた「遊藝黒白」のブログを見つけて下さっていたのです。
驚きました。書きすぎたかなと焦りました。

ピアニストの方たちとのお付き合いも多くていらっしゃり、貴重な情報を拝読させていただいております。

最近は、ポゴレリチのリサイタルの衝撃に打ちのめされていらっしゃるそうで忘れられないそうです。あまりの凄さにお仕事が手につかないと。

お知り合いの方の情報によりますと、ポゴレリチはリサイタルの後はお食事はあまりなさらないらしいのです。しかし、日本でのこの日のリサイタル後はいつになく色々召し上がったとか。

後日、この日は亡くなった奥様のアリス・ケゼラーゼの24回目の命日だったと知ったそうです。

ポゴレリチの演奏を聴いて「愛の人」になっていると感じられたとか。

こちらのお話を知る前にたまたま見たyoutubeのシューマン「幻想曲」終楽章がまさにそうで、彼の心の中に師であり奥様であった彼女が今も大切にポゴレリチの中にいるのだなと感じておりました。

ボロボロの楽譜を持ってステージに上がる彼の姿。その楽譜はケゼラーゼと共に学んだことがたくさん書かれているだろうし、その楽譜は信頼を寄せてきたケゼラーゼでもあるのかなと。

そんなことを勝手に想像し、ジワ~とくるのでした。

追記:
コンクールは予定の期間内に開催することはできなくなったそうです。
延期可能か確認中とのことです。
OGPイメージ

Information related to COVID-19

Given the current circumstances, the 2020 Queen Elisabeth Piano Compet...

 

ルービンシュタインコンクールも延期になりました。

何とかこの事態が収束してほしい。
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安心感

2020年03月06日 | 重力奏法
レッスン室に保護者の方が入って下さるだけで変わるものだと思うことがありました。

その生徒さんは既に小学4年生。男の子です。

ヴァイオリンを習っていたのですが、小2からピアノを始めてヴァイオリンの方は辞めました。
スズキメソッドで親子で常にレッスンを受けなければいけなかったそうです。

その話を聞いていたので、当然ピアノのレッスンも一緒に入って下さると思い、一緒に入って頂きたいという話はしておりませんでした。

ところが、初回レッスンから全く親御さんは姿を見せず··

ヴァイオリンの経験があるしどうにかなるかなと思い、レッスンノートだけご用意いただきました。

「はじめの一歩」を使いました。
その頃はまだ「不思議な音の国」を使っておりませんでした。見てすぐに使えるのが「はじめの一歩」の方だったからです。

しかし、次第に上手く進まなくなりました。
音を作り出すことをヴァイオリンで経験しているはずなのに、ピアノではその意識が働かない。

もうひとつ問題だったことは、とにかく焦ることでした。
焦って答える、焦って弾き始める。慌てるではなく焦るです。

頭の中で考えを整理して答えたり弾き始めたりではなく、とにかく即座に何か発する。
その状態は4年生になっても変わりませんでした。
怯えてもいた様子で、私がそうさせているのかとも思いました。

「すぐに弾き始めたり、答えたりすることはピアノのレッスンでは必要ない。もしかしたら学校やお家ではそうしなくちゃいけないのかもしれないけど、ピアノではそうやって何度も間違えて弾き直すより、まず1音でいいからこう弾こうと考えてから弾いてくれたほうがずっと嬉しい」と話しました。

しかし、そう簡単には変わりません。

発表会の曲の練習に入り、2カ月経っても話が理解できていないように思い、お母様に来て頂くことにしました。

話を理解することを妨げているものがあると感じましたので。

最初の2回は何も変わりませんでした。
とにかく、すぐに弾き始めて何度も弾き直したり、言うことをまとめずに何か言えばいい、ということはしてほしくなかったので、弾く度に「どんなこと気を付けた?」「どう弾こうと思った?」「息吸った?」とできるだけ言葉に出して言ってもらうことをお母様にも見ていただきました。

本人も曖昧に何となく捉えていたことも多かったので、私と2人ならその間だけの問題で終わっていたことが、お母様に入って頂いたことで徐々に意識が変わってきました。

そして一人で受ける最大の問題とも言える「どんな音で弾く」「どうすればその音を作れるか」を見ていただけたことで、安心して練習できるようになってきました。

3回目で音の鳴りが変わり、艶のある美しい音になっていました。
4回目では初めて本人が具体的に質問してきました。そして「ここもう一回弾きたい」と確認しておきたいことを確かめて帰って行きました。

お母様は「ノータッチです」と仰っていました。

充分です。
何を習っているかご家族が知っているのと知っていないのでは、安心感が全く違うのです。
言葉が分かる前にもう一人で歩いて行きなさいは酷なことです。もちろん、そんなつもりはないことは承知しています。

趣味でも音楽の言葉を知ることは必要だと私は考えています。それを知るとたくさんのメッセージを受け取ることができます。

その言葉を家族が共有できたら一人ぼっちにならずに済みます。
音楽の言葉を話せなくとも聞いてわかってくれたら子供ではなくとも嬉しくなります。

保護者の方に習い始めに一緒にいていただく意味はそこにあると私は思っています。
お仕事で一緒に受けられないご家庭は親御さんが興味を失ってはいけないこと。お子様の人生のほんの2~3年お付き合い下さるだけで、子供は自分で成長していけます。

一人ぼっちと一人でやるは全く違うことです。
孤独と自立は別のものです。

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