アマゾンわんわん日記 2018

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O CONCILIADOR

2011年07月18日 | ブラジル雑記
昨日、TV GLOBO の情報番組、「FANTASTICO」を見ていました。
その中に「O CONCILIADOR」というコーナーがあり、その中では、身近に起こるさまざまな問題を、実際の裁判所の調停員が調停していくというものです。
身近な問題と言ってもいろいろで、たとえば隣人との土地争いから、車いすの人がバスに乗車拒否にあった、アパートを買ったのだが、初めの値段と違う等々。

昨日は「ペットショップで買ったばかりの犬が、ジステンバーで死んでしまった」というもの。
昨日のテレビではアマパ州の州都マカパのものでしたが、実はマナウスでも最近同じようなことが起こりました。
昨年、黒犬かりんちゃんを芽の検査に連れて行ったときに、実際に「飼ったばかりなのに...」と言いながら、もう意識のない犬をだっこして連れてきていた飼い主さんがいました。

テレビでは、訴えを起こした女性がペットショップでロットワイラーの子犬を購入。
買って2週間後に予防接種をしたころから、下痢が続くようになり、すぐに獣医さんに連れて行きました。
獣医さんでさまざまな検査をしましたが、病状は悪化していくばかり。
精密検査の結果、ジステンバーと判明。
そのころには、もう手の施しようもなく、結局買ってから2カ月で子犬は死亡しました。

女性はすぐにこの子犬を買ったペットショップに行き、子犬は「ペットショップで購入した時点で、すでにジステンバーに感染していた」と言いました。
ペットショップ側は「そんなことはない。うちでは健康な犬を扱っている。」と反論。
それでも、やはり売って2カ月の子犬が死んでしまったということで、代わりの子犬を死んでしまった子犬の代わりに渡しますと提案。
これに対して、悲しみでいっぱいの女性は「とんでもない」と拒否しました。
そうですよね、かわいがっていた子犬を亡くして、何カ月もたった今でもその子犬のおもちゃや洋服を見てはボロボロ泣いているぐらいなんですから、子犬を亡くした当時の悲しみはどうだったか...
一方、ペットショップとしては、あくまで子犬は「商品」です。
以前販売した「商品」に不具合があったので、「それでは代わりを...」というのは、むしろ良心的なほうかも。

子犬がいつ感染したのかについては、女性が子犬を連れていった病院の獣医師は「血液検査の結果からみると、病院に来た時点では、感染してからかなりの日数がたっていた」と言っていますが、サンパウロ大学の獣医学の先生は「このケースだと、ペットショップに来る以前に感染しており、不運なことに飼い主の手に渡ってから発病したケースともとれる」とのこと。
結局、検査結果はペットショップの責任は問えるものではありませんでした。

二人の話し合いは平行線で、今回ついに調停に持ち込まれました。
女性はペットショップに「子犬の代金 700レアイス」、「獣医代薬代 700レアイス」プラス「精神的慰謝料」を請求。
ペットショップ側は、お金で支払うことは拒否。
「こんなペットショップは信用できない」という女性のために、ブリーダーから直接子犬が女性の手に渡るように手配することを約束。
女性はあくまで拒否の姿勢を貫きましたが、結局最後には弁護士に説得され、ペットショップ側の提案に同意することにしました。

マナウスのケースも、明らかに感染している子犬を売っているとしか思えない状況でした。
獣医さんも、「どうしてこんなに一度に同じ症状の子犬が来るんだろう?」と首を傾げたとか。
マナウスの場合、「子犬のフェイラ」なるものがあって、予防接種前の子犬たちがたくさん、同じ場所で売られますから、感染する率が高いのかも。

それでも、やっぱりこういうケースで売り主側に責任を求めるというのは難しいんだなと考えさせられました。
結局、こういう争いをしても、死んでしまった子が帰ってくるわけでもないし...


コメント (2)
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