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遠くて近かった 娘の南アフリカ旅行7

2019年07月21日 | 旅行

南アフリカと言うと、母はこの小説を思い出す。

山崎豊子さんの「沈まぬ太陽」。

1985年に起こった 日航機墜落事故を題材とした物語。

主人公の「恩地」は 自身が勤務する「国民航空」から疎まれ、中東テヘラン勤務の後、アフリカのナイロビに配転となる。

そこで知り合った「アフリカの女王」と呼ばれる日本人女性。

彼女はナイロビ近郊に大きなコーヒー園を持つイギリス人男性と結婚し、幸せに暮らしていた。

ところが、夫婦で南アフリカに旅行に出た時に、そこのホテルで「彼女だけ」宿泊を断られる。

「白人でない」というだけの理由で。

このシーンは、今でもこの小説の中でも印象深く残っている一場面です。

山崎さんは持ち前の鋭い筆致で、言葉数少なくも その時の女性とその夫であるイギリス人男性のの心情を生々しく描き出しています。

そう、南アフリカはごく最近まで「白人至上主義」(アパルトヘイト)により、有色人種ー特に黒人は様々な場面において差別的な待遇を受けてきました。

そんな状況を打開したのがノーベル平和賞受賞者でもあるネルソン・マンデラ氏。

彼は若くしてアパルトヘイト反対運動に身を投じ、1964年にケープタウン沖のロベン島に投獄されます。

その後27年間獄中での生活を送り、1990年釈放となり、以降アパルトヘイト撤廃を実現し、大統領としても手腕を発揮してきました。

マンデラ氏が27年間を過ごしてきた「監獄の島 ロベン島」。

娘も行ってきました。

ん?ケープタウンを臨む?

この島は周囲を激しい海流が流れていて、脱出が困難なことから1800年代から伝染病の隔離施設や刑務所の設置された島として知られていました。

1996年に刑務所が閉鎖となり、施設は博物館として残されることとなりました。

1999年には世界遺産として認められ、現在では元ここにとらわれていた人などが ガイドをして生計の一助としているそうです。

 

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