「娘の南アフリカ旅行記」いよいよ大詰めなのですが、今日はまたまたちょっと一休み。
日本のニュースでも取り上げられたようですが、また大規模な刑務所内の暴動が起こりました。
暴動が起こったのは アマゾン河 河口のパラ州。
パラ州の州都、ベレンから900㎞ほど内陸に入ったところ、アマゾン河の支流のひとつ、シングー河の河畔にアルタミーラという町が広がっています。
人口は11万人ほどの中規模の町です。
1800年代から人が住み始め、小さな集落がありました。
その集落にブラジル各地から人が集まり始めたのは1970年代、この地を通る国道230号線「トランスアマゾニカ」の工事が始まって以来でした。
その後、近くに大規模な水力発電所の建設が始まったことから、人口が急激に増加。
それとともに、「ブラジルで一番暴力的な町」となっていきました。
そのアルタミーラで昨日、7月29日早朝 刑務所で暴動が起こりました。
二つの対立する抗争グループの争いが発生。
一つのグループが、対立するグループの棟に侵入し、火を放ちました。
対立するグループの争いで 57人の受刑者が死亡、うち16人は頭を切り取られるような状態だったということです。
2人の職員が人質となっていたそうですが、事態が収まった後 無事に解放されたということです。
暴動はその日のお昼には沈静化されました。
5時間ほどの暴動でした。
今年5月にはマナウス郊外の刑務所でも暴動が起こりました。
その時には2日間暴動が続き、55人が亡くなりました。
その時と比べると、今回のアルタミーラの暴動がいかに短時間で爆発的に起こったものだったかということがわかります。
ブラジル中の刑務所でこうした暴動は起こります。
その多くが定員を大幅に上回った受刑者を詰め込んだ結果、受刑者のストレスがたまって暴動の原因になるということが多いのですが、今回は200名の定員に対して311名の受刑者ということでした。
それほど多くの受刑者がいたというわけではないので、いかに受刑者自体が暴力的だったかと思われます。