NHKのテレビ番組で、私は毎週楽しみに見ている。
今日は、増田明美でした。
最初の頃は、新聞を読みながらだったのであまり真剣に見ていなかった。
子供たちに、ロサンゼルスオリンピックのときのビデオを見せているときか
ら、テレビに専念した。
増田明美は、自分が途中棄権したビデオを黙って子供たちと見てから、その
ときの心のうちを話した。
その頃は、走ることを楽しむ気持ちはなくて、勝つことばかりを考えていた。
一緒のレースで走り、脱水症状で完走したアンデルセンを見て、自分が恥ずか
しくなった。余力はあったのに、勝てないと思ったので棄権してしまった。そ
れが恥ずかしい、といっていた。
次に、4年後に参加した大阪女子マラソンのビデオを子供たちに見せた。
30位(?)でゴールした増田明美も泣いていて、それを見ている現在の増
田明美も大粒の涙を流していた。私もお付き合いしてしまった。
走っていたとき、沿道の人が「もう、増田の時代はおわったんや」と叫んで
いたそうだ。
でも、そのときの増田さんは走っていることが楽しくて、順位なんて関係な
かった、という。
私は、マラソンの解説をする増田さんの話し方が好きだ。
なんどかTBSラジオの「永六輔の土曜ワイド」(関東だけの放送かな)に
出たときの話もよかった。
挫折をまっすぐ見つめて立ち上がった人は、素敵です。
マラソン選手は走るとき、それぞれ好きな歌、曲を心で口ずさみながら走っ
ているそうです。誰々はあの歌、誰それはあの曲、と子供たちに話していた。
どれもポップス調なのに、増田明美は「天城越え」を歌って走るそうです。