NHKの土曜ドラマ「七つの会議」(全4回 原作:池井戸潤)がおととい終わった。
私は、3回までは録画で観ていたが、最終回は放映時間に観られた。
でも、この九想話を書くために、もう一度録画を観た。
業績が常にふるわない東京建電の営業部4課長・原島万二が、
営業のエースと誰からも認められていた営業1課長の坂戸が、
パワハラで訴えられて更迭になり、後任に任命される。
そこからこのドラマは始まった。
東京建電は、フロンティアの子会社で、鉄道車両や航空機のイスを製造していた。
そのイスを取り付けるネジが強度不足で、そのままにしていると事故につながるおそれがある。
会社としては隠蔽して、秘密のうちに強度不足のネジを交換してしまおうと計画する。
それを原島が社長からまかされる。
しかし、そのことを親会社に密告した者がいた。
営業1課の万年係長の八角だった。
八角は坂戸の下で働いていた。
しかしその彼にも辛い過去があった。
その強度不足のネジを採用したのが、坂戸だった。
ライバル会社から仕事を取るために、コストダウンをせまられた結果、そうしてしまった。
ところがいろいろ調べていくうちに真事実が分かってくる。
これから小説を読む方もいるでしょうからあまり詳しくは書かない。
ただし、原作とドラマでは少し違っているようです。
私も過去に、半導体関連装置製造メーカーにいたのでいろいろありました。
ドラマで1つ気になったことがある。
ネジの仕入れ先を営業部が決めるのか?ということです。
私は、長いこと資材購買の仕事をしていた。
ネジの強度品質規格を決めるのは開発や設計部の部署です。
それを仕入れるのは資材部や購買部だと思う。
営業部はコストをなるべく下げてくれとはいうが、部品の仕入れには口は出さないと思う。
町工場だったらそういうこともあるでしょうが、ドラマに映った立派な建物の会社だったら、
営業が資材購買に口出しはできないと思う。
このことにはちょっと違和感を覚えた。
小説のストーリーとして面白くさせるためだとは思うが、安易だと感じた。
それはそれとして、毎回引き込まれてドラマを観ていた。
機会があったら、原作を読んでみたいです。
それにしても、つくづく会社って厭だなと思った。
たいがいの会社では、会社の上司のいうことをきかなくてはならない。
会社に不正があったとしても、末端の社員としては何もできないし、いえない。
私も長いこと会社員を勤めてきた。
会社員はつらいですね。