昭和の俳句

2015年01月19日 | 健康・病気

「昭和俳句作品年表」(戦前・戦中偏)<現代俳句協会「編」>という本を中軽井沢の図書館から借りてきた。
【昭和元年~昭和六年】ホトトギス俳句の隆昌

ここに載っている中で自分の好きな句を選んで書き出してみます。

【昭和元年】
蝶の舌ゼンマイに似る暑さかな       芥川龍之介
水洟や鼻の先だけ暮れのこる
わらやふるゆきつもる           荻原井泉水
咳をしても一人              尾崎放哉
入れものが無い両手で受ける
墓のうらにまわる
凩のいづこガラスの割るゝ音                梶井基次郎
お月さんへ美しいおしつこが出る出る     栗林一石路
大風の枝にすむ空
蔓、空でもなんでもつかまうとする
分け入つても分け入つても青い山      種田山頭火
鴉啼いてわたしも一人       
まゝごとの飯もおさいも土筆かな        星野立子

【昭和二年】
蟻地獄みな生きてゐる伽藍かな        阿波野青畝
亡骸や秋風かよふ鼻の穴           飯田蛇笏
あそびめの膝にあてがふ焚火かな        後藤夜半
稲妻や世をすねて住む竹の奥          永井荷風
まん中を刈りてさみしき芒かな       永田耕衣

【昭和三年】
鰊群来ありたる浜の芸者かな         池内たけし
水鳥の浮くも沈むも浄土かな         石井露月
行水や月に吹かるるあばら骨         臼田亞浪
なにもかも月もひんまがつてけつかる     栗林一石路
星空の職がないとがめられる         小林空車
釣人にかまわず障子洗ひけり         篠田春蟬
逢うと思ふ人に逢いけり冬の町        長谷川かな女
蟇ないて唐招提寺春いづこ          水原秋桜子

眠くなりました。
このへんでやめます。

 

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